忍者ブログ
2025.03│ 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31
ここは「文風月」内、FF置き場です. カテゴリに作品名が入っていないものは「八雲」
2025年03月10日 (Mon)
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

2008年09月10日 (Wed)
あれだ…あの…。
晴香はYシャツは定説ですが、志乃はぶかぶかのTシャツ希望。
…セーターでも可ですが…真田はあんまりセーター着そうにない…。
袖とか余っちゃうんだぜっ!
無理なく服の中で体育座りが出来ちゃうといいさ!!可愛いなぁ…。(にへら)
…いきなりこんな話かいっ!っと言うツッコミは受けます(笑)
前から書こうと思ってたんですが…忘れてたんだ…。

=今はさして話す事がない…のですよ(笑)
新学期まではもう少しありますが…うぅん…。若干スランプっぽい…?
書きたいのにな~。パソコンに向かうのがなんだか億劫。



さて、新栄学園


LINK7 勝村&さくら 真田 八雲 

さてさて、いろいろ仕込んできましたが…
何人に「そう来たか…」っと言わせられるかな(笑)

あ、あと登場人物、分った方はニンヤリしてください(笑)


なんか真田が…うぅん…なんか違うけど私の中ではこういうイメージです…。



学園の図書館はそこらの大学の図書館とはワケが違う、建物がまるまる図書館である。
そんな広さの図書館だ…人気がないその図書館の一角で起こった事件は知らない人のほうが多いだろう。
「ねぇ、痴漢が出たらしいよ。」
「嘘っ…。」
「ホント、沢口さんがさっき、1階に下りてった。」
研究ではなく、趣味の本を物色していた勝村の耳にそんな会話が入って来た。
沢口…っという名前に聴き覚えがあった。今井さんの研究室によく出入りしている学生に同じ名前の子が居る。
無論そんなに珍しい苗字ではないから人違いの事もある。
だが彼女とは図書館に入ってすぐ、資料検索の末端の前で顔を合わせた。
嫌な予感がする。
男の自分がでしゃばるのはどうかと思ったが…もし彼女ならそのままそ知らぬ顔で出て行くことなど到底出来なかった。
人違いならそれでいい…。
居てもたっても居られなくなった勝村はそう思って階段を下り始めた。

…残念ながらそれは人違いではなかった…。
1階の貸し出しカウンターがあるフロアの椅子に座っている姿が見えた。
図書館と言ってもまだここは私語がある程度許される、ブラウジングルームを兼ねている。
「沢口さん」
名前を呼ぶとビクッとしたように顔を上げた。
走ってきたところを見て…事情を察知したんだろう疲れたような笑みを浮かべた。
「…僕に何かできることあるかな?」
なんと言ったら言いか分からずそう声をかけた。
「いいえ。大丈夫です…。すみません。今井先生の所にお伺いする予定だったんですが…今日はもう帰ります。」
「うん。そうしたほうがいいね……。」
そこまで言って勝村は自分に向けられた視線に気がついた。
男性1人に女性2人の…3人。それぞれ美男美女で通るだろう組み合わせ。
「…あ…この人たちが…止めてくれたんです。」
「…どうも。」
男性が会釈をしたので勝村も会釈を返した。三者三様、分厚い本を持っている。
そこへ図書司書がやっていた。
「一応、被害届を出すようにしますので…事務室のほうにお願いします。」
「はい…。」
沢口はそう言って鞄を持って立ち上がった。
「勝村さん、皆さん…ありがとうございました。」
一礼して…2、3語、言葉を交わしてから沢口は歩いて行った。
「被害届ね…。どれだけ動いてくれるんだか…。」
勝村から一番位置にる女性がそう言った。
茶色の髪にメイクがばっちり決まっている…今どきの女性。
「被疑者がいないことにはね…動きようがないよ。」
被疑者…の言葉に勝村は違和感を覚えた。
日常生活であまり使う言葉ではない。
だがそれは、すぐに解消された彼の持っている本に刑事訴訟法と書かれていた。
法学部の学生か……っと思っていると過激な言葉が聞こえてきた
「セクハラ上司も、盗撮犯も、レイプ魔も…みんな死刑でいいのよ。」
慌ててそっちのほうを見ると勝村に一番近い位置に居る眼鏡をかけた…黒髪の女性が見えた。
「奈々ちゃん。それは言いすぎだろ。」
女性二人に挟まれている男性がそう言う。眉間に若干皺を寄せている。
「言い過ぎ?事実でしょ…暁君だって、性犯罪の再犯率の高さは知ってるでしょう?」
奈々と呼ばれた女性が言う。暁と呼んだ男性への視線は鋭い。
「だからって…犯罪者に人権がないわけじゃない。」
「……。人の人権を蹂躙して人権を主張するなんて虫が良すぎると思わない?」
「はいはい。ストップ、ストップ。ここは図書館よ。」
睨みあう二人の間に、もう一人の女性が割って入る、言葉もそして身体も。
「その論議は後で二人でゆっくりしてよ…」
「…………。人を蹂躙するような奴は死ねばいいのよ…」
目の前を何かが通った……。
そう思ったのと悲鳴が重なった。何かが倒れる音…。
「やめろ!」
唸り声。咳き込み。足音。
「誰か!暴行の現行犯です!」女性の声
映像は入ってこない、音だけが残っている。
全てが一瞬だった気がして…勝村は動けなかった。
「手伝ってください!」
その叫びに我に返った勝村はやっと、現状を理解して動いた。
男が馬乗りになって首を絞めているのを暁が止めようとしている。
慌てて腕に手を掛けて引き剥がそうと力を込めた。
その男性はぶつぶつと言っているがよくは聞き取れない…。
ふっと…手が軽くなった、男性の体が離れる。突き飛ばされるように後ろによろけた。
「奈々ちゃん!」
彼は男性を追うより彼女に寄って身体を起こした。
ごほっごほっと…喉を押さえながら咳き込む奈々。
とりあえず無事な事に安堵した勝村だったが……加害者の男性の存在を思いだし、はっと振り返った。
血走った目でこちらを見ている男性と目が合った。痩せこけた顔の男。
「大丈夫ですか!?」
そんな声が聞こえてきた…第三者の声。顔を向けると…そこに図書司書とさっきまでいたもう一人の女性がいた。どうやら呼びに行ってくれたらしい…。
足音が聞こえた…っと思ったら走り去る男性の後姿が見えた。
「あ!」
まだそう遠くない、追いかけなければ。
「勝村さん!」
踏み出した足を止めるように名前が呼ばれた…。何故名前を…知ってるんだ…っという疑問で足が止まる。
「追わないでください。何をされるかわかりません…」
暁がそういとその声に咳が重なった。
「大丈夫?奈々ちゃん」
「大、丈夫。」
少し苦しそうだったが、彼女はそう言った…。



