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ここは「文風月」内、FF置き場です. カテゴリに作品名が入っていないものは「八雲」
2024年05月19日 (Sun)
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2007年02月19日 (Mon)
昨晩…というか今日の早朝。
お題消化してUPしようとしたらメンテナンス時間に引っかかって消えた(涙)
悔しいからこの時間にUPしてやる(爆)


拍手お返事
amiさん。
お返事遅くなりました(汗)私も八雲と晴香、大好きですよ♪
好き過ぎて暴走がちなところもありますが(苦笑)
毎日、楽しみにしてくださっててありがとうございます。
マイペース更新ですが、今後ともお付き合いいただければと思います。


starry-tales様からお借りした【抱きしめる】5のお題 より

1.いつだって君は無理して笑うから


最初は黒い八雲が書きたくて書いてたんですがちょっといつもと違う感じです…。




ひたすら前向きで……能天気な奴だと。

考えれば分ることを聞いてくる……どこか抜けてる奴だと。

僕の目をきれいだといった……変な…奴だと。


思っていた。

それでも僕は……。

そんな君が、好きだった…。

いや…

今でも、好きだ。


そう、


何よりも…タイセツナぐらい…。


誰にも、ミセタクナイぐらい…。


僕意外、ナニモワカラナクしたいぐらい…。


「君を、アイシテルんだよ…晴香…。」


隣で眠る君の耳に囁くと少しくすぐったそうに身をよじった。

本音を言えばそう。

君をどうしようもなく、束縛したい。

でもそれは無理。

そうなれば君は…きっと笑ってくれなくなるだろう…?

あの、底抜けに明るい笑顔が見れなくなるのは…嫌だ。

多くは望まない…だから

ずっと、笑っててくれ…。

君が…笑ってくれるなら…。他に何もいらないから


そう思う。






でも、僕は…

「あ、お帰り…なさい。」

赤い目をして…。

「早かったん…だね…。」

まだ少し、嗚咽が残っていて…

無理に、笑顔を作る。

僕は、そんな笑顔が見たいんじゃない!



「何で君は…そうまでして笑うんだ…。」
低い、八雲の声が聞こえたかと思うと背中を壁に押し付けられていた。
「え?」
晴香が次の言葉をつむぐ前に手首も壁に押し付けられる。
「何があった。」
「や、くも…君?」
何故こうなったのかわからない晴香は戸惑いながら、八雲の名前を呼んだ。
「隠すな。」
上から見下ろしてくる八雲の目はいつも見る目とは違った。赤も、黒も…その根底に怒りと、苛立ちを孕んでいた。
「僕に隠し事をするなんて、許さない。」
まっすぐに見下ろしてくるその目を…怖いと思いながらも、視線をそらすことが出来ない晴香。
「隠し事なんて…ないよ?…」
そう言った途端
「嘘をつくな。」
と頭ごなしに否定された。
「嘘…じゃないよ。」
手の束縛から逃れようと、腕を動かしてみるが八雲がそれを許すはずがない。
「本気で、僕に…隠し事が出来るとでも…思ってるのか?」
手首を逆に更に強く掴まれた。晴香が、痛みで顔を顰めるほどに…。
「っ……八雲君…。ね…どうしたの?」
心配そうで…少し泣きそうな表情で晴香がそう尋ねた。
「いつもの…八雲君らしく」「泣けよ。」
晴香は言葉の途中で八雲の骨ばった肩で肩を壁に押さえつけられて…耳にそう、言われた。
「…え…」
低い声に強い言葉と強い口調。それだけで晴香を硬直させるには十分だった。
「泣けよ!喚けよ!形振り構わず…昔みたいに泣いてみろよ!」
爪が立つほど強く握り締められ…耳元で叫ばれた。
「八雲…君?」
今、八雲がどんな顔をしてるのか…晴香には見えない。だが…見える肩が微かに震えてるのは、はっきりと見えた。
「何で僕の前で泣くのを我慢するんだ!なんでそんな…無理に笑おうとするんだ!」
八雲は、いつだって言葉が足りないんだから…。
いつだって、肝心な事は何一つ言わなくて…結論を求めるんだから…。
「馬鹿…」
晴香の押さえつけられていた肩が…食い込んでいた爪が…離れた…。
「前みたいに…泣けよ!何でしないんだ。」
がくんと…膝が、付いた。
「なんで…一緒に暮らしだしてから…泣く事を我慢するんだ…。」
手が…重力にしたがって離れた。
「…僕じゃ、ダメなのかよ…。」
力尽きた…というのが正しいような八雲の声…先ほどの声とは大違いだ。
「私が泣いたら…八雲君が心配するじゃない…。」
自由になった手で…今度は晴香が八雲の手を束縛する。だがそれはやわらかく暖かいものだった。
「…八雲君が言ったんじゃない。私の笑顔が好きだって…。だから、ずっと笑ってようって…思ったの。」
「………。」
「今まで、辛かった分…今から八雲君にはいっぱい…笑って欲しいから…。笑顔で、いて欲しいから。」
「…僕の、せいか…。」
自嘲気味にそういって…晴香の束縛から逃げる八雲。
「悪かった。…だから…泣けよ。」
返事より早く晴香を抱き寄せ…抱きしめる。
「八雲、君」
八雲の背中にも腕が回った。
「僕が好きなのは…心の底から…笑ってる君の笑顔だ。」
だから、泣きたいときは泣いていい…。
先ほどと同じように耳に言われた。
「…うん…。」
「ほら、泣けよ」
「…今は、泣く理由なんてないよ。」
少し、笑って晴香がそう言った。
「…誤解のないように…言っておくが」
「何?」
「君の笑顔が…特別に好きなだけで…。君の泣き顔が…嫌いなわけじゃないんだがな。」
「………え?」
顔を上げた晴香の目に映ったのは
この日、一番の意地悪な顔の八雲……。

END


黒い…のか?(苦笑)


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