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ここは「文風月」内、FF置き場です. カテゴリに作品名が入っていないものは「八雲」
2024年05月20日 (Mon)
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2008年10月14日 (Tue)
知ってる人はご存知でしょうが…
昨日チャットを貼ってました。
あれだね、あの…
LOMに居た人に逃げられるのが一番凹む………。
結局誰ともお話できませんでした…悲し~
テンションあげるためにしよう思ったチャットでしたが
なにやら別の方が下りていらっしゃった。えぇ……。



11日
す、すみませんっ!別の方でしたかっ!?
WEB拍手でコメントいただくこと事体が少なく
加えて本館の作品でしたので同じ方かと思っていました(汗)
お優しい言葉ありがとうございます!
どうか気長~~に待ってやってくださいませ!






え~っと…管理人拗ね気味ですので、需要が0に近いを投下しようと思います。

前やってた新栄学園入れ替え話の続きです。
「一度迫ってみるか…」のやつです。

八雲が極悪ですのでっ。
八雲がかっこいいと思ってる人見るの禁止。
八雲が晴香以外に迫ってるのがいやな人も見るの禁止。(本気じゃないけど…)
志乃ちゃんが可哀想な事になってるのでそれがいやな人も見るの禁止。
っと…おおよそ殆どの人が見なさそうなネタ(苦笑)

黒様が絶好の獲物見つけちゃいました…的な…話です。
その獲物が志乃ちゃんですのでっ!!
↑(タイトル)の台詞も志乃に言ってる台詞ですのでっ!

外見はそれぞれのカップルなんですが…中身は違います。
真田と晴香はわりとほのぼのなんですがねぇ…(笑)

正直、志乃は可愛いくてしょうがない。だから苛めたくなる(爆)


一番の問題作かも…(苦笑)



翌朝、
結局戻っては居なかった。


「へぇ…ほんとに赤いんだなぁ。」
鏡の前で真田がそう言った。コンタクトレンズで隠されていない左目を興味深そうに見ている。
「……意外に元気だな。」
てっきり二日酔いかと思っていたが…ぴんぴんしている。
「頭は痛いけど、そんだけ。」
「……コンタクトはそこにあるからつけろよ。」
「え~…つけなくてもいいじゃん。」
真田のその言葉に八雲は容赦なくにらみつけた。
「睨んでもだめだぜ。それは俺には通用しない。」
「つけろ。」
「曝すのいやなのかよ?」
「面倒な事に巻き込まれるのがわずらわしいんだよ。」
「…ってもなぁ、俺コンタクトなんてつけたことないぜ?」
「頑張れ。」
「えー。いーじゃんか曝してても。」
「だめだ。」
「じゃぁ、サングラスで手を打つからさ」
「却下!つけるからじっとしてろ!」
「断るっ!」
「おいっ!逃げるな!」

……朝から…元気である…。


2人は並んで歩いていた。
一応、学校に行くためだ。

結局…自分で入れた、黒い目になっている真田が道路側
銃創は目立つから隠せといわれて…こちらは素直に従った八雲が歩道側を歩いている。
「八雲。」
そう聞こえたかと思うと脇腹から全身にゾワっと不快感が走る
「呼ぶのにいちいち脇腹を突くな!」
八雲の反論は無視された。真田は反対側の歩道をずっと見ている。
「あのさ…。あそこに居るのって…ひょっとして……」
あそこ…っと言われて指差した先には………八雲の目には何も見えなかった。
コレが普通の人間の身体…。
「多分、霊だろうな。」
少し、複雑な思いをしながら八雲はそう言った。
「……ん~~……。」
そう言うと少し頭を押さえる真田だが、痛そうな素振りはない。
「?」
「左右別のものが見えるって変な感じだな。」
真田はそういいながら、片目ずつ閉じたり開けたりしている。
「……。」
意外だった、予想より平然としている。
どんな霊がいるのか分からないが…多くの霊は普通の人には見慣れないような怪我や格好をしているものだ。
「…怖くないのか?」
愚問だった…っと思ったが口から出た言葉は消せない。
それは真田も思ったのだろう八雲のほうを見た。
「…生きてる人間のほうがよっぽど怖いね。」
真田はそう言って肩をすくめた。
そうして暫く何も言わずにそこに居たがゆっくり、また歩き出した。
「…………。」
同じように何も言わなかった八雲もその後に続いたのだった。