「…っという…事があったんです…。」
「………………。」
勝村の話が終わった。
反応を窺うような視線がさくらに向けられる。
さくらはいつの間にか手付かずになっていたコーヒーを一口、含んだ。
あの後、正門で合流してさくらの馴染みの店で話を聞くことになった。…勝村の夕食をかねて。
それでも、彼はまだ料理に手をつけていなかった。
「その話は…上がってませんよね?」
「あぁ…。盗撮と痴漢だけ。」
声を潜めれば他の喧騒にまぎれてしまうぐらい、店内は賑やかだった。
「それで…。勝村はそいつが全部の犯人じゃないかって思ってるわけだ?それでこの話をあたしにした。」
「はい。それに反応するんだから、自分に関する事だと思ってる可能性があると思います。」
「…誰か分かるの?」
申し訳なさそうな表情で首を振る勝村。
「一応、その後図書館内を探してみたんですが…見つかりませんでした…。」
「そっか…。」
「参考になればいいんですけど…。」
「分った。覚えとく。」
さくらはそう言ってコーヒーを飲み干して立ち上がった。
「え?もう行くんですか?」
その行動に眼鏡の奥の勝村の目がまん丸になる。
「だって、用事は終わったでしょ。」
「……………。」
捨てられた子犬。…っという描写がぴったりのような目をする勝村。
本人の自覚があったら、大の大人が気持ち悪いっと一喝するところだが…無自覚なのは長い付き合いで知っている。
「………しょうがないな。」
そしてその目には勝てないのだった……。




大学がバイト先を紹介してくれるのはなにも新栄学園だけの特色ではない。
その量は他の大学と比べられないほど多いが………。

その中でも人気があるのはやはり飲食店だ。理由は簡単、賄が出るから。
懐が寂しい学生としては一食食わせてくれるというのはありがたい。
他は将来のためになるようなバイトが人気である。

…真田が選んだのは、前者のほうであった……。


真田はバイクを店の裏手へ止めた。もう一台車が止まっている…店長の車だ。
ガソリン高の今日、以前みたいに好き勝手乗り回せなくなったバイクだ。
今ではバイトに行く日の登校ぐらいにしか使っていない。
「あっちー…。」
フルフェイスヘルメットを脱いで思わずそう言った。風を切って走るのは気持ちいいが、止まった時が暑い。
太陽は沈んだがその熱気はそう簡単には消えてくれない。
その熱気から逃げたくて、クローズの札がかかった店に踏み入った。
ドアベルの音を聞きながら……クーラーの恩恵に授かる。

