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ここは「文風月」内、FF置き場です. カテゴリに作品名が入っていないものは「八雲」
2024年05月20日 (Mon)
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2010年10月11日 (Mon)

忍&沙羅の誕生日。


沙羅ちゃん、誕生日おめでとう!

二次創作を始めたのは、彼女がいたから。

ありがとう!


一応、忍の誕生日とつながってます。

白熱前設定で。


シュクセイタン

「なんだ…これ?」
今時、電報っというのも珍しいが…カタカナばかりのその文章を…忍は
睨んだ。
「あぁ…。祝 生誕…か。」
と、思うと…誰からの電報か想像画できた。
RYO,S…の文字。…で確信した。
「メキシコからわざわざ…」っと思ったが…送ってきた場所は中国だった。
「どこいってんだよ…。」
また修行か…苦笑いして、忍は電報を机の上に置いた。

いまから、仕事だった。
サーキットに向かうために部屋を出た。

雅人からは、前にあったときに食事をおごってもらった。一応、誕生プレゼントらしい。
「沙羅からなにもらったか、報告よろしくー」
っと…別れ際に言われたが、酔って覚えていないとにする…予定。

とはいっても…
向こうはパリでバリバリ働いているデザイナーでモデルで…。
今時は忙しい…はず。
その証拠に最近、携帯がうんともすんとも言わない。
……別にすねてるわけじゃないけどよ…。

っと…自問自答して

別に…いきなり目の前に現れてくれる…とか、大げさなことは考えてない。
でも、一応恋人同士なわけで…。

せめて電話の一本でもほしい…っと思う。

サーキットに到着して…控え室にいくと…。
誕生日だと聞きつけているファンからの花が所せましとあった。

花を愛でるほどの男じゃないのだが…。断るのも面倒だ。

服を着替えていると…ドアが開いた。
「藤原さん、お届け物です。」
「俺に?なんだぁ?」
「さぁ?…」
っといいながら、とりあえず受け取った。
渡されたのは箱だった。ただの箱。
振ってみると、なにかの音はする…ので空じゃないようだった。
開けてみると…布…で何かがくるまれていた。
布をめくるとカードが一枚と…手袋があった。
「あんたの手袋、ダサい。」
一言。
たった一言だ。

だがその一言で…誰かは分かる。

「余計なお世話だ。」

っと、口ではいうものの…。
ダサいかどうかを知っているのは…レースを見ていないと分からないことで…。

向こうで、見てくれているのだなっと…思うと…ちょっとニヤッとしてしまった。
自分は…ファッションショーなどどれも同じにしか見えない故、あまりみない。

それを考えると、思いの強さが分かって…またにやけてしまった。

沙羅の誕生日には、押し掛けるか…っと企みながら…その手袋を手にはめた。
「おー……」
ジャストフィット。…すげぇな…
…感心しながら指を動かした。手の甲に…翼が描かれている。
それでもにやけてしまった。
ふと考えて…携帯をとりだした。
送り主…沙羅の留守番電話に、メッセージを吹き込んだ。
「今日のトップはおまえに捧げる。ちゃんと見てろよ。」
電話を切って…携帯をロッカーに彫り込んだ。

「んじゃ、誕生日らしく、華々しくいきますか。」

ヘルメットを手に持って…部屋を出た。

END





鳥はどこにでもいるもんだね…

沙羅はそんなことを思いながら空を見上げた。

何かの鳥が旋回しながら上昇していく…。

日本でも…ここフランスでも鳥はいる

それを見ながら手に持った、ペットボトルの蓋を開けて中の水で喉を潤した。


少しの休憩時間ぐらい、外の空気に触れたかった。


そして、外の空気はいい。
…やっぱり軍で戦闘機を乗り回し、野山を駆けまわっている方が性に合っているのかもしれない…っと思ってしまった。

職業的には、さまざまなものを兼業していることになる…が…。

 忍は自由だ。


そう思わずにはいられなかった。

鳥はいつの間に空高く飛んでいた。小さい点に見える。

自分も好きなことをしているが…それでも、今のように仕事に追われることがある。
新作発表の前は…切羽詰まる。

ふうっと…息を吐いて、ペットボトルを空に押して…握り潰した。
無意識だが、はたから見たら華奢な女性のどこにそんな力があるのかと驚くところだろう。

「サラ。もう一度チェックお願い」
「ん、今行くわ。」

スタッフの呼びかけに、サラは一度、背伸びをして再び建物の中に入った。
携帯で時間を確認した。
7月7日の文字表示はわかるけれど…それが自分の誕生日だと気付く事は…なかった。




