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ここは「文風月」内、FF置き場です. カテゴリに作品名が入っていないものは「八雲」
2024年05月19日 (Sun)
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2007年09月08日 (Sat)

裏のブログについてのお問い合わせがありましたのでここで回答(八雲作品しかなかったし…)
裏のブログは削除しました。あっても使わない(更新できない)ので…(汗)
お気に入りの作品があったとおっしゃってくださった方がいらっしゃいましたが、教えてくだされば(してないのは)完成させてUPいたします。

以上、業務連絡


こっちの、拍手お返事

6日0時
すみませんっ(汗)
いわれるまでその存在を忘れかけてたという程の放置っぷりです。
今ひっくり返してみたところ、2、3個ネタが埋ってましたので(笑)
練ってUPできるようにがんばりますね。
むちゃくちゃな設定なのに、気にかけてくださってありがとうございます。


さて、砂糖投入は続きます(笑)

ドライブネタ。


秘密の原石箱より
キスする場所で5題

3.精一杯の勇気を出して


初デートぐらいの感覚で



「ねぇ、八雲君」

妙にしおらしく、晴香が八雲に話しかける。

「ん?」

「明日、休みだよね?」

「それがどうした?」

「ちょっと遠出しない?…」

恐る恐るという感じで、八雲に提案する晴香。

「遠出…ね。車でか?」

「うん」

「分かった…。」

「い、いいの?」

八雲がこんなにもあっさり了承するなんて思っていなかった晴香は思わずそう聞き返してしまった。

「あぁ…」

「嬉しいありがとう。」

その面々の笑みを見ながら、八雲も小さく笑うのであった。


初デートはドライブで遠出…となった。




「二丁目交差点」

八雲が目の前にある信号についている看板を読む。

「に、二丁目……」
対する晴香は顔を伏せたまま。

「……三丁目」

「うっ…。」

地図を握る手に力が入る。

「役所前」

「ううっ…」

「…………ナビゲート係」
八雲が少し不機嫌そうにそう晴香を呼ぶ。

「ちょっと待ってってば!何でこんなに早いのよ!?移動が!」

「車だからに決まってる。……役所南口」

「南…南口……。」

ちらりと横目で晴香を見た八雲は大通りを外れた。

一本細い裏道に入り、交通の邪魔にならない場所で車を止めた。

サイドブレーキを引いて、ため息を付く。
「地図、見せてみろ…。」

「うん………。」

晴香は申し訳なさそうに地図を手渡した。

晴香も地図が読めない女の一人だった…。

ちゃんと道順は確認してきたのだが、道路が工事中だったり一方通行だったりなどするうちに…迷ってしまって現在に至る。

「……大丈夫か?」
八雲に申し訳なくてうつむいているとそんな声が聞こえてきた。

「え?」

そんな言葉を掛けられるとは思っておらず、驚いて顔を上げるとすぐ近くに八雲の顔があって驚いた。

それは八雲も同じだったらしくぱっと運転席まで身体を戻した。

「車酔いは…大丈夫か?」

すこし気まずそうな声でそう聞こえてきた。

「う、うん。平気。」

心配してくれたんだと思うと、なんだか嬉しかった。

「…ならいい…今はここだ」

八雲はそういい、ある一点を指差した。

「さっき居た大通りがここで、目的地がここだから…」

地図の上をすべる八雲の指についつい目を奪われてしまう。

男性らしい骨張った指だが…長くて白い。

「……聞いてるか?」

「えっ!?う、うん!!」
慌ててそう言うが、実は半分も聞いていないのが現状だ。

八雲はそれを分かっていたらしく、もう一度簡単に説明した。

「君が運転するわけにも行かないしな…。ちゃんと頼むぞ。」

「うん。」

コクリと頷いたのをみて、八雲はサイドブレーキを下ろした。



そして、数十分後には無事に目的地へ到着したのだった。

「ここか?」

「うん。」

道案内という大任を終えた晴香は安堵のため息を付いた…。
が対する八雲は少し怪訝そうな顔をしている。

「……どうしたの?」

心配になってそう問うと、八雲がくいっと顎で駐車場を指す。

「すこし狭いな…」

そういいながらも器用に向きを変えて、出やすいようにバックで駐車場へ入れていく。

助手席の後ろに腕を回し、片手でハンドルを握る。

直接後ろを見ながら下がる事に集中してる八雲は、晴香との距離が近いことに気づいていない。

が、晴香にとってはそう言うわけには行かなかった。


目の前には八雲の顔がある…。

しかも、こんなに近くにある。

 それに、この角度で見る八雲って…
 反則的にかっこいいんですけど…
 触れたら、怒られるかな…。
 恋人同士なんだから…いいよね?
 いいよね…?

