無題

私はあなたの隣に居た。

あなたは私の隣に居た。

全てが終わるそのときは…

繋いだ手を離さないで。

偶然、なんていうと安っぽくなるけれど

やっぱり、そう言わずにはいられない。

出逢った…あの日のこと…。



振り返れば、３年なんてあっという間だったよね。

でも私にとってはとても大切で

濃厚な、充実した時間だった

大切なものを沢山手に入れた３年間


それでもあなたは、でかけるのでしょう？

うすうす勘付いてはいたんだよ。

はっきりと、言われて初めて…

なんでもない今までが急に愛おしくなった。


別々の道を歩むのが、こんなに辛いなんて…。

BUT　あなたの行く手を阻むことなんてできないから…。


鳥の羽を折ってまで
傍におきたいとは思わないから
だから
どうか旅立ってください。
さよならはいわないから
笑顔で戻ってきてください
ずっと待ってます。


午前…

零時。


月光を浴びながら…

約束してくれた。


ぞっとするぐらい、綺麗な…

ルビーのような瞳を

ぼおっと見とれて立ち尽くしていた私に向けて。


「この世の最後の瞬間は

他の誰でもない、君と居たい」と…

びっくりした……。でも

戯言だとは思わなかった。

「ん…。」


「来世まで、君と一緒に行きたい…」


ぬくもりを感じることができる最後の時

夜の蚊帳が上がるまでこのままでいたかった…




露悪な噂がながれてる。あなたの安否についての。そんな事は気にしない。


全身全霊をかけて

無事を祈ります。




ヲトメノ　イノリ