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ここは「文風月」内、FF置き場です. カテゴリに作品名が入っていないものは「八雲」
2024年05月20日 (Mon)
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2011年01月10日 (Mon)


大掃除ネタ…というか…

年末年始の第八の八晴のはこんなんだったかなーっと。


地味に続きます。




寒い年末だった。
寒いと…布団から出たくない。
仕事納めは一昨日。
忘年会は昨日おわった…。

つまり、起きなければいけない要素はどこにもない。


そんなわけで…

八雲は惰眠をむさぼっていた。

「やぁ。」
「………………………………」
ドアが開いたと思ったら、そんな声が聞こえてきた。
大学のときと変わらない挨拶の仕方。
声はそのままだが…今は社会人で…。
「………」
この場所は映画研究同好会…ではなく。
東京にある1LDKの八雲の部屋…である。しかも寝室
「八雲君。もー、こんな時間まで寝てちゃだめでしょ。」
「………。なんだ、君か。」
手を伸ばして、リモコンでエアコンをつけながら、八雲は布団の中からそう言った。
ジーパンにダウンという格好の晴香がそこにいた。
手袋にマフラーがあるところをみると…外は寒いらしい。
「もう、起きてよ!掃除するよ。」
「………掃除?」
「大掃除!」
「…………………………。」
君はまた勝手に…と言う視線を向けると…晴香は膨れた。
「八雲君、大掃除してないでしょ!」
「…そういう君はどうなんだ?」
「昨日終わらせました!」
それは意外な返事で…。少し暖かくなってきたので八雲は起き上がった。
「それは、珍しい…この寒さは君のせいだな。」
「なによそれ。」
「……珍しいもののたとえだ。」
「そうじゃなくて…もう…いいです。」
しょうがないなーっというように膨れて、晴香はダウンを脱いだ。
「キッチンの掃除するから、お風呂行くなら、早めにね。」
「………………………。」
八雲はがりがりと、頭を掻いて八雲は晴香の後姿を見送った。


自分の部屋の掃除を彼女だけに、やらせるわけにはいかず…
八雲はのっそりとベッドから降りた。

のっそりと寝室を出ると、大きな鞄から…エプロンを出して、つけている晴香がいた。
こんな荷物を持っていたのかと思う荷物。

つくづく思うのは…。

これは、新妻…以外の何物でもない。

「僕はなにをすればいい?」


八雲のその問いに…晴香は満面の笑みを浮かべた…。

「手伝ってくれるの?ありがとう!」

反則だろう。その顔は…。

「じゃぁ、一緒にキッチンの掃除しよう!」

ここで、別の場所を掃除しろと言わないあたりが…。好きだった。


時刻は10時過ぎ…である…。


キッチンの掃除がおわったところで、昼食。

そしてそのあとはリビングの掃除となった。


上から下に…が基本で、エアコン、カーテンレール。
そしてテーブルの上、床…と掃除をしていく。

それが終わって…
「じゃん、けん、ぽん!」
唐突に始まったじゃんけんで…晴香が勝った。
「……何のじゃんけんだ?」
思わずグーを出して負けた八雲が晴香にそう聞いた。
「網戸の掃除をします。八雲君は外ー。」
なるほど、次は窓の掃除というわけか。
八雲はそう思いながら…上着をはおった。やはり、少し寒い。
八雲はサンダルを履いて、ベランダに出た。
晴香は部屋の内側にいる。
窓越しに目があって、晴香はニコッと笑った。
「………………。」
可愛いが、それを言うのは照れくさく…そそくさと窓の掃除を始めた。
晴香もそれにならって、掃除を始める。
八雲は上から掃除をする。それについていくように晴香も上から掃除をする。
一番上に八雲は普通に手を伸ばしてたうが…晴香は少し背伸びをしている。
背伸びをしなくてもたうだろう…とは思うが…それは言わずに、拭いていく。
きゅっきゅ…っと…タオルが動いていく。
八雲の手が右に動くと晴香の手は左に。
八雲の手が左に動くと晴香の手は右に。
まるでガラス越しに磁石でくっついているかのような動き。
「……………………。」
八雲がそれに気がついて…晴香を見ると。
照れたように微笑んだ。こっちも照れるぐらい、幸せそうな笑顔だった…。
「…にやけてないで、手を動かしたらどうだ?」
「にやけてって…もう。」
先に動かし始めた八雲の手を追うように、晴香も掃除を再開した。

寒いのもあって、窓の掃除は早めに終わった。
「寒いねー。ココア入れようか?」
入ってきた八雲に晴香はそう聞いた。
「……そうだな。」
ダウンを脱ぎながら、八雲はそう答えた。
「手洗ってね。すぐ入れるから」
「分かってる。」

案外、大掃除も悪くない。



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