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ここは「文風月」内、FF置き場です. カテゴリに作品名が入っていないものは「八雲」
2024年05月20日 (Mon)
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2009年03月17日 (Tue)
おーひーさーしーぶりでっす!


八晴はいいですね!ふふふっ。

ってなワケで久々の更新。

で、私通ですが…。
お姉ちゃん、帰りに悩んでたアレはこれでした!(笑)


大学生、恋人設定。
…ギャグではないけれど甘くもない…なんだろう(笑)
若干八雲がセクハラ気味か?(苦笑)
セクハラというか…無神経だ!
カテゴリーを散々悩んでこれです(笑)
…今までこんなテイストのなかったんだろうなぁ(苦笑)




「やぁ!」
なにやらご機嫌で恋人はやってきた。
理由は何であれ、不機嫌や沈んでこられるよりは数十倍マシだとは思うが…
「変な顔ではいってくるな。」
いかにも幸せオーラを漂わせているとガードが甘いと思われて余計な虫がついてくる可能性が大である。
しかもタチの悪い事に…本人は気付いていない。
「変な顔って失礼ね~」
っとか何とか言いながら暢気にいつもの位置に座った。
そもそも、何で彼女が学校にいるんだ?大学はまだ春休み中、なのに。
「で?なんの用だ?まさか追試の帰りか?」
そう言うと、無意識だろうが頬を膨らませて睨んできた。
「健康診断の帰りですっ!」
そういえば、一昨日そうだったな…なんて他人後のように思いだした。
しかし、それはそれでますます分らない。何で彼女がこんなに機嫌がいいのか…が。
「何をそんなにニヤニヤしてるんだ?」
「1年前に比べてやせてたの!」
良くぞ聞いてくれました!っといわんばかりに晴香は食いついてきた。
が、それを聞いて八雲の表情は明らかに不快を示していた。
「……いくつ。」
「え?」
「今、体重いくつなんだ?」
「ふ、普通!女の子に体重なんて聞かないの!デリカシーがない!」
「二十歳すぎたら「女の子」じゃなくて「女性」だろう、いいから教えろ」
「いーやー!絶対や!」
こんなに拒否されるとは思っておらず…ちょっと傷ついたのは…自業自得だからいい。
「まぁいい。…何グラム減ったか知らないが…見た目は変わってないし、それ以上痩せたら抱き心地が悪くなるからやめてくれ」
鞄が飛んできて…八雲は椅子ごと後ろに倒れた。

「変態!スケベ!女心ってモノを少しは勉強しなさい!」
「……事実だろう、そもそも君は肉がつくなら下半身に…ぶっ!」
「馬鹿ーッ!!」
起き上がった八雲は真っ赤な顔な晴香に暫く絞めにられていた。
………はたから見たら修羅場である。



断じて間違った事は言ってない。大体、数字を気にしすぎなんだ。
それが目安になるのは認めるが、簡単に変動する。むしろ、急激な体重の減少は病気の可能性だってある。
見た目が変わらなければそんな、数グラムの上下など気にするな…っといいたい。
「ごめんなさいは!?」
しかし…だ。
小学生を諭すような言い方で赤い顔の涙目で、言われてどうしろと。
この状態で反論できるほど強くはない。
「……ごめんなさい。」
事実は自分の胸のうちにしまっておき…そう言った。


謝罪で…とりあえず落ち着いた晴香に…八雲は冷蔵庫の中からペットボトルを取り出して渡した。
そうして向かいの席に座り、晴香が話しかけるまで…待った。
「八雲君は…健康診断あったの?」
「一昨日にな。」
「どうだった?」
どうだった?…と聞かれてもすぐには回答できなかった。そもそもさして自分の体には興味がない。
「…地味に身長がまだ伸びてる」
1年にミリ単位のペースだが確実に数字が増えていっていた…ような気がする。
というのも今回丁度、小数点第一位が綺麗に0だったので唯一覚えていた。
「これ以上身長は伸びて欲しくないんだが…な。」
「どうして?」
「…君が転ぶ。」
「え?え?どういう因果関係なの!?」
「説明しないと分らないのか?僕の身長が伸びる、と君は負けず嫌いだから少し踵の高い靴を履く、と君のことだから必然的に転びやすくなる」
「………………。」
「反論があるなら聞くが?」
ありませんというのもなんだか癪で…黙っていると微かに鼻で笑われた。
「反論は?」
どうしても言わせたいか!と思い彼を見たがどうやらいわなければ許してくれなさそう…な視線。
「ありません…」
「だろう?」
今度ははっきり鼻で笑った。
「それにしてもいいな~まだ身長伸びてるんだ。」
「…君は…痩せたいのと身長伸ばしたいのと…とっちかにしたらどうだ?」
僕は現状維持でいいと思うけど。…ッというのは言わぬが花。
「僕は今の君が好きだけどね」
そう、つまり…モノはいいようである。

うっと…言葉に詰まって暫く思案してあーだのうーだの言っていたが…。
「…うん」
っと小さく頷いた。
今更ながら…可愛いヤツだな…っと、思っていると12時を知らせるサイレンが聞こえていた。
「…行くぞ。」
八雲はそういうと立ち上がり、晴香が口をつけていたペットボトルを冷蔵庫に戻した。
「え?どこに?」
「…今から食事だろう?ファミレスぐらいならおごってやる。」
「え!?…どういう風の吹き回し?」
驚きの表情から…疑いの表情に変化した表情で…八雲を見上げて言った。
「奢ってやるっていってるんだから素直に聞いてろ。それとも、…他の予定があるのか?」
探るような…少し心配そうな表情で八雲は問うた。
「ううん。ない…よ」
「なら来い。」
鍵をほおり投げて八雲はすたすたと歩き出す。
「待って!」
映画研究同好会の鍵を閉めて…晴香は八雲に続いたのだった。



「ご注文はお決まりですか?」
「シーフードドリア」
「…を二つ。と食後にコーヒー。…君は?」
「え?」
「デザート。いらないのか?」
「えっと………じゃぁ、ベリーのタルト」
「以上で。」



メニューを選ぶのが面倒くさく…同じものを頼んだが、思わぬ落とし穴があった。
でんっと…二つ向かいに置かれたドリア。
「?どうしたの、食べないの?」
いただきますで食べ始めた晴香と違い、八雲は手をつけるものの混ぜるだけだった。
「君が食べるのが遅いから合わせてやってるんだ。いいから食べろ。…水とって来る。」
きょとんとする晴香を尻目に八雲は席を立った。
「温かいうちがおいしいのに…。」
その後姿にそう言って晴香はドリアを冷ましつつ、口に運んだ。


「ん~。おいしい~。」
部屋にやってきたのと同じぐらいの…幸せオーラを振りまきながら、晴香はタルトを食べていた
「良かったな。」
という八雲はドリアを半分ほど食べたぐらいだった。


END


密かに晴香改造計画実施中…的な(笑)

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