晴香は映画研究同好会に居た。
今朝、携帯にメールをして治ったか問うてみたが返事がない。

治ってなかったらどうしよう……。

中身は八雲で…何も問題ないのに、外見が違うと凄く…いけない事をしている気になった。
「省吾君は省吾君だよ…。」
志乃にも悪い…気がする。
「はぁ…。」
晴香はため息を付いて…机に突っ伏した。
っと…扉が開く音がした。顔を向けると…八雲がいた。
「よぉ。」
八雲がよぉなんていうわけがない。っというコトは…
「……治ってないんだ。」
「正解。」
苦笑して…真田は椅子に座った。いつもの、自分の位置
「八雲君は?」
「俺の講義に出てる。」
「え?大丈夫なの?」
「まぁ、座学だし大丈夫だろ。」
「…そう、なんだ。」
「それより聞いてくれよ。八雲の奴、俺に実習の講義出ろって言うんだぜ?」
「え?」
「あいつ理系だろ。無理だっつーの。」
そう言って真田は机に伸びた。八雲の身体なので…変な感じだ。
「まぁ…なんか難しそうな事してるよね。」
「だろ?俺、自慢じゃないけど理科は3以上もらった事ねぇもん。」
「あ、それ私も。暗記教科のイメージだもんね」
「だろ?加えて俺、数学も苦手だし。」
「でも、設計とかで数学とか…物理とかいるんじゃない?」
「……それは、勉強したけどさ…化学が苦手なんだよ。」
「化学…あんまりなじみないもんね。」
「化学式が未だにわかんねぇんだよなー。理系友達がいるけどさ、聞いてもさっぱり。」
「本人達はわかってるつもりでもね~。」
「…………。」
「?」
「あ、悪い…」
「どうしたの?」
「いいや…その、晴香は変わんないな。」
机に頬杖をついて真田は苦笑しながらそう言った。
「え?」
「この身体、八雲なのに、喋ってるのはいつも俺と喋るのと同じ様に喋ってるだろ?」
「あ…うん。」
「…昨日、志乃にはすっげぇ驚かれたけど…晴香は変わんないなって思っただけだ。」
「う~ん…。違和感はあるよ。でも、話してるときは気にならないよ。」
「あーあ。何でこうなったかなぁ…。」
そうぼやいて真田はふくれた。
なんか…可愛い…っと思ってしまうのは普段の八雲からは想像できない仕草だから。
「…早く元にもどんねぇかなぁ…」
「そうだよね。ねぇ、八雲君の身体ってどんな感じ?」
「どんなって…白いし軽い。」
「軽い?」
「うん。多分筋肉が俺のほうが付いてるんだと思う。」
「へ~…。じゃぁ…元に戻って最初にしたい事は?」
「志乃をハグ。」
「っ………」
あんまりにも…いい笑顔だった。
八雲の顔で…
「?…どーしたの?晴香」
晴香が…何故そんなに真っ赤になったのか分からないのだろう、真田が心配そうに問うてきた。
「だ、だってっ八雲君はそんな風に笑わないもん!」
あーだかうーだか声がして…
「そうだな。悪かった」
素直に謝罪した。
「……八雲なんだなぁ…」
そうしてしみじみそう言った。
「…いい機会だから…普段八雲は絶対やんないけどやってみたい事ってあるか?」
「え?」
「例えば……」
「たとえば?」
「…愛してるよ…とか?」
とか?を軽く言ってみせたが晴香には通用しなかった。
「っ~~~っ!!!」
「あー悪い悪い。」
「っ…ちょっ…止めてよ省吾君!本当に…」
「悪かったって…」
「す…ストップストップ!!それ以上近付かないで!!こっち見ないでっ!!」
凄い事を言っているが切なる願いだ。
「大丈夫になったら声かけてくれ。」
真田は苦笑して…身体を捻ってよそを向いた……。