店内はバーのような雰囲気だが一応、一般的言えば喫茶店っという分類に入る……っと思う。
思う…がつくのは、店長曰くケーキ屋…だから。
ケーキメイン、軽食はおまけだ!っと言い切る…一言で言えば変な店だ。
どこの世界に夜しかやってないケーキ屋があるんだっとツッコミを入れたくなるが、アルバイトをさせてもらっているのでそれは心の中でする。
いや、突っ込んだがスルーされたというのが正しい。
そもそも、利益を上げようって気は皆無らしい。金のある奴が娯楽でやってるものだ…と思う。
まぁ、飯が旨いし、時給もそこそこいい条件なんだから文句は言える筋合いじゃない。
厨房から音がするのを聞きながら、従業員用のロッカーへ向かった。
従業員専用、のプレートがかかったドア。
すりガラスから光が漏れていたつまり、先客がいるというコト…。
「珍しい。」
今日のシフトは古株の顔なじみの奴だったはずだが…彼はたいていぎりぎりに来るのに…。
そんなことを思いながら真田はドアを開けた。先客はやはりいた。しかも予想通りの人。
「今日は早いんだな…。」
そう笑って彼より二つ手前のロッカーを開けて鞄を放り込んだ。
「いつも遅いみたいに言うな。」
ロッカーは右開き、真田の位置からは顔は見えないが声だけが帰ってくる。不機嫌そうな声だが、それはいつもの事だ。
「いつもぎりぎりじゃんか。」
笑って言うと黙殺された。…コレもいつもの事だった。
同じ学校、同じ年…多分同じ学年。同じ性別。
今、自分の中にある気持ちは多分コレだと、思い当たるものがある…
だが、受け入れ難いのも事実で…真田はその疑問を口に出した。
「なー一目惚れって…信じるか?」
バタンっと…ロッカーの扉が開いた…
ドアが180度開くタイプのロッカーなので…お互いの顔が見える。
制服の半そでシャツにはもう着替えている、寝癖だらけの髪の彼は…気味が悪そうに顔を見た。
「何だよ、その顔。」
「いや…質問される人物と質問される内容がそぐわなかったから…。」
「いーじゃんか。それで、八雲の答えは?」
斉藤じゃ、ややこしいっといって真田は彼を八雲と呼ぶ…。
「…お前はどうなんだ。真田」
八雲は八雲で相手を名前で呼び合うような習慣はない。なので苗字。
斉藤ほどではないが真田もメジャーな苗字であるが……。
「質問に質問で返すなよ。」
「面倒くさい質問には質問で返すに限るんだよ。」
「めんどくさいって言ってるし…」
苦笑しながら真田は八雲が張り開けたドアを閉めた。途中で八雲が止めて睨んで来たが…そこは無視する。
「今日逢ったばっかりなのにさ…すっげぇ気になる奴がいるんだよ。」
「………。」
「誰かに似てるわけでもないし…さしてグラマラスでもない。もちろん初恋の相手でもなけりゃ、生き別れの妹でもない。」
こういう軽口は黙って聞いておくに限るが…八雲はそうしなかった。
「その様子じゃ、僕が何といっても信じてるんだろ。」
八雲のその指摘に、真田はため息を付いた。
「これって一目惚れだよな…?」
「もしくは、ストーカー予備軍か。」
「キツイね。」
「今更。」
鼻で笑い飛ばす八雲。本当に今更だ。2年は同じ店でアルバイトをしてるんだから。
「俺さ、絶対んな事ないと思ってたんだよな…」
ジャケットを脱ぎながらそう言う真田。ロッカーの中のハンガーにかける。
「こうさ、いろいろあって…その中で恋が芽生えるんだと思ってたわけよ。」
「恋愛相談ならよそのヤツにしろ。専門外だ。」
「いや、半分惚気だから、聞くだけでいい。」
「一目惚れで?」
「空想は自由だぜ?」
そう言いながら上着を脱ぎ半袖シャツに袖を通す。
「妄想にしか聞こえないね。」
「言うね。」
苦笑しながらそう返す。そう取られても仕方ないのは自分でも分ってる
でもあの表情が頭から離れない。
どうしてこうも、彼女が気になる?
「恋煩い…?」
「そう言うのは女が言う台詞だろ。」
「知らねぇの?今は男のほうが繊細なんだよ。」
「店長にどやされるぞ…。」
付き合えない、っと言いたげに八雲はそう言ってロッカーを後にした。
もう着替え済みで手に赤いチーフを持っているのが見えた。
「はいはい。」
もう少し、冗談の通じる奴だといいんだけどなぁ…。
そんなことを思いながら長めの腰エプロンを巻く。
そうして最後にチーフを巻いて…バンダナキャップを被った。これで出来上がりだ。
チーフは個人識別用に色が違う。真田は紺。
余談だが八雲はこのチーフが嫌いでぎりぎりまで巻くのを渋る。
その事実を知って、首輪を嫌がる猫だな…っと笑ったら、思い切り睨まれた。
じゃぁそっちは従順な犬だな…っと。強烈な反論が来たのは言うまでもない………。
「さって、ひと仕事しましょうか!」
真田はそう言って、電気を消した………。



LINK……。
PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
無題
こんにちは!はじめまして!
もぅここの八晴大好きです!
一気に読みました!特にドSな八雲がツボです♪
これからも頑張って下さいね!
咲月 2008/09/13(Sat)17:04:06 編集
Re:無題
咲月さん

始めまして~。コメントありがとうございます!
300近くの作品、読破お疲れ様でした。
ドSなお方は…ここでしか生息してないような八雲ですので(笑)
賛否両論ありますがお気に召したのであれば幸いです。
私の気分が沈むと出現なさる方ですので、これからも増殖すると思います。
新学期が始まるので、更新は少なくなりますが、お待ちいただければと思います!
それでは、日記のほうへもコメントありがとうございました!
【2008/09/16 20:46】
←No.454No.453No.452No.451No.450No.449No.448No.447No.446No.445No.444
ブログ内検索