そんな事が晴香の頭の中で考えられていた。晴香が赤面している事は2人とも気づいていない。

したいと思うままに…

すこしだけ、身を乗り出して左の瞼にキスをした。

「……………。」

八雲は車止めにタイヤがぶつかるまで固まったままだった。

その振動を受けて、慌てて、ブレーキを踏む。

「な、んだ!?」
「ちゃんと前見て!」
2人の声が重なる。2人とも真っ赤である。

八雲はサイドブレーキを下ろして、シフトをパーキングに戻しエンジンまで切った。

そうして、ハンドルに腕を乗せてうつむいている

シンと静まりかえる車内。

「や、八雲君…。大丈夫?」

怒ったのか、なんなのか分からないが…とにかく普通じゃない事は確かだった。

「……不意打ちは卑怯だろ」

ぼそりと聞こえてくるそんな声。

「ご、ごめん…そこなら大丈夫かなって…」

「君にキスされて大丈夫なところなんてない…。」

これもまた、か細い声だった。

「…その…いろいろ迷惑かけてごめん…っていうのと…ありがとうって…伝えたくて……その……。」

こちらもこちらでしどろもどろになりながらそう言った。

「……それで、あんなことしたわけか?」

顔を上げて八雲がそう問うた。まだ顔の赤みは引いていない。

「…で、でも…八雲君がいけないのよ!」

「?」

いきなり責任転嫁をされて八雲は顔を顰めた。

「……八雲君が、…かっこよすぎるからいけないのよ…」

真っ赤になりながら、イマイチ意味の分からない論を展開する晴香。

「じゃぁ…」

ふっと、意地悪そうな笑みを浮かべてじりじりと近づいてきた。

八雲はシートベルトをしていなかった、駐車場へ入れるときに外していたのだ。

対する晴香はまだちゃんとつけたまま…身動きは取れない。

「君は可愛すぎていけないな。」

外から晴香の顔を隠すようにしながら…

八雲は唇を重ねた。

「………………。」

「八雲、君…」

その視線から逃げるように続けて瞼にキスをする八雲。

「……僕のいうこと、分かるだろ?」

真っ赤な晴香を見ながら八雲がそう言った。

「うん…。」

恥ずかしそうに頬を染めて

「キスされて…平気な場所なんてない…。」

ぽつりとそう言った。

八雲はそれを見て小さく笑い晴香のシートベルトを外した。

「さ、行くぞ」

「う、うん!」


デートは今から始まるのだ………。

END

瞼→憧憬

車の運転できてかっこいいな~っとか、
地図が読めていいな~っとか

の、憧れです。(晴香)
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こんばんにゃ~♪
いやいや晴香、車動いてる時に運転者にチュ~とかしたらダメだから!事故るから!八雲も「不意打ちは卑怯だ」って、突っ込むところはそこじゃないぞ~!
って、ラブラブな二人には届かない叫びですね(*^_^*) 何てったって初ドライブデートですもん♪運転する男の子はかっこ良さが三割増ってよく言いますからね。そりゃ~晴香もメロメロさ!そして八雲はいつもメロメロ…(笑)
にゃる 2007/09/08(Sat)01:40:07 編集
Re:こんばんにゃ~♪

こんばんにょ~(二回目)

ごもっともな意見で思わず笑ってしまいました。本当に、どれだけラブラブなんだ…っと(笑)
晴香はしたかったんですよ!衝動に駆られて我慢できなかったんです!
八雲は事故起こす事よりキスされたことのほうが重大なんです!

本当に、どこまでラブラブメロメロなのあなたたちは(書いた本人が言うな)

運転する男性はかっこいいっという話をどこかで聞いたときに出来たネタでした。
そして、バックで後ろに気を取られている間にキスをして慌てふためく…(笑)

新作のたびにコメントくださって本当にありがとうございます♪
更新意欲の源です!!
【2007/09/09 23:40】
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