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ここは「文風月」内、FF置き場です. カテゴリに作品名が入っていないものは「八雲」
2024年05月20日 (Mon)
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2008年02月20日 (Wed)
拍手お返事は持ち越しで…すみません…眠いんだ…(苦笑)


でも、これだけは叫ばねば…。

とらじまさん、愛してます~っ!

「スーツでバレーするなんて…少しは考えろ」(見えたらどうする!?)
「どうせジャージなんてものは置いてないんだろ?縫ってる間これでも着てろ」
とか…八雲の皮肉が飛んできそう(笑)
なんて素敵なシチュエーション!
あぁ、もう、とらじまさんありがとうございます!

そして思った。釘で少し怪我してて八雲が消毒すればいいさ!(まて)


で、やっぱり、白衣から覗く生足って…よくないですか?(聞くな)

ホットパンツの晴香(お休みの日)が八雲(こっちは仕事から帰宅)の白衣を着てるシチュエーション(←いずれネタにします)を書いた時にも思いましたが!


そんなわけで…。

バレンタイン教師編、午後…です。


まだ完結しません(爆)


↑眠いといつにも増して散文だ~(苦笑)

保健室に程近い一室が、カウンセリングルーム…である。
八雲は窓を開け空気を入れ替えた後…ストーブを点けた
それから数分後に新垣はやってきた。
「こんにちは、斉藤先生。」
にっこり笑う新垣。今時珍しい艶やかな黒髪を後ろでまとめている。
「こんにちは…新垣先生。ご苦労様です。」
「水島さんはどうですか?」
やってくるなり、仕事の話をしだす新垣。
「……。毎日学校へは登校するんですが、教室にはまだは入れません…今は保健室にいます。」
「…そうですか…。」
「勉強にも積極的な姿勢です。…他の生活面も問題はありません。」
「…分りました。昼食は一緒にとっても?」
「はい。彼女自身も、先生と話をしたいと言ってました…。」
「分りました。」
「参考資料です。それでは、お願いします。」
「はい。放課後に報告しますね。」
微笑んだ新垣を残して八雲は職員室へ戻っていった。


(午後から…1年2組と…2年3組の授業。放課後は…柴原先生がこられて…。…水島の報告…か。)


毎週こなしているスケジュールのはずなのに今日に限って気が重い。
大きなため息をついてしまった八雲は廊下から出てきた人に気が付かなかった。
そうしてぶつかる羽目になる。
「きゃっ!?」
「……!?」
ふらついたその身体をとっさに支える八雲。
「…す、すみません、斉藤先生。」
そして、相手の顔を見て…固まった。
「…大丈夫、ですよ。小沢先生。」
やっとそれだけ言って…手を離す八雲。
「………………………。」
妙な顔をして…晴香を見ている八雲。彼の中でいろいろ葛藤しているのだが…晴香はそれを知る由はない。
「さ、斉藤先生?」
じっと見つめられて…動揺気味に声をかける。
「……………。なん、でもない」
結局勝ったのは、自制心であり、良識である。
「?」
相変わらず晴香は不思議そうな顔を…している。
「……もう給食だろう?どこに行くんだ?」
「え?…えっと…お手洗い。」
「…………………。そう、か」
素直に答える晴香となんとなく気まずくなった八雲はそのまま歩き出した。
(僕意外に…誰かにあげるのか…っと…素直に聞けないのが……不器用な性格だな…。)
八雲はそんなことを思いながらまた溜息をついた。
(うっ…八雲君に…なんか避けられてる…?)
対する晴香はいつもの八雲らしからぬ行動に戸惑っていたが、声をかける事は出来ずその背中を見送った。
(いつもだったら皮肉の一言二言やってくるのに。)
(…かといって、いつもみたいに…からかう気にもなれない…。)

場所は違えど盛大に溜息をついた二人。

(どうしたらいいんだ……)

(どうしたらいいのかなぁ)


呼び方が「八雲君」になっていたと気がついたのと…。

支えたときにやけに柔らかい感覚があったことを…今更思い出して…

二人とも、赤面するのであった。



担任が各学級の教室で食べる他は、職員室での昼食となる。
たまに副担任がいく事もあるが…間宮も察したのか、八雲にクラスに行く事は進めなかった。
そんなわけで…。1つ飛ばしで席の空いた職員室での食事でとなった。

今日の献立はかしわ飯と蕪のクリーム煮とサラダ。
そして、バレンタインと関連付けてあるんだろう…プリンがデザートでついていた。ご丁寧にチョコと生クリームが乗っている。

