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ここは「文風月」内、FF置き場です. カテゴリに作品名が入っていないものは「八雲」
2024年06月03日 (Mon)
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2010年04月23日 (Fri)

ただいまっ!

一年間お休みいだだきました。

が、

四年目突入です!



イラコン題材「春と八雲と晴香」より妄想。




春と八雲と晴香


今年は天気が変だ。

異口同音にそう言うが…季節は確実に回っている…。

「今年は桜が入学式にありそうだね。」
晴香はそう言って、窓の外から室内に視線を戻した。
その先には、相変わらずの八雲がいた。
「…まぁ、そうだな。」
気のない返事をした八雲は晴香を見上げた。
晴香は立っていて、八雲は座っているため、そうなる。
「ぼーっと桜を見て、さぼってる暇があるんですか?小沢先生?」
メガネの奥が意地悪く光る。
「うっ…ちょっとした息抜きです!」
こちらも相変わらず『八雲君』と『斎藤先生』の区別がつかない。
「これはいらないんだな?」
敬語でなく、いつもの調子で話し掛けられると…
「うん。段ボールは倉庫ね。」
っと…こちらも同じように返してしまう。
「行くぞ。」
八雲はひょいっと段ボールの束を持って立ち上がった。
三つ合った束は当然、一つ余っている。
「待ってよ。」
晴香はそう言って…教材室を出た。
只今、年度末の掃除の真っ最中であった……。


職員室から鍵を持って、駐車場脇の倉庫へ向かった。
職員室には教師が居たが、誰も何も不信がらなかった。
すでに、一緒にいるのがデフォルメされているのだろう。
一体、どうみられているかが…気になるが……。
八雲が合わせてくれているため同じスピードで歩く。
「いい天気だねー。」
春の陽気に誘われるように、足が早くなる。
「……春に浮かれるのは本能だな。」
「…は?本能?」
「有名だろ、だいたいの猫は春と秋が発情期なんだぞ。」
「なっ…何言ってるのよ。」
「事実を話してるだけだぞ。過剰反応するなよ、小沢先生。」
にゃっと意地悪く笑って…靴を履いた。
「花だって春に咲くだろう?あれば受粉するためであって…謂わば…!…」
八雲のわき腹を晴香は突いた。
面白いぐらい、顕著な反応が合った。ささやかな反撃だった。
「覚えてろよ。」
物騒な声を聞こえないふりをして、晴香も靴を履いた。
八雲から何か反撃があるかと思ったが…何もなかった。

「あ、チューリップ。本当に春だねー…」
倉庫からの帰り、晴香はそう言った。
お隣の…花壇が見えた故の発言。

八雲は毎日のように見ているが、晴香は違った。
車で来ないのだから無理はない。
いつのまにか、『チューリップ』を口ずさんでいる晴香の声を聞きながら…ぽろりと口から呟きが漏れた。
「はる…か」
「え?」
いきなり名前を呼ばれて、晴香は驚いた。
学校では滅多に呼ばない名前を呼ばれたのだ、正しい反応だと思う。
「なんだ?」
八雲は不思議そうに晴香を見下ろした。
演技だと…したら、完璧な迄に素の不思議そうな顔…だった。
「なんでもない。」
聞き間違えだと、自分に言い聞かせて…晴香は歩いた。

その後ろ姿を見て…八雲は察したように、にゃっと笑った。

「春だな、…晴香?」
「な、名前で呼ばないでよ。」
「…春か…春と言えば、ゴールデンウィークの予定を…立てたいもんだな。」
「だからっ!『はるか』を連呼しないでよ!」
「自意識過剰だぞ?」
「怒るなよ、晴香。」
「もー、斎藤先生の意地悪。」
玄関まできた晴香は上履きに履きかえて、怒りながら学校に入った。
「君限定だ、ありがたく思え。」
「思えません!」
「次は理科室ですので、よろしく、小沢先生?」
「え?」
びっくりしたように晴香は振り向いた。
「当たり前だろ。」
八雲はそれだけ言ってすたすた歩きだした。
八雲に手伝ってもらったのだから、それを返すのは当然だと主張されても拒否できない。
「待ってよ。や…斎藤先生。」
先々いってしまう八雲の背中にそう声をかけて…並んで歩きだした。

理科室に入ってすぐ、わき腹の仕返しがあったのは言うまでもない…。

END


「はる…か」
「え?」
「なんだ?」
「今、呼ばなかった?」
「呼んでない、ついに幻聴か?」
「ちょっと、その言い方はひどいでしょ?」
「君が自意識過剰なんだよ。」
「何よそれー!」

「ねえ?呼んだ?」
「呼んでない」
「えー…嘘。」
「呼んでない。」

呼んだ呼んでないをじゃれあいながら…桜の下を歩いていく
っと言うのが真っ先に浮かんだフレーズ。と絵柄。
…イラコンの話です(爆)
まー…ことごとく、有害な絵しか書けないので、こっち(小説)でUP

しかし、第八だと違うようになりました(笑)

要望があれば…大元のネタも話にしたいな。


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無題
待ってましたァ(><)!
あさくら 2010/04/28(Wed)20:00:15 編集
お待たせしました!

あさくら 様

こんばんは!はじめまして。お待たせしました!
復活して…だいぶ経ちますが…これから更新頑張ります!


【2010/10/17 20:07】
はじめまして
コソコソと日参させていただいていました。どのお話も面白いです。こちらのサイトはお話が沢山あり楽しめるので、綾さんのファンとしては嬉しいかぎりです。そして第八中学新作☆相変わらずの斎藤先生にニヤニヤしてしまいました。大元の作品も見てみたいです。
そろもん 2010/04/24(Sat)03:00:53 編集
いらっしゃいませ!
そろもん様

いらっしゃいませ!はじめまして!こんばんは。
日参していただいてありがとうございます。
…流石にもうお話のストックは切れましたよね。あはは…(乾いた笑い声)
復帰記事にコメントありがとうございます。放置すみませんっ。
少し気になった尾ですが…私のファン?八雲ではなくて??
もしそうなら、悶絶するぐらい恥ずかしい…ですが嬉しい…(どっちだ)
とにかく、ありがとうございます!
大本の作品=八雲…なら、最近は文庫化されてるので手軽に手に入りますよ。私はアンチ文庫派ですが…(爆)
コメント、ありがとうございました!
これからものぞいてやってくださいませ。

【2010/10/17 19:56】
やっと……
戻って来てくれたんですね(泣)
綾さん(T_T)

SINです!
覚えていますか?


結構、綾さんの事心配してたんですよ!


お帰りなさい、綾さん(笑)
SIN 2010/04/24(Sat)01:13:08 編集
すみませんっ!

SINさん!!おぼえてますよ!
綾です! ……逆におぼえてらっしゃいますか?(爆)

復帰後すぐのコメントなのに、ずーっと気付かずごめんなさい!
(詳細(言い訳)は最新記事に書くつもりですが…。)
ご心配おかけしましたが、国試も無事済み(合格しました!)取り合えずは働いてます。

温かいお言葉ありがとうございます。
忘れられない頻度で、八晴作品書こうと思ってますので
これからもどうぞごひいきに。

お返事遅くなりました。すみませんっ!!

【2010/10/17 19:46】
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