ここは「文風月」内、FF置き場です.
カテゴリに作品名が入っていないものは「八雲」
もうすでに、前回どんな話を書いたか忘れてる古谷です(汗)
いよいよ今週からテスト本番です。
頑張ってきます~。
いよいよ今週からテスト本番です。
頑張ってきます~。
新婚。
結婚して、まだそう日はたってないが、コイツとの付き合いは短くない。
毎日が発見で楽しかったりもするが…でも、未だに理解しきれなことだって…ある。
「はい、どうぞ。」
ことんと、小さな音を立てて、カップが目の前のテーブルに現れた。
「…………。」
中身は見て分かる。八雲がよく飲むブラックコーヒーだった。
それは分かる、分かるのだが…
八雲は淹れてくれとも、飲みたいともいっていないのだ…。
飲みたいと思っていたのは事実ではある………。
「あ…。アイスのほうがよかった?」
黙り込んでいた八雲に晴香がそう問いかける。
「いや、これでいい。」
八雲はそう言うと、本を閉じてカップからこコーヒーを口に含んだ。
好きな濃さ、好きな温度。本当に、よく分かってると思うのと同時にいいようもない、気まずさを感じる。
「あ、美味しいクッキーがあったんだった。持ってくるね。」
思いだしたようにぱちんと手を打って晴香は立ち上がり、キッチンへ消えていった。
その後姿を見送る八雲。ピンクのエプロンが蝶の様に舞って消えた。
視線を動かせば、食事をするテーブルの上に書類の丘が出来ていた。
持ち帰った仕事で、コーヒーを運んでくる数分前まで晴香が格闘していた相手。
見下ろすと、明らかに途中でやめている。誤字を見つけて密かに訂正していると、晴香が戻ってきた。
「?どうしたの?」
「……いや、仕事はいいのか?」
「うん。ちょっと休憩。」
そういいながら、テーブルの上に小皿とカップを置いた。
「八雲君。お茶にしよう?」
「……あぁ。」
その休憩の原因を作ったのは自分だろうな…っと思いながら八雲は、ソファーに戻っていった。
八雲は、その言いようもない気まずさを感じながら…一日が過ぎていった。
「八雲君。」
宵の口からはもう大分時間が経ち、後は寝るだけっといような時間帯。
風呂上りの晴香が、八雲の傍へそそっと…寄ってきて隣へ座った。
「どうした?」
明らかにかまってオーラが出ているが一応そう聞く。
ふふっと…小さく笑ってから勢いよく八雲に抱きついた。
「………。」
ふっと笑って、八雲は晴香の身体を抱きかかえ足の上に乗せた。
これで立ち上がればお姫様抱っこの完成だ。
「八雲君、温かい。」
「熱いの間違いだろ?季節的に……。」
「う~…ん、いいの。」
悩んでるときの「う~ん」とは違う…どちらかといえば「ううん」という否定の意味を表す発音に近い晴香の声。
「…それとも、八雲君は熱い?」
「いいや。大丈夫だ。」
安心させるように晴香を抱きしめる八雲。
「……ひとつ…」
「?」
「ひとつ、聞いてもいいか?」
八雲がそう言うと晴香が驚いたように顔を上げた。
「どうしたの…?改まって」
「その…ずっと思ってたんだが…無理、してないか?」
「え?」
さも意外といわんばかりの表情を見せる晴香。
「その…今日も、何もいわなかったのにコーヒーを淹れてくれた。仕事の途中だったのにもかかわらず…だ。」
「うん」
「君がそれをする必要性はまったくないし、したところでなにも得なはないだろう?……それでその、僕に気を使いすぎてるんじゃないか…って…思ったんだが……。」
「そんなことないよ。」
大きく、首を横に振る晴香。その顔に浮かんでいるのはいつも見る笑顔。
「だが……。」
渋る八雲に晴香は少し考えてから口を開いた。
「八雲君は、いまどうして私を抱きしめてるの?」
「……………。」
晴香の質問の意図を掴みかねない八雲は顔を顰めた。
そうして、
「君は?君はどうして僕に抱きついてるんだ?」
そんな質問をした。
「質問に質問で返すのは反則でしょ?」
くすくす笑って、更に身体を八雲と密着させる。
対する八雲は、相変わらずの渋い顔で考えていた。
そんな八雲をみて、なおもくすくす笑い続ける晴香
