忍者ブログ
2024.05│ 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31
ここは「文風月」内、FF置き場です. カテゴリに作品名が入っていないものは「八雲」
2024年05月20日 (Mon)
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

2010年06月22日 (Tue)



別に社宅でなくてもいいんだけど、社宅のほうが面白いかと(笑

…といいつつあまり面白みがないかもなぁ。

八雲がべた惚れ。


ネタが生まれたのは、二つ前のマリンスノウのうちの子のセリフから。






ぎょっとした。

家に帰ると、晴香が泣いていた。

とっさに泣くようなシチュエーションを思い浮かべた。
帰宅時間はいつも通り。
帰宅が遅くて心配させた…は無い。
帰り道に特別事件も事故もない。
何かに巻き込まれたと心配させた…も無い
浮気なんてもってのほか
浮気をしていたのがばれて…なんて考えるのさえ馬鹿らしい。

泣かせるようなことはなにもない。

「どう…したんだ?」
「あ…おかえりなさい。」
目を真っ赤にしながら、晴香はそういった。
「どうしたんだ?」
「うん…ちょっと…」
「ちょっと…どうしたんだ?」
「……タマネギが目にしみて……」

結局、オチなんてそんなものなのだ

平和な心配ごと、だった


タマネギ騒動…があって、結局晩ご飯のエビチリはふたりで作ることになった。
何気なく塩胡椒を手にとって振り入れる。
くしゅんくしゅんと何とも可愛らしいくしゃみが後ろで聞こえた。
「大丈夫か?」
「うん、平気だよ。」
そういって、冷蔵庫からケチャップを取り出した。
味を整えるのは晴香の役目で…八雲は言われるままに混ぜる作業に徹した。

夕食を終えて…八雲、晴香の順に入浴を終えた…っと、わかる音がした。
そして、くしゅっと…またくしゃみが聞こえてきた。
「……………。」
本から顔を上げると口元を押さえている晴香がいた。
「寒いか?」
「ううん、平気。」
首を振って晴香はほほえんだ。
そういって…はにかみながらソファーの八雲の隣に座った。
えへへ…っと笑って八雲に寄りかかった。
「うん。暖かい。」
猫だ猫だとさんざん言われている…が、この動作だけ見たらかの彼女の方が猫みたいだ。
が、くしゅんっと…またくしゃみが聞こえた。
「……寒そうだな。」
本を置いて…晴香の肩を抱いた。
「うーん…寒い訳じゃないんだけど…」
っといいながら、そろそろと八雲を見上げた。
「でも、このままがいいな…なんて。」
晴香は甘えるようにそういって…はにかんだように笑った。

何でこんなにかわいいんだ。

結婚して、狭い家だが同居して…いろんな顔を見た。

そして、わかったのは彼女は思っていた以上にかわいい。

絶対に口には出さないが………。


くしゅん…

八雲の思考はそのくしゃみで現実に引き戻された。
「…風邪気味らしいな……今日は早めに休んだ方がいい。」
「うん、そうする…八雲君に移しちゃ悪いもんね。」
大人しく従った理由が健気すぎる。
「……僕も寝る。」
健気なその理由に…胸が締め付けられるような思いがした。
こみ上げてくる、愛おしさ…というのが最も適切だと思う。
「え?もう?」
「あぁ。……一緒に寝ようか。」
ぼそぼそとそういうと…晴香は…あのはにかんだような表情を浮かべた。
「うん。」
大きく頷いた彼女を…衝動で抱きしめた。




「へっくしゅん…」

っと…昨日聞いたくしゃみとは似ても似つかないくしゃみが聞こえてきた。

「八雲、ティッシュ持ってないか?」
同じオフィスで…同期の彼にそう聞かれた。
斉藤と呼べと言っているのに、それを実行する様子はない。
理由を聞くと「斉藤さん」と「斉藤さんちの奥さん」がいいのか?
っと、微妙な質問をされた。
八雲が即答できないのを見て、彼はにやりと笑って今に至る。
「…ティッシュぐらいもってこい。真田」
「残念。ポケットティッシュまで含めティッシュ切れなんだよ。帰りに買ってこないとな。」
切れたと聞いて、一体どれだけ消費したんだと…思った。
そう頻繁に切れるものでもない。
「しょうがないじゃんか、志乃が花粉症なんだし。」
「…花粉症?」
「春だけじゃないんだぜ。花粉症は。」
がさごそと机の中を漁っていてる彼がそういった。
「繊細なんだよ、志乃ちゃんは。」
そういえば、彼は今日、鼻声なきがする。
「…おまえのは、風邪だろう?」
「……かもな。」
机の中からポケットティッシュを探りあてて…鼻をかんだ。
「腹でも出して寝てたのか?」
「…………。」
その問いかけに意味深に、にやりっと笑っただけだった。
おおかた想像がつくのでそれ以上八雲はつっこまなかった。

「くしゃみするときって、かわいいよなー。」
「………………。」
「目が赤くなってるのもかわいいよなー。泣いた後みたいで、守ってやりたくなるよな」

「仕事しろ。」

冷たくそう言い放って、パソコンに視線を落とした。

帰って聞いてみようと…思った。


ひょっとして…家でもティッシュが大量に必要になってくるかもしれない…と思った。



END

じつは続くかも…

本来書きたかったのかけてないし(苦笑)

PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
←No.490No.489No.488No.487No.486No.485No.484No.483No.482No.481No.480
ブログ内検索