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ここは「文風月」内、FF置き場です. カテゴリに作品名が入っていないものは「八雲」
2024年11月17日 (Sun)
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2007年07月03日 (Tue)
さて……。

ボツボツ始まります。
なにがって?
前期考査テストです。(授業中に前期試験を行う教科があるのです)
…8月まで1,2回更新出来ればいいほうだと思っててくださいっ!(苦笑)
もう補講は受けたくないんだっ!(切実)


拍手お返事

27日20時。
拍手ありがとうございます。
八晴いいですよね!
特に八雲がサd(強制終了)
げほげほ。…晴香は可愛いし、八雲はかっこいいですしね!
それぞれ、いい味してると思います~。
そして、最高の褒め言葉、ありがとうございます!



前記事の終わりで言ってた微甘バージョン。
全然微じゃないけど(苦笑)


恋人(むしろバカップル)設定

…え~っと…別人です(汗)


最初はほぼ一緒。



晴香は、講義を終えサークルの拠点になっているプレハブに向かって歩いていた。
その鞄の中には今朝作ったばかりのパンが入っている。
「別に、八雲君のために作ったわけじゃないんだから」
口には出してみたものの、それはまったくの嘘。
甘いものに目がない女友達から隠すように八雲の分を確保してるのだから。
どうせ素直じゃない八雲のことだから、あの意地悪ーい顔で……。
『食えるものなんだろうな?』
とか言ってくるんだろうな……。
晴香はそんなコトを考えたが表情は険しくない。
それは、何だかんだ言いながら八雲は食べてくれるのを知っているからに他ならなかった。
美味しいっていってくれるかな?言ってくれるといいな。
そんなコトを思いながら自然と笑顔がこぼれる晴香。数メートル先に人がいるのに気づかない。
「おい。そこの不審者」
その人-八雲-が声を掛けると。
「ひゃぁっ!?」
素っ頓狂な声を出した晴香を見て八雲は思わず小さく笑った。
「や、八雲君っ!?…脅かさないでよ。」
「君が勝手に驚いただけだろ。それにしても『ひゃぁっ!?』なんて…一体どこからそんな間抜けな声が出るんだ?」
意地悪な笑みを湛えて八雲がそう言う。
「間抜けって…いくら何でも失礼でしょ?」
八雲に笑われて、少し膨れる晴香。
「じゃぁ聞くが、何をにやけながら歩いてたんだ?…僕がいることも気づかないぐらいなんだ。」
「うっ………。」
いくら恋人同士とはいえ、いきなり面と面を向いあわせて言える内容ではない。恥ずかしさが先立ってしまう。
「……って、上手く話をすり替えないでよ。」
数秒黙った晴香がそのことに気づいた。
「なんだ、意外に早く気がついたな?」
八雲は笑いながら晴香の横を通り過ぎる。
「どこに行くの?」
「…避難だ。」
それだけ言って、八雲は一旦言葉を切って
「君も一緒に来るか?」
振り向きざまにそう問うた。
「うん。行く」


