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ここは「文風月」内、FF置き場です. カテゴリに作品名が入っていないものは「八雲」
2024年05月20日 (Mon)
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2006年10月10日 (Tue)
たいしたことじゃありませんがお知らせ。
明日から、日記は日記に書きます。
というのも、ずっと前に言ってたサイト改造に伴う処置です。
サイトが開いた暁には、ここは八雲の二次小説(短編)置き場になる予定です。
リンク貼っときますので興味がある人はどうぞ。
近々、サイトのほうもご紹介できればと思いつつ…。


拍手お返事はこっちで返します。
ってわけで。

1時:いらっしゃいませー。
最近、そういってくれる方が多くて嬉しい限りです。
そうなんですよ。ミステリチャンネルなんです、八雲のドラマするの。
生憎、ここじゃスカパーにもケーブルにも入ってないので見れないんですよね。
実家の方は入ってるので聞いてみたんですが駄目でした。
おとなしくDVD買います。
情報ありがとうございます。


昨日の続きモドキ


晴香の家のいつもはリビングの真ん中に陣取っているテーブルを窓際に寄せる。

そのテーブルに取って来たススキとお団子と…その他もろもろ―所謂お月見料理が並んでいる。
「…もうこれで全部か?」
「うん。それだけ。電気消すよ。」
そう声がするとパチンとスイッチの音そして視界が暗くなる。
八雲がレースのカーテンを開け放つと月光が部屋の中に降注いできた。
もちろん、向かいの家の明りも街頭の明りもあるので月明かりだけ…というわけには行かなかったが。
「……丁度満月だな。」
「でしょ?」
キッチンから晴香がゆっくり歩いてくる。
「…?何だそれは」
お盆に載せられた細長い何かを見て、そう訊ねる八雲。
「実家から送ってきたの。美味しいんだよ、これ」
そう言って見せたのは一升瓶。ラベルには有名な銘柄名。
「飲むのか?」
「お月見だもん。」
笑いながらテール部の上に置く。お盆には熱燗にしたのだろう徳利とお猪口も乗っていた。
「…強くないくせに。」
「弱くないからいいの。」
そう言うとお猪口に注ぐ。
「はい、乾杯。」
「…乾杯。」
コツンとそれを合わせてから、八雲は一気にそれを煽る。
「ご飯も食べてよ?」
「…君は、作りすぎだろ。こんな量、一人で食べるつもりだったのか?」
「つ、作り足したの!」
「…下手な嘘つくな。」
そういいながらも箸が進んでいる八雲。
「…分かってるなら。聞かないでよ。」
膨れながら、晴香も食べ始める。
もぐもぐと咀嚼を続ける八雲をそろそろと盗み見る晴香。
「………。」
「八雲君?」
「…なんだ。」
「美味しい?」
「………。『分かってるなら。聞かないでよ』だろ」
にやりと笑う八雲。
「わ、わかんないから聞いてる…んでしょ?」
「…料理には自信あるんだろ?」
「それは、そうだけど…」
「嫁に行っても恥ずかしくないぐらいだな、腕前は」
「へ?」
「まぁ、君に付き合えるのは僕ぐらいのものだけどな。」
いつもの八雲では、言いそうにないような言葉。
酒のせい…と簡単に片付けるにはちょっともったいない言葉。
少し、嬉しそうに笑う晴香の視線から逃げるように月に目を向ける八雲。
「秋には月…か」
「え?」
「…春にはサクラ、夏にはホタル、秋には月、冬には雪。これだけで酒の肴になる…って。叔父さんが言ってた」
「一心さんが?」
「あぁ。ああ見えてウワバミだからな。あの人は」
「へー…意外。」
「…君も、大虎なクセに」
「八雲君ほどじゃないわよ。」
「…どうだかね。」
そう言うと何度目かになるか分からない、酌を晴香に求める。
「熱燗もうないけど、また作ろうか?」
「…じゃぁ、ロックでもらおうか」
「ロックなら、ウィスキーあるけど…」
「………。どれだけ飲んでるんだ君は」
「寝酒程度。どうする?」
「君に任せる。」
そう言うと団子(こちらは白いまま)を口に含む
「はいはい。」
まるでもう夫婦だ。と思いながら八雲にに、やけた口元を見られないようにキッチンへと行った晴香。
「たまには、こういうのもいいな」
ぼそりと呟いた八雲。
「?何か言った?」
「……早くもってこいって言ったんだ。」
「すぐに持ってくから、待ってて。」
月が沈むまで、月見は続いたのだった。
そして、さらに2人が酔いつぶれるまで酒宴は続いたのだった。


END


お月見…じゃぁ、ないですね(苦笑)

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