「よ。おかえり。」
「………………………………。」
鍵は渡してある…が、いきなり家にいられたら、びっくりする。
が、まるで自分のうちのように忍はソファーに座っていた
「神出鬼没…だね。あんた」
自由だと思っていたのは、間違いではなかったようだった。
「…晩御飯、どうした?」
ビール片手に忍はそう問うた。
「食べた。つまみなら買ってきたけど…飲むか?」
ビールと、ワインがテーブルの上にあった。ワインは未開封どころか、ラッピングも開いてなかった。
「景品だ。」
沙羅の視線がそれに向かっているのを見て忍はそう言った。
「いいワインらしいぜ、俺は知らないけどな。」
沙羅は忍の座っているソファーに鞄を置いて、ワインのラベルを見た。
「うわ…」
ラベルの見方は知っている…が。
「……………すごい。」
沙羅が一言、つぶやいた。それで十分高価なものだったと分かった。
「副賞だ。」
「副賞って…」
「グランプリの副賞。」
「…副賞がつくってことは…」
「おう、優勝してきたぜ。」
嬉しそうに笑って…忍はそう言った。
「…いつ終ったの?来るなら一言いいなよ」
「終わったのは昨日。見てないんだな。」
「…………。」
忙しいんだよ…っと視線で訴えると…忍は肩をすくめた。
「…どうする?飲むならつまみ、開けるぜ?」
「……飲むけど、先に風呂いってくる。」
それだけ言って…沙羅はリビングから出た。


沙羅が風呂っから上がったのはたっぷり一時間かかった。
テレビを見ながらまだ、ビールを飲んでいた。
「…一体何本買ってきたわけ?…」
テーブルの上の開いた缶を見て…ため息をついた。
「お前も飲むだろ?」
タンクトップにハーフパンツといういで立ちにも動じず忍はそう言った。
「飲むけど…」
テーブルの上にワインは開いていなかった…。
「ワイン飲まないの?」
「お前にやるよ。プレゼントだ」
「やるって…」
「誕生日だろ。」
「…………」
言われても、ピンとこなかった。
「あぁ…そうか…。」
カレンダーを見て…沙羅はそう呟いた。
「忘れてたのか?俺の誕生日は覚えてたのに」
「…あんたの誕生日は、いろいろ準備してたから覚えてるわよ」
「なら、逆もアリ。だろ」
例のプレゼントが、ちゃんと届いたと分かったのはメールで知っていた。
ちゃんと使っているのも、もちろん知っている。
「…って…いってもプレゼント…はこれ?」
沙羅はワインを指さして問うた。
「…ほかに何がいるかわかんねぇから。」
ファッションも食事も…美的センス…と言う点では沙羅には及ばないと思っている。
なので何も買っていない。
「……。」
「次のグランプリまで暇だから。その間こっちにいて…休みの日でも買い物に行こうぜ。欲しいもの買ってやるよ」
「あのね。あたしはショー控えて忙しいの。ショーが終わるまでは暇がない。」
「…繁盛してるなぁ。」
「稼ぎ時よ。」
そう言って、プルを開けてビールを喉に流し込んだ。
「……………。」
「お前寝てないの?」
「なんでそう思うのさ。」
「ベッドが綺麗だし、なんとなく」
「…へぇ…なんだかんだで観察してんのね。」
「当たり前だろ。一応、恋人だぜ。」
恋人と言っていいのか…分からない関係だが…とりあえずは合鍵を渡す関係ではあった。
それにしては淡泊過ぎる関係のように思う…が、それが二人とも性に合っているのだから…別にいいのだろう。
「一応、ね。」
「強調するなよ。」
不貞腐れるように忍は言った。
「いいだしたのはそっちでしょ。」
ビールを口に含んで沙羅はそう言った。
「…ま、確かにこうして会うのは…久しぶりだしね。」
「おう。」
忍はビールを差し出して…沙羅はそれに軽く缶をあてた。乾杯。だ。
「…………。」
「誕生日、プレゼント…」
「あん?」
「……一緒にいてくれればいいよ。」
そっけなく…沙羅はそう言ったが…本心だと分かっていた。

長い付き合い、なのだ。

「おう。」
そう言って忍は嬉しそうに…笑った。

「じゃぁ、プレゼントは俺ってことで。」
親指で自分を指さしてそう言った。
「ばか、酔っ払ってんじゃないよ。」
「…これしきで酔うかよ。」
忍は不敵に笑った。
「酔ってるわよ。あんたはもうあたしのもんなんだから。」
そう聞こえたかと思ったら…。

キス…された。

嬉しかったので…強烈なのを返した。

少し、酔っていると認めよう。


「今日はぐっすり眠れるようにしてやるよ。」

「明日の朝、起しなさいよ。」


不敵に笑いながらそう…言葉を交わして…。


二度目のキスをした
END

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