マリンスノウ

養子をもらいました。

幸せになってほしいと切に願っている子です…。


私が育てられるか分りませんが、精一杯…愛してあげたいと思います。





プロローグ。

見上げた空は変わらず蒼い…

晴れた空

綿菓子のような雲が風に流されている。

白い太陽の光が眩しくて帽子を被りなおした。


視線をの先の海は相変わらず青い…

穏やかな海

それでも、白い波が寄せては帰りまた寄せる。


蒼（そら）と青（うみ）の境界線はどこなんだ？


どこからが海でどこからが…空なのか。

私には分からない。

アオと白の同じ配色

なのになぜ、こんなにも違うんだ。


空も蒼い…

海も青い…。


そして私の目もアオい……。


「っ……。」

ズキっと…頭が痛んだ。その原因は考えるまでもない。


海は…嫌だ。

多いから（・・・・）。

それでも来てしまうのは何故だろう…


私は……。


「お嬢ちゃん、どうしたんだ。さっきからずっとそこに突っ立って。」

後ろから、そんな声をかけられた。

「…なんでも、ありません。」

降り向いてそう答える。
そこにいたのは８０才ぐらいだろうか…老人だった。
おじいちゃんぐらいの年齢…。

「自殺者が多いからお嬢ちゃんもその口かと……。」

言葉が不自然に途切れた。

理由は分る、この目だ。

青い目が、そんなに怖いのか。

「なんでもないならいい。早く帰りな、日が暮れる。」

「ご忠告、ありがとうございます。でも、夕日を見に着たんです…ここから見える夕日は…綺麗ですから。」

そう言って私は足を進めた。夕日が見える…場所へいくために…。





空は…

赤い。

赤は…綺麗だ。



海は…黒い…

何でも飲み込んでしまう…黒。

色を混ぜれば最後には黒になる…。

地球の中にあるブラックホールだ。



あの日海（ブラックホール）は。



全てを飲み込んでしまった…。