 …あいつが作る、かしわ飯のほうが美味しい…。

なんて…一口食べて考えてしまうあたり…飢えているな…っと八雲は痛感して苦笑した。

 そういえば…正月以来…あいつの手料理食べてない…な。


そんなことを思いながら食べていたら、名前を呼ばれた。
顔を上げると、そこに晴香の顔があって…思わず箸を落としそうになった。
「…………。」
ぎりぎりでそれだけは阻止したが、八雲の動揺は尋常じゃなかった。
「どうぞ、バレンタインです。」
そういって差し出されたのは…チョコレートの詰め合わせ…。ちなみにすでに開封されて、いくつかなくなっている。
「こっちがビターですよ。」
「…ありがとう、ございます。」
去年と同じパターンであったので…これは予想範囲内であった。チョコレート1つなら然程苦痛ではない。
むしろ、たとえ職場で…大多数の一人であっても…彼女からもらえるのは嬉しいものである。
 ……不憫な奴…だな…。
自嘲しながら八雲はチョコを口の中に放り込んだ。
晴香はというと、何か言いたそうにしていたが…結局何もいわずに、他の教師にチョコを配りにいっていた。
改めてみると、周りも似たようなことをやっている。


ふと、近い将来起こりうるであろう事―晴香が河野にチョコを渡す姿を―想像してしまった。

今、他の教師に配り歩いてるのは平気なのに…何故彼だけダメなのか…は分らない。

そんなシーンに遭遇する前に理科準備室へいこう。

そんなことを思いながら…口の中に残っていたチョコレートの甘さを牛乳で流し込んだ。



いつもは、理科準備室に篭りがちな八雲だが、この日ばかりは職員室に居ることを選んでいた。

「あ、斉藤先生!」

「…………………………。」

その理由が、これである。


今日、一人でいるなんて飢えた狼の群れに子羊を放り出すようなものだ。
理科準備室なんて渡す側からすれば絶好の場所だ。
授業があるとき以外は人が居ないような場所なのだから。



そんなわけで…。


準備室に入り一息つく頃には…

その手にプレゼントの山が出来ていた………。


そしてそれは午後の二つの授業で増加の一途を辿る…羽目になる





対する晴香はというと…

 う~~~っ………。

まだ悩んでいた。


 八雲君…に逃げられた…よね…。
 
 チョコ渡す前と後で食べるスピード全然違ったし…。

 ………………………………………………………………………。

 はっ!ダメダメっ!!
 

 5時間目が授業なんだから、それまでにどうにかしなきゃっ!


 どうにか…………


 どう…にか……


 う~~~~っ……。


結局2人は終日、それぞれの悩みをかかえたまま過ごすこととなった…





「あ!雪!」
無邪気なそんな声につられて窓を見ると雪が舞い降りてきた。
放課後の話、八雲は正面玄関へ向かって歩いている最中であった。
「どうりで寒いわけだな…」
実家が寺という理由だけで華道・茶道・書道の顧問をしている八雲。
もっとも、外部の人間を講師として迎えているので彼自身がどうこうすることはない。余談だがパソコン部も彼の顧問である。
玄関に中老の女性の姿を見つけて、八雲は声をかけた。
「柴原先生。お待たせしました。」
「あら、斉藤先生。いつもご苦労様です。」
柴原はにこりと笑いそう言った、笑うと眼がなくなるふくよかな女性である。
「参りましょう。お荷物お持ちしますよ。」
八雲はそう言ってその風呂敷包みを手に持った。
「まぁまぁ、ありがとうございます。」
底心嬉しそうにそう言って2人は歩き出した。

 後は、水島だけだな。

柴原の話を聞きながら、八雲はそんなことを考えていた。

彼にとってそう、優先順位は「斉藤先生」から「八雲君」になること…だった。

だから…。


茶道部のお茶会を丁重に辞退して(甘い和菓子を食べたくなかったのもある)カウンセリングルームへ向かった。

「斉藤先生、お忙しそうですね。」
すれ違う教師は異口同音に声をかけた…。
知らず知らずのうちに早足となっている自分に苦笑しながら…八雲は意識して、歩を遅くした。
そうして、カウンセリングルームのドアを、ノックした。札は「お気軽にどうぞ」になっていたが…。
「どうぞ。」
「失礼します」
そんな声が聞こえて、八雲はドアを開けた。
新垣だけだと思っていたら…意外な人物がそこに居た。
新垣と向かい合うように座っているのは他でもない、河野だった。
「あ、斉藤先生。」
「よろしいですか?」
2人を見比べて、八雲がそう言い。新垣は了承の笑みを浮かべた。
「新垣先生。書類をいただけますか?」
長居をするつもりのない八雲はいきなり本題を振った。
「少し待ってくださいね。」
新垣はそう言うと窓際の机へ向かっていった。
「何をされてるんですか。河野先生」
朝と全く同じ言葉を投げかける八雲。無視するほど、敵視するつもりはないし、場を持たせる意味もあった。
「新垣先生に相談事あるんです。」
照れたような…少し複雑そうな笑みを浮かべる河野。
「水島さんは、頑張ってみるって言ってましたよ。」
ファイルごと八雲に返して新垣はそう言った。
「…そうですか。」
「蔵田さんも、後押ししてくれてますから…。」
満足そうににっこり笑う新垣に、八雲も笑みを返した。
「それでは、僕はこれで。」
「あ、斉藤先生」
八雲が持っているファイルに包みが置かれた。何かは…考えたくない。
「……………………………。」
「今年は飴にしましたから、ドライブのときにでも。」
固まった八雲をみて、おかしそうに笑う新垣。
「………ありがとう…ございます。」
とりあえず、それだけ言って八雲は歩き出した。
「僕にはないんですか?新垣先生。」
そんな…河野の声を聞きながら…八雲はカウンセリングルームを後にした。
とりあえず、それを白衣のポケットに突っ込んで八雲は職員室へと戻った。