紳士だ…というのが晴香の感想。
八雲だったら絶対に放っておいてくれない。

そんなことを思いながら…息を整えた………。



「晴香って、八雲と絡むとああいう反応するんだな。」
いいよ…のあとに真田が言ったのはこんな台詞。
再び机に頬杖を付いている。
「え?」
「いやさ…俺と話するときって男女がどうこうってあんまり考えてないだろ?」
「うん…。」
「だからさ、なんか乙女って感じで…可愛いなって思っ……晴香?」
撃沈された。二度目である。
「だから八雲君の顔でそう言うのは反則だからっ!もぉっ!!」

あ、なんとなく八雲が晴香を苛めたい理由が分る……気がする。
すっげぇ…可愛い。

「でも、晴香。まんざらじゃないんじゃないか?」
「晴香も言わないでっ!!」
泣きそうになっている晴香をみて真田は苦笑した
「悪い。」
「それ以上言ったら志乃ちゃんに言いいついけてやるんだからっ!」
「はいはい」

真田はそう思いながら苦笑を深めながら背を向けた。








「おい、真田。」
少し早めに講義が終わって八雲は突かれた。
「お前のお姫様が待ってたぜ」
「…………。」
一瞬、晴香のことを思い浮かべてしまったが違うっと…すぐに切り替える。
「待たせたら悪いからもう行く。」
普段、真田がどんな口調で喋っているかなど知らない八雲はそう言って席を立った。
エレベーターホールに…志乃は居た。
膝の上においている黒い四角いケースはフルートだというコトは以前聞いて知っていた。
エレベーターホールの窓から外の景色を見つめている。今日はいい天気だ。
「あ…真田さん…」
八雲の姿を見つけて…志乃は車椅子を動かした。
「残念。斉藤…だ。」
耳元でそう言うと…どう反応したらいいのか分からない…っと言うような顔で見返してきた。
「…下りようか。」
八雲はそう言ってエレベーターのボタンを押した。
エレベーターに乗るまで無言のままで…他に乗る人は居なかった。
「本当に…」
「ん?」
「治ってないんですか?」
「治ってない。真田はこんな喋り方しないだろ?」
「………そう、ですけど…。」
しょぼんっと…いう効果音が付きそうなほど志乃は沈んだ顔をしていた。
「…治ってほしいのか?」
「八雲さんは治りたくないんですか?」
「さぁ…どうかな。」
八雲は曖昧に笑って…志乃を見た
「いろいろ、興味深いからな。この身体」
「それって…どういう…」
志乃の言葉を遮るように1階へとついた。
外へ出てサークル棟へと向かう。
道中も…無言だった。何を喋っていいのか分らないというのもある。


サークル棟のエレベーターを待っている間…志乃は口を開いた
「さっきの…どういう意味ですか?」
「…聞きたい?」
にやりっと…いつものクセで笑う八雲。
「……。聞たいです。」
その笑みが…なんとも不釣合いで志乃は違和感をぬぐえないでいた。
「…君と真田はどういう関係かって思ってね。」
「え?」
志乃がそう…聞き返したときエレベーターのドアが開いた。
D棟エレベーターよりは狭いもので…車椅子が入るとその圧迫感はさらに増す。
「大人の男女がキス止まりだなんて…今時珍しいだろ?」
扉を閉めながら八雲が言った。エレベーターは動き出さない。
「……………。」
「真田は、君が大事だって事あるごとに言うけど…君はどうなんだ?」
「…何が…言いたいんですか?」
「…別に、ただ…今の僕は真田だから…」
「?」
「あいつみたいに、大人しくない…な。」
にやっと…笑うその顔はやっぱり違う。
そう思っていると…車椅子の前に立たれた。そうして壁に手をついて…囲う。
「何…を…。」
にやっと笑ったその顔が急に寄って来た。
「やっ!!」
唇に触れる寸前で突っぱね…顔を背けた。
「…真田にもこういうことするのか?」
顔を背けたため…目の前に着たその耳に…そう言った。
「あなたは真田さんじゃない。」
「真田だろ。」
「…違いますっ!真田さんじゃないです。」
「じゃぁなんだ。」
「八雲さんです。」
「どこが、この身体はあいつのものだろ…口調だけ真似れば、真田になる。」
「なりませんっ…八雲さんは八雲さんです。」
「そうか?…志乃はそう思うんだ?」
「っ…。」
同じ声…同じ口調…で…言われた。
違う、違う。似てるだけ真田さんじゃない。そう自分に言い聞かせる。
「…志乃。…俺さ、志乃が欲しい。」
「やめてくださいっ!…何がしたいんですかっ!!」
頭を振って突っぱねる腕に力を入れるが…そう簡単には離れてくれない。
今更になって…彼の身体がこんなに強かったのかと…思う。
「なにって…言ってるだろ?…志乃は、どう思ってるんだ?」
「やめてください…お願いです…からっ…。」
「俺としたくない?」
「違うっ!!」
頭を激しく左右に振る。
「もう…やめて…。」