「君は今、何を考えてるんだ?何で笑ってる?」
笑われるのは気分がいいものではない。少し不貞腐れて晴香にそう問うた。
「なぁんにも。」
嫌に子どもじみた声が帰ってきた。
「?」
「何も考えてないよ?」
「…………」
理解できないというように首をかしげる八雲。
「私は、したいようにしてるだけ。八雲君にくっついていたいからくっついてるだけだよ。」
笑いたいから、笑ってただけ。っと付け加えて、八雲の顔を真正面から見た晴香。
「八雲君は?八雲君は、私を抱きしめてる時、何か考えてる?」
「………………。」
いわれれば、そんな事はしていない。八雲はゆっくり頭を横に振った。
「そう言うことだよ。八雲君。」
にっこりと笑って晴香がそう言った。
「頭じゃないの、心なのよ?損得勘定じゃないの。私は、したいから八雲君にコーヒーを入れるし、抱きついてる。それだけだよ?」
「……………。」
渋い顔をしている八雲を見て、晴香はいきなり唇を重ねた。
「っ!?」
「……キスしたいからキスするの。」
少し赤い顔をして、晴香が呟くようにそう言う。
「次元が違うの。……う~ん、ちょっと違うかもしれないけど本能に似てるのかな」
「……そう、か」
ふっと、八雲が笑った。
「そうなんだよ。」
クスリと笑って晴香は再び八雲に抱きつく。
これが、無償の愛…か。
ぎゅっと強く晴香を抱きしめたあと、そのまま晴香を抱きかかえた。
「ふふっ…八雲君かっこいい」
脈絡のないことを言われたが気にしなかった。ゆっくり立ち上がり、寝室へ向かって歩き出す。
「ほら、電気消せ。」
両手が晴香でふさがっている八雲がそういい、晴香が壁の電気をパチリと切る。
同時に、唇に何かが触れた。考えるまでもなく、晴香には何かが分かっていたが………。
「触れたいように…触れていいか?」
寝室の扉を開けながら、八雲がそう問うた。
「うん。いいんだよ?…だって、もう夫婦なんだから。」
ほんの少し赤い顔で晴香がそう返事をする。
「そうか。じゃ、遠慮なく」
クスリと笑って、八雲は再びキスを落とした。
まだまだ、知らない事だらけ……。
END
損得を考えてちゃ恋愛できない!
っというフレーズから。
結婚して、まだそう日はたってないが、コイツとの付き合いは短くない。
毎日が発見で楽しかったりもするが…でも、未だに理解しきれなことだって…ある。
「はい、どうぞ。」
ことんと、小さな音を立てて、カップが目の前のテーブルに現れた。
「…………。」
中身は見て分かる。八雲がよく飲むブラックコーヒーだった。
それは分かる、分かるのだが…
八雲は淹れてくれとも、飲みたいともいっていないのだ…。
飲みたいと思っていたのは事実ではある………。
「あ…。アイスのほうがよかった?」
黙り込んでいた八雲に晴香がそう問いかける。
「いや、これでいい。」
八雲はそう言うと、本を閉じてカップからこコーヒーを口に含んだ。
好きな濃さ、好きな温度。本当に、よく分かってると思うのと同時にいいようもない、気まずさを感じる。
「あ、美味しいクッキーがあったんだった。持ってくるね。」
思いだしたようにぱちんと手を打って晴香は立ち上がり、キッチンへ消えていった。
その後姿を見送る八雲。ピンクのエプロンが蝶の様に舞って消えた。
視線を動かせば、食事をするテーブルの上に書類の丘が出来ていた。
持ち帰った仕事で、コーヒーを運んでくる数分前まで晴香が格闘していた相手。
見下ろすと、明らかに途中でやめている。誤字を見つけて密かに訂正していると、晴香が戻ってきた。
「?どうしたの?」
「……いや、仕事はいいのか?」
「うん。ちょっと休憩。」
そういいながら、テーブルの上に小皿とカップを置いた。
「八雲君。お茶にしよう?」
「……あぁ。」
その休憩の原因を作ったのは自分だろうな…っと思いながら八雲は、ソファーに戻っていった。
八雲は、その言いようもない気まずさを感じながら…一日が過ぎていった。
「八雲君。」
宵の口からはもう大分時間が経ち、後は寝るだけっといような時間帯。