八雲と晴香は階段を昇っていた。隠れ家から一番近いB棟の階段を…だ。
現在2階から3階へ上っている最中、このあたりならまだ晴香も講義でお世話になる教室があるが、八雲はさらに上へ上って行く
「ねぇ、どこまで行くの?」
「…5階だ」
「ご、5階まで?」
そんなところまであったっけ?っと頭の中でB棟の地図を開いてみるが、思い当たるページはない。
「5階なんてあったの?」
「いいから黙って付いて来い。」
そう言うとさっさと先に行ってしまう八雲。言われたとおり晴香は黙って後を追った。
5階へついたが、晴香は思わず八雲のシャツの裾を握ってしまった。とても同じ建物とは思えないほど薄暗く、静かで…少し不気味な雰囲気さえ感じた。
そんな晴香の事知ってかしらずか八雲は細い廊下を歩いていく、シャツを握ったまま遅れないように晴香もそれに続いた。
廊下の角を曲がったところで八雲はいきなりタックルを食らった。
「きゃぁっ!?」
そうして、そんな声が聞こえてくる。
「…?…どうした?」
抱きつかれるのこそ嫌ではないが、いきなりの事でこちらも少々戸惑い気味にそう訊ねる。
「そ、そこに…人が…。」
「人…?」
聞き返して。あぁ、あれかっと納得したように笑う八雲の声が聞こえてきた。
「あれはただの人体模型だ。見てみろ。」
「人体、模型…?」
恐る恐る八雲の背中から見ると、言われたとおり誰もが一度は目にしたことのある、人形がそこに立って居た。ガラスケースに入れられて、こっちを見ている。薄暗さも手伝って気味悪さ倍増だ。
「…古くなってお払い箱ってところだろうな。」
八雲は笑って一歩前に歩いた。つられて晴香の体も動く。
「もう大丈夫だから離せ。」
苦笑して、八雲がドアを開けた。途端に視界に光が入って来た。
そこは廊下とは違い、外からの光で満たされた教室だった。
「ほら、もう暗くないだろ。いい加減離せ、歩きにくい」
最初は子どもに言うような口調で…終わりのほうは呆れた口調で八雲が言いった。
「……。ここは?」
八雲から腕を離して晴香がそう問うた。
「…昔は使われてたんだろ。…今じゃこの有様だがね。」
自由になった八雲は窓際へ行き窓を開けた。
風が流れ手いるのを感じながら、晴香も八雲の傍に寄った。
「ねぇ、ここどうしたの?」
「たまたま見つけた。僕の知る限りここへは誰も来ない。ま、来たとしても君見たいにあの人体模型を見て引き返すだろうけどな。」
秘密の場所だ。っと、彼にしては珍しく子どものような無邪気な笑顔を見せた。
「で?君は?」
椅子に座った八雲が机に頬杖を付いて問うてきた。
「え?」
いきなりの事で、八雲が何をたづ寝ているのか理解できない晴香。
「君は何の用で来たんだ?まさか、後藤さんみたいにトラブルを持ってきたんじゃないだろうな?」
「違うわよ!」
八雲のこういう所は、出合った時から変わらない。
恋人になったんだから、もっと違うこと言ってくれてもいいのに…。
晴香はそんなことを思いながら、とりあえずトラブルではないので力強く否定した。
「ならよかった。で、何の用だ?」
安心したような笑みを浮かべて再びそう問う八雲。
「あのね、パン焼いたの。」
ぽんっと鞄から包みを取り出し机の上に置く。
八雲が怪訝そうにそれを見つめる。
「よかったら、食べて?」
「…。まぁ、座れよ。」
晴香に椅子を勧めてから、八雲はその包みに手を伸ばした。
包みの中から適当に1つ選び出し口に運ぶ八雲。
「どうかな?」
八雲の隣の席にちょこんと座り、八雲のほうを向いて晴香がそう訊ねた。
「まぁ、まずくはないな。」
二口目を頬張りながら八雲はそう返す。
「うん。ありがと…」
晴香はにこりと笑うが、すぐに笑みを消した。
「?」
「でもね、たまには素直に美味しいって…言ってほしいなぁって…。思うんだけど…。」
「……………。」
八雲が、片眉をピクリと上げ…そうして苦笑気味に笑った。
「そうか…。」
まだ苦笑したままの八雲が晴香の視界からふっと消えた。
そうして空気の流れを肌で感じたかと思うと、八雲の白いシャツがすぐそこにあった。
そうして
「美味しい。ぞ」
耳元でそう囁かれた。
一瞬の出来ごと。

次に見たのは平然と二個目を取り出す八雲の姿だった。
「…。えへへ」
っと…よく分からない返事をしてしまった。
「よかった。ありがと。」
気を取り直して、はにかんで笑う晴香。それを見て八雲も笑った。
「君も食べろ…。」
そういいながら三つ目に手を伸ばす。
八雲にすすめられ、晴香は1ついただく事にした。
半分に割ると中からトロリとチョコレートが流れ出した。
「あ。溶けちゃってる…」
慌てて割り口を上に向ける。
「やっぱり…ココア混ぜちゃまずかったかな?」
そういいながら口に含む晴香。
ふと、八雲がこちらを見てることに気がついた、しかも凝視。
「?どうしたの?」
「いや…。」
っと言いながらも、八雲の手が伸びてきた。
何かと思っていると、手首を掴まれた。
「???」
混乱する晴香をよそに八雲はにやりと笑った。
そうして、晴香の指を舐めた。
「やっやくもくん!?」
「甘い、な。このチョコ」
そう言って、まだ微かに残っているものをぺロリと舐めとる八雲。
「くすぐったい…よ。」
顔を赤らめて晴香がそう言った。
「気づいてなかったくせに」
飄々と、八雲はそう言って笑った。
かと思うと、急に立ち上がってがたがたと椅子を動かし始めた。
「?」
またまた晴香が不思議に思っていると3、4個並べた椅子の上にごろりと寝転がった。しかも頭は晴香の太腿の上にある。
「八雲君?ねぇ、寝ちゃうの?」
「安心しろ、君を残して寝ない。」
といいつつも、横たわって起きない。
「もう、仕方ないんだから。」
恋人というよりは母親のように笑う晴香。
「ねぇ、聞いて?八雲君…」
「あぁ…」

時間がゆっくりと流れる中。
いつしか八雲は眠りについていた…。


END


うん、最初はこうだった(笑)
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