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ここは「文風月」内、FF置き場です. カテゴリに作品名が入っていないものは「八雲」
2024年05月19日 (Sun)
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2007年06月19日 (Tue)
うん?珍しく更新が立て続けにあるって?
テストからの逃亡ゆえです(爆)


拍手お返事

18日15時
拍手ありがとうございます。
好きといっていただけて、思わずにやりと笑ってしまいました(怪)
また、お気に召すものがありましたら拍手押してやってくださいませ。
私の原動力になります(笑)
なかなか、お礼を更新できませんが(汗)


ネタメモ。
…ここばっかり増えるなぁ。(苦笑)

二十の扉。
 質問・八雲(晴香)→奈緒
「なんでしょう?」

後藤さん(設定追加)+敦。
「一人の身体じゃない」

グリム童話パロとかどうよ?(笑)
 いばら姫。


それにしても、私自身が自分の脳内覗いてみたい。
何故こんなにジャンル変動の波が激しいのか(苦笑)




同棲。ちょっとかなりアダルティー




不思議でならないのは…。

分類で言えば僕と同じという事。

人間という、同じくくりだといこと…………。


こうも違うのに何故、同じなのか……。



夜はとっくの昔に明け、燦燦と太陽が輝いていることは厚いカーテンの隙間から漏れる光で容易に感知する事ができる。
聞き耳を立てれば、明るい笑い声や人が行きかう音も感じる事ができる。
感知する事はできるが、それと同じ生活をしているかはまた話は別。
部屋の中はカーテンを挟んで別世界となっていた。まだ薄暗い中で、休日なのをいい事に八雲は惰眠を貪っていた。

と言っても、流石にもう眠気は襲ってこない。
確かに昨日の夜は遅かったが、それを取り返すぐらいは眠っていた。
逆に……。
これを見れば眠るのがもったいなくなってしまう。
八雲はそんな事を思いながら、小さく笑った。
それが自分に対する自嘲なのか、それともこの目の前の光景に自然と頬が緩んだのか…それは八雲にも分からなかった。

すーすーっという音が小さく聞こえる。

トクントクンと命が刻むメトロノームの音が聞こえる。


それは、隣で眠る晴香の奏でる音楽に他ならなかった。

「子どもほど、睡眠時間は長いんだったか?」

八雲の口から出たそんな皮肉。
それでも、その表情は柔らかいもので、動作もそれに比例し優しくその髪の毛を梳いていた。

『なによ!いつも眠そうなのは八雲君のほうでしょ?』
っというような返事はなく、かわらず音楽が響いてくるだけ。
本当に気持ちよさそうに眠る晴香。その寝顔は本当に穏やかで、どこか赤子の寝顔に通ずるものがあった。

「まぁ、君はもう子どもじゃないがね。」

そう言って、再び笑った八雲。その笑顔は…今度は少し意地悪を孕んでいた。
昨晩…というか今日の早朝に付けた所有印は、その肌にはっきりと刻まれている。

「歴とした女だ。」

布団から除く裸体に咲き乱れた花をゆっくり指でなぞる。

「僕の、な。」

その花の蜜を吸うかのように再びキスをした。鮮烈なキス。

鮮烈なキスは花をより鮮明に浮かび上がらせた。
薄暗い部屋の中でも目が慣れていれば見える程に…鮮紅な花。

「ぅ……ん…?」

音楽に混じってそんな声。

くすぐったかったのか身を捩る。まだ完全に起きてはいないんだろう。言葉は続かない。

「姫様はまだおネムか?」

そんな晴香に八雲は耳元でそう囁いた。シャンプーの香りが鼻腔をくすぐる。

「そろそろ起きろ、もういい時間だ。」

そういいながらも、八雲は晴香の身体を抱き寄せた。
2人とも上半身は何も身にまとっていないため、直に伝わってくる熱。
そして音楽も、耳ではなく皮膚で感じる事ができた。

「…八雲君…。」

もそっと動く晴香。それに連動してさらさらと髪の毛が肌を撫ぜ、少しくすぐったかった。

「起きたか?」

「まだ起きてない。」

八雲の腕の中で駄々っ子のような声を出し、晴香がそう言った。

「……どこが。」

やっぱりまだ子供か。っと、そんな事を思いながら八雲がそう返す。

「お姫様は王子様のキスで目覚めるってのが相場でしょ?」

「生憎、王子様なんていないね。」
聞いてたのか“姫”発言。っと口にこそ出さなかったが八雲はそう思った。
いつから起きてたか後から聞こうと、思ったのは言うまでもない。
「いるわよ。ここに。」
「っ……。」
思わず、息を呑んでしまった。その台詞もさることながら胸板を指がゆっくりなぞり、軽くキスをされた。