風呂上りの晴香が、八雲の傍へそそっと…寄ってきて隣へ座った。
「どうした?」
明らかにかまってオーラが出ているが一応そう聞く。
ふふっと…小さく笑ってから勢いよく八雲に抱きついた。
「………。」
ふっと笑って、八雲は晴香の身体を抱きかかえ足の上に乗せた。
これで立ち上がればお姫様抱っこの完成だ。
「八雲君、温かい。」
「熱いの間違いだろ?季節的に……。」
「う~…ん、いいの。」
悩んでるときの「う~ん」とは違う…どちらかといえば「ううん」という否定の意味を表す発音に近い晴香の声。
「…それとも、八雲君は熱い?」
「いいや。大丈夫だ。」
安心させるように晴香を抱きしめる八雲。
「……ひとつ…」
「?」
「ひとつ、聞いてもいいか?」
八雲がそう言うと晴香が驚いたように顔を上げた。
「どうしたの…?改まって」
「その…ずっと思ってたんだが…無理、してないか?」
「え?」
さも意外といわんばかりの表情を見せる晴香。
「その…今日も、何もいわなかったのにコーヒーを淹れてくれた。仕事の途中だったのにもかかわらず…だ。」
「うん」
「君がそれをする必要性はまったくないし、したところでなにも得なはないだろう?……それでその、僕に気を使いすぎてるんじゃないか…って…思ったんだが……。」
「そんなことないよ。」
大きく、首を横に振る晴香。その顔に浮かんでいるのはいつも見る笑顔。
「だが……。」
渋る八雲に晴香は少し考えてから口を開いた。
「八雲君は、いまどうして私を抱きしめてるの?」
「……………。」
晴香の質問の意図を掴みかねない八雲は顔を顰めた。
そうして、
「君は?君はどうして僕に抱きついてるんだ?」
そんな質問をした。
「質問に質問で返すのは反則でしょ?」
くすくす笑って、更に身体を八雲と密着させる。
対する八雲は、相変わらずの渋い顔で考えていた。
そんな八雲をみて、なおもくすくす笑い続ける晴香
「君は今、何を考えてるんだ?何で笑ってる?」
笑われるのは気分がいいものではない。少し不貞腐れて晴香にそう問うた。
「なぁんにも。」
嫌に子どもじみた声が帰ってきた。
「?」
「何も考えてないよ?」
「…………」
理解できないというように首をかしげる八雲。
「私は、したいようにしてるだけ。八雲君にくっついていたいからくっついてるだけだよ。」
笑いたいから、笑ってただけ。っと付け加えて、八雲の顔を真正面から見た晴香。
「八雲君は?八雲君は、私を抱きしめてる時、何か考えてる?」
「………………。」
いわれれば、そんな事はしていない。八雲はゆっくり頭を横に振った。
「そう言うことだよ。八雲君。」
にっこりと笑って晴香がそう言った。
「頭じゃないの、心なのよ?損得勘定じゃないの。私は、したいから八雲君にコーヒーを入れるし、抱きついてる。それだけだよ?」
「……………。」
渋い顔をしている八雲を見て、晴香はいきなり唇を重ねた。
「っ!?」
「……キスしたいからキスするの。」
少し赤い顔をして、晴香が呟くようにそう言う。
「次元が違うの。……う~ん、ちょっと違うかもしれないけど本能に似てるのかな」
「……そう、か」
ふっと、八雲が笑った。
「そうなんだよ。」
クスリと笑って晴香は再び八雲に抱きつく。
これが、無償の愛…か。
ぎゅっと強く晴香を抱きしめたあと、そのまま晴香を抱きかかえた。
「ふふっ…八雲君かっこいい」
脈絡のないことを言われたが気にしなかった。ゆっくり立ち上がり、寝室へ向かって歩き出す。
「ほら、電気消せ。」
両手が晴香でふさがっている八雲がそういい、晴香が壁の電気をパチリと切る。
同時に、唇に何かが触れた。考えるまでもなく、晴香には何かが分かっていたが………。
「触れたいように…触れていいか?」
寝室の扉を開けながら、八雲がそう問うた。
「うん。いいんだよ?…だって、もう夫婦なんだから。」
ほんの少し赤い顔で晴香がそう返事をする。
「そうか。じゃ、遠慮なく」
クスリと笑って、八雲は再びキスを落とした。
まだまだ、知らない事だらけ……。
END
損得を考えてちゃ恋愛できない!
