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ここは「文風月」内、FF置き場です. カテゴリに作品名が入っていないものは「八雲」
2024年05月20日 (Mon)
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2010年08月03日 (Tue)

八雲―お誕生日おめでとうー。

はい。誕生日ぐらいは書かないとね(笑)

といいつつ甘さのかけらもない…ってか八雲が出てこない(苦笑)

晴香が、八雲の誕生日を知ったのはきっとこういう理由かなっと…。


3巻後です。



携帯電話を使う人間は極端な場合、がある
携帯電話がないと生きていけないのではないか思うぐらい、四六時中持っている人。
携帯電話にもかかわらず、家の固定電話と化しているぐらい、必要としていない人。
どちらも困りものだが…幸いにして、彼はそんな風には見えない。
少なくとも晴香の見た限りでは、携帯でゲームだの音楽だの…電話とメール意外の機能を使うような人ではない。

もう少し考察してみる…。

八雲の携帯はシンプルだ。


飾りは一切なく、ストラップさえ付いていない。
売ってある…そのままであると言っても過言ではない。


そして、着信音も初期設定のまま…である。


以上のことから推測するに…


八雲はあまり、携帯に興味がない。


となると…だ。


晴香は暗くなっている画面を明るくして、そのページを見た。

電話帳…斎藤八雲の文字

メールアドレスは、自分で選べる。

そして興味がない人物がそう、凝ったアドレスにするとは思わない。

現に、そのアドレスはひらがなをローマ字に置き換えたもので…


「これ…きっと誕生日だよね」

アットマークの前にある4ケタの数字。

たしか、契約する時には英数字混同のものがいい…と注意書きがされていた気がするし…。

幸いにも0803はすぐに月日に直すことができる。

8月3日…。

7月の終わりとなった今にしてみれば、目の前に迫っている。


しかし、大学は夏休みの真っただ中。 


八雲が学校にいるのかは定かではないし、連日の暑さも手伝って…居ない可能性のほうが高い。

と…なると…。実家であるお寺…だが…居合わせては、意味がない。

それにまず…この推理が正しいかを確かめなければいけない。

晴香は考えるのをやめて携帯電話を閉じた。
そして、座っていたベッドに仰向けに倒れて、天井を見上げた
寝る前の自由時間。

明日、お寺へ行ってみよう。

もし、八雲がいたら…奈緒ちゃんに会いに来たと言えばいい。


「八雲君…」


その名前を口に出すと不思議な感じがした。

ほわっと…温かい気持ちにもなることもあれば
胸がどくどくと音を立てて苦しくなる時もある。


それでも…自然と笑みがこぼれる。


「ふふっ…」

晴香は小さく笑って…、枕を抱きしめるようにうつ伏せになった。

八雲が見たら、気持ち悪いだのなんだの言われそうだが…素直ではないだけのことなのだ。


ひねくれ者で、皮肉屋で、無愛想で、無鉄砲。


でも、八雲は、それで人を傷付けるようなことはしない

きっと必死に生きているだけなのだ。

自分や…大事な人を守るために、人より必死に…平穏を守ろうとしている。

「八雲君…」

貴方を大事な人…と思っている人はたくさんいるんだよ。

人の気持ちは…行動に起こさなければ分からないけれど……。


少なくとも私は…


やっぱり、私は八雲が好きなんだ…。


改めて…それを思うと…気恥かしくてしょうがない。

晴香は枕に顔を埋めて唸った。恥ずかしさを紛らわせたいらしい。
数秒して顔をあげて…再び天井を仰いだ。

好き…はちょっと違う気がするけれど…。

晴香にとって、大事な人…であることは間違いない。


だから…。

誕生日を祝いたいのだ。

八雲が生まれた日、一年間。無事に生きている事を実感する日…だから。


「なにがいいかなぁ。」


それを考え出すと眠れなくなりそうで…晴香は時計を見た。

当に、いつもの寝る時間は過ぎているが…眠気は来なかった。


八雲の誕生日プレゼントを…決めてようやく…。


晴香は眠ることができたのだった…。



END

公式の「晴香の特別な日」 の前はこんな感じかなっと。


↑のその後は後日、書きます。

晴香のプレゼントも含めね(笑)





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ほー。
あまり、メールのやり取りのイメージが無い二人ですが(直接会った方が早いのもあるな・苦笑)、
単行本で晴香は少なくとも二回は八雲にメールを送ってますから、当然アドレスは知ってますよね(今更!?)
八雲も、晴香のアドレスの登録だけはしているみたいだし。

生い立ちから、最も毛嫌いする日かとも思ってましたが…一心さんや事件前の梓さんには祝われていただろうから、アドレスにしてそうですね。
真相を知っても母親に殺され掛けた傷は癒えないし…そんな自分が生きる理由を八雲自身が言い聞かせる為にもね…。
2010/08/03(Tue)23:41:17 編集
Re:ほー。


哀さん。
こんはんはー。こっちではお久しぶりです(笑)
晴香が…八雲の誕生いを知ったいっかけはこうかなっと。
アドレスに誕生日は一重に覚えやすいから。(私もしかり)
携帯ショップで、いきなりアドレス決めてくださいって言われて…ぱっとおもいつくのはこれだろうと(笑)


八雲の誕生日は…事件から大学まではなぜ生まれたんだって思いそう。

目が赤いから殺されそうになった。なんで自分は目が赤い?…っと。
一心さんの愛情も、重かった時期があったと思う(彼は自己犠牲をしてでも八雲を守ろうとしてそうだし)
そのへん含めて、

それが、生きている事を幸せだと思える日になったのなら…それは最高のことかな。

生まれると生きるって…同じ字なんですよね…。

なんだか深いなぁ(何)
【2010/10/17 20:18】
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