真田が…コイツを大事にしたい思いが分る。

守ってやりたいと思う庇護心が掻き立てられるのは確か。

脆くて儚い印象で…華奢な身体、それに世間知らずなお嬢様だ。

でもそれは、自分にとってはたまらなく苛めがいのある対象。

たまらない。


「やめてやらない。」

薄く笑って…続きの言葉を紡ぐ。

「何故、しないんだ?」

その質問の回答を待った…
「どうして……」
か細い声で…そう聞こえてきたのはすぐだった。
「どうしてあたしに…その質問をするんですか…。」
睨むように…志乃は見上げてきた瞳に涙が浮かんでいる。
…また疼いた。
「それはあたしが聞きたい…のに。」
涙をこぼすまいと志乃は堪えていた
ここで泣いてしまったら負けなきがした。何もかもに。
「じゃぁ…しようか?」
「…………え?」
その言葉の意味が理解できなかった。
理解するより早く…肩に手が置かれた。いつもの…手。でも違う。
「……いい、だろ?」
「よくありません!」
「どうして?」
「あなたは真田さんじゃありませんっ…。それに晴香さんに、悪いです。」
「…真田に悪い…とは言わないんだな…」
「っ…。」
「綺麗ごとばっかり並べてるけど…向こうがしてても…同じ事がいえるか?」
「っ!!」

いい表情だ。最も、あいつには及ばないけど…。
内心で笑いながら畳みかけの言葉を吐いた。

「同じ事がいえるか?」

「………………。」

志乃は答えなかった。
勝った。
そう思いながら八雲はほくそ笑んだ。

そのときエレベーターが動いた。
顔を上げた志乃の耳に舌打ちが聞こえた。そうして普通に横に立つ。

アナウンスも何もなく3階の表示でエレベーターは止まった。
「あ。」
「ビンゴ!」
ドアが開いてそんな声が聞こえてきた。
そこに居たのは八雲と晴香…もとい真田と晴香だった
「なんだ。君たちか」
八雲は平然とそう言った。対する志乃は何もいえなかった。
「志乃?」
「……………。」
「どうしたんだよ?目、赤いぞ?」
ふるふると…頭を振るが声は出ない。
「志乃…?」
「いくぞ。」
八雲はすたすたと歩いていってしまう。
「あ。待ってよ!」
志乃の様子を気にしながらも…晴香は八雲に続いた。
「志乃…。」
動こうとしない志乃を心配して寄る真田。でも、その距離はいつもより遠い。
「さなだ…さんっ…。」
そう呼ばれてぎゅっと…シャツを握られた。
後ろでエレベーターのドアが閉まった。
「……………。」
志乃のスカートに涙が染みをつくった。それを見たとき…何かの音が聞こえた。自分の中で。
「何…された。」
その声が…低くて…いつもの声じゃなくて(八雲の声なので当たり前だが…)思わず身を硬くした
「何も…されてません…。」
「庇う必要なんてない!」
「本当です…。」
「じゃぁ…なんで泣いてるんだ」
「…大丈夫だから…。」
「…志乃…。」
「大丈夫…だから…すこしだけ…こうしててください…。」
ぎゅっとシャツを握る手に力が入った。

その志乃を抱きしめる事はできないまま…真田はじっとしていた。




続く……?

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