っというフレーズから。
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この記事にコメントする
無題
SINです!
また、すごく遅くなってしまって申し訳ないです
綾さんご無沙汰です(汗)
うーんっと晴香さんが小悪魔キャラに思えてしまうのは自分だけでしょうか!
綾さんはどうですか?
それと…俺はここに来れる時があまり無いのですがこれからもちょくちょく来ますのでコメントも一緒にこれからもよろしくです(笑)
綾さん(笑)
♪(*'-^)-☆
また、すごく遅くなってしまって申し訳ないです

綾さんご無沙汰です(汗)
うーんっと晴香さんが小悪魔キャラに思えてしまうのは自分だけでしょうか!
綾さんはどうですか?
それと…俺はここに来れる時があまり無いのですがこれからもちょくちょく来ますのでコメントも一緒にこれからもよろしくです(笑)
綾さん(笑)
♪(*'-^)-☆
Re:無題
SINさん。お久しぶりです!お元気でしたか?
わわっ…謝らないでください(汗)
コメントをくださるだけで、私にはとても嬉しいんです。ですから、ね?
小悪魔ですか~…。
私のはジャンルの幅が広いですから、小悪魔もいれば天使もいますし悪魔も(笑)います。
今回のは…もう、どういう路線で行こうとしたのか忘れましたが(おい)読み返すと八雲を手玉に取ってる感じはありますね。
という事でいえば、小悪魔なのかもしれませんね(笑)
もちろん!こちらこそ末永くよろしくお願いします。コメント、お待ちしておりますね♪
ですが、お忙しそうですから無理しないでくださいね。
はじめまして
こんにちは綾サン。はじめまして、ですね(*’-^)-★
黎も八雲ファンなんですけど…イマイチ進展のない原作から逃避していたら発見しましたよ、綾サンの素晴らしき作品!お気に入りに入れてしょちゅうお邪魔してます。綾サン最高です!!
今回はど~しても気になった誤字があって→『泡ラス』…間違いなく「表す」でしょうけど…わざ②突ツッコむとこでもないのでしょう…けど…!ってことでコメントしてみました。はじめてのコメントがこんなんで申し訳ないです(笑)
綾サンの期末が無事終了することを、ネタの更新がくるよう、祈っています( -人- )
黎も八雲ファンなんですけど…イマイチ進展のない原作から逃避していたら発見しましたよ、綾サンの素晴らしき作品!お気に入りに入れてしょちゅうお邪魔してます。綾サン最高です!!
今回はど~しても気になった誤字があって→『泡ラス』…間違いなく「表す」でしょうけど…わざ②突ツッコむとこでもないのでしょう…けど…!ってことでコメントしてみました。はじめてのコメントがこんなんで申し訳ないです(笑)
綾サンの期末が無事終了することを、ネタの更新がくるよう、祈っています( -人- )
Re:はじめまして
はじめまして!管理人の古谷です。コメント、大変遅くなりました(汗)
確かに、原作の2人はじれったいですよね。そこが良いといえばそうなんですが…やぱり甘い話が見たい!
っと始めたのがここです。(笑)
今ではジャンルが雑食になってますけどね。
誤字の指摘、ありがとうございます。直してきました(汗)
正しいタイピングの仕方じゃないので、指が絡まったり文字の順番が違ったりするのは誤変換の次によくあるミスですので以後気をつけます。
お気に入りに登録してくださっているとのこと、ありがとうございます。
考査は終わりましたので、ぼちぼち更新できると思いますので、よろしければ付き合いってやってくださいませ。
確かに、原作の2人はじれったいですよね。そこが良いといえばそうなんですが…やぱり甘い話が見たい!
っと始めたのがここです。(笑)
今ではジャンルが雑食になってますけどね。
誤字の指摘、ありがとうございます。直してきました(汗)
正しいタイピングの仕方じゃないので、指が絡まったり文字の順番が違ったりするのは誤変換の次によくあるミスですので以後気をつけます。
お気に入りに登録してくださっているとのこと、ありがとうございます。
考査は終わりましたので、ぼちぼち更新できると思いますので、よろしければ付き合いってやってくださいませ。
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