「捻くれてて、皮肉屋だけど…ホントはとっても優しくて…温かい…。私の王子様はそういう人。…完璧なんかじゃないけど、私は全部が好き。」

そういい終えて、ゆっくり顔を上げた晴香。その瞼はまだ閉じられたまま。化粧をしなくともその小さな唇は綺麗な桃色をしている。
奇しくも、その色は別の意味をも持っている。

「おはよう。」

それを押し込めて、触れるだけのキスを1つ。

「おはよう。八雲君。」

目を開けて、にこりと笑いながら晴香がそう言った。

「よくもまぁ、こんな時間まで寝てられるな?」
今までの甘い空気を吹き飛ばすには十分すぎる台詞を吐く八雲。
もっとも…八雲自身も正確な時間を把握してるわけではないのだが。

「誰のせいだと思ってるのよ?」
頬を膨らませて、そう言う晴香。その頬はほんのり染まっている。
「さぁ、誰だろうな。」
八雲は曖昧に笑って、起き上がろうとしたが晴香がそれをさせなかった。
「ダメ。もうちょっと。」
きゅっと、今度は晴香が八雲を抱きしめる。八雲の胸に頬を寄せて離れないと言いたげに、強く。
観念したらしく八雲はその晴香の身体を再び抱きしめた。
ふふっと、嬉しそうな声を聞いて…八雲の顔にも自然と笑みがこぼれてしまうのだから、結局上手く落ち着いたのだろう。
「……つくづく思うんだが…」
「うん?どうしたの?」
「…君の身体は、柔らかいな。」
「え?」
「同じ人間で、男と女の違いだけで…こんなに違うとは思ってなかった。」
「………。」
「…強く抱きしめたら、壊れそうだな…。」
抱きしめている手をそっとずらし背中を撫でていく、そうして手の届く足の先まで撫で下ろしていった。
愛しむように、そしてその柔らかさを楽しむように…ゆっくりと。
「…昨日あれだけ抱きしめておいて…よく言う。」
不満の声が少し震えた。
「君が抱きついてきたのが先だろ。」
「…だって、八雲君に触れてないと不安なんだから…しょうがないじゃない。」

そう言うと八雲の胸にキスをする晴香。そうして八雲がしたのと同じように花を咲かせた。
晴香の肌に咲く花が白布に描かれた花ならば、八雲の花は白壁にかかれた花だった。一輪だけ、咲く花。
「………。あんまり煽るな。」
身を捩ってそう抗議する八雲。
「煽ってるのはどっちよ。」
八雲の手を捕まえてそう反論する晴香。
クッと笑って、八雲は晴香の唇にキスをした。もう桃色の感情を押し込める必要はなかった。
その、桃色の唇にも鮮紅の花を咲かせるほど強く重ね、柔らかいその身体を同じく柔らかいシーツの海へと沈めた。

「……。起きるんじゃ、なかったの?」

ほんの少しの批判を込めて、晴香がそう言う。

「起きてるじゃないか。」

悪びれた様子もなくそういって再び唇を塞ぐ。

そうして、その柔らかさを楽しむように身体に触れていく八雲。
晴香は抵抗しなかった。


身体にキスをした八雲の目の前に花が咲き乱れていた。



END



あ、あれっ?一瞬サドが出てきたよ!?(爆)

最初はべたべたの甘ーっ…だけだったのに(苦笑)

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無題
キャー恥ずかしい、友眠照れちゃう!(きもっ)でも嫌いじゃありません。寧ろこーいうの良いなあ!原作で一巻や外伝を読んだ後に六巻を読むとジーンときます。そして二次創作で原作よりずっと進展した八晴を読んでも、幸せな気分になれます。八雲と晴香が幸せそうにしているなら、私も幸せです。という事は。なんだかんだ言って甘いのも好きなんじゃないのか友眠。時に非常にこっちが恥ずかしくなるよとか思ってしまう事があるけれど、カテゴリ注意!は割りと平気だったりする。基準が自分でもわからないのです。人間は複雑です(笑)
友みん 2007/06/25(Mon)11:51:49 編集
Re:無題
ここでは(笑)お久しぶりです。
っというか…放置しすぎですね(汗)すみません!
久々の激甘、べたべたです(笑)
今読み返して思ったんですが、やっぱり根本にあるのはあれとあれ(例の奴です・笑)ですな。
これはそれがよく出てると思います。
原作で、くっつきそうでくっつかない奴等ほど、私はくっつけたくなります(笑)
まぁ、少々飛躍気味なときもありますが、それはご愛嬌ということで(苦笑)
メールでもお話しましたが、2人が幸せなら幸せという考え方は私も賛成です。
カテゴリー注意は…私の趣味に大きく走ってるやつですので、平気ということは同じと見なしますよ?(強引だな)
ふふっ…。最近はあっちでもこっちでも友眠さんに楽しませてもらってます。

コメント(&その他いろいろ)ありがとうございました!
【2007/07/08 00:19】
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