「間宮先生。明日の社会科、水島が出席できるかもしれません。」
職員室に入って間宮の姿を見つけるなり、八雲はそう言った。多少、声が大きかったが彼は気付いていない。
「そうですか。それはよかった。」
初老となった間宮は嬉しそうに笑った。
その話をしている時に…視線が自分に向けられている事に、八雲は気付かなかった。

 うぅ…やっぱりもらってる。

白衣のポケットの膨らみを目ざとく見つけた晴香の感想が、これである。

晴香は明日の小テストを作る口実で、吹奏楽部は野村に任せているためここに居る。


 八雲君、優しいから…断れないんだろうなぁ…きっと。

無意識のうちに……机の足元にある袋に目をやる晴香。
5時間目の授業から帰ってきたら二つに増殖していた…その袋を。

 なんか…八雲君が遠い………。

はぁっと…小さく溜息をつく晴香。 

 うっ…これが…甘えたい衝動…って奴…なのかな…?

 八雲君…添い寝だけで我慢してくれるかな…。

そこまで言ってはたと冷静になる晴香。
途端に自分が考えていたことがあまりにも…この場に相応しくなくて…。かぁっと頬に朱が差した。

「小沢先生?…暖房暑いですか?顔が赤いですよ?」

向かい合っている机の…久保田がそう訊ねて来た。
彼女に悪気はないのは分かっているが…あまりにも恥ずかしくて晴香は若干彼女を恨んだ。
「い、いえ、大丈夫です!」

八雲はそんなやり取りに聞き耳を立てていたのは言うまでもない。

それから2人は机4つの距離を保っていた。





終業時間まで時間の流れが遅く感じたのは、2人とも一緒。




続く


次回は「八雲君」と「君」になりますよ!

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葛藤中の2人
ただいまです(^^)
無事に帰国して時差ぼけ中。
バレンタインに葛藤する2人。
あなたがたはカップルでしょう?!と突っ込みたくなるような葛藤していますが、意地っ張りなのはどうにもならないんですね(笑)。
完結編を楽しみに待っています!
悦子 2008/02/22(Fri)16:12:05 編集
Re:葛藤中の2人
悦子さん

お帰りなさいです~。
時差ぼけは…もう治ってますよね(コメント置き過ぎだ)
カップルですが、職場内ですので!そこは抑えなきゃいけないという…葛藤です。
葛藤大好きです(鬼)
意地っ張りもあいまってあんな感じの話になってます。
完結編は葛藤した分、甘くしましたので!お楽しみいただければと思います!
コメントありがとうございました!


P.S…メール…届いてます…か?
【2008/02/27 23:57】
無題
白衣から生足…想像したら涎が!(←変態か!)

何か、じりじりする二人が妙に楽しいです…ふふふ。
お互いに相手しか見てないのに、やっぱり気になっちゃうんですねえ~。やけに八雲が大人しいにも笑っちゃいます。
さてさて、次はやっぱり艶っぽい雰囲気になるんでしょうね!うふふ♪(←気色悪い)
にゃる 2008/02/21(Thu)21:54:26 編集
Re:無題
にゃるさん

こんばんにょ~。コメントありがとうございます

職場ではじれったさ満載です、この二人(笑)
近付きたいけど近づけない…話したいけど、話したらぼろが出るから控えてるって感じですね。
八雲が大人しいのは甘えたいレベルがMAXに近いからだと思います。
大人しくしてないと、万が一にでも構ってもらえなかったら嫌なので(笑)
こう書くと、なんか八雲可愛いですね(爆)
次回は…もうご承知でしょうが甘~くなります。
そして、生足はいいです。
太腿が好きです!大腿二頭筋(太腿の後ろ)が大好きです!(マニアックな)

お返事遅くなりました(ぺこり)
【2008/02/27 23:52】
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