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ここは「文風月」内、FF置き場です. カテゴリに作品名が入っていないものは「八雲」
2024年05月20日 (Mon)
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2006年11月25日 (Sat)

『心霊探偵八雲6 失意の果てに』発売まであと6日!

「六はないだろう?」
「うーん…六巻の6!」
「…だったらこれから先全部それが通用することになるな。」
「うぅっ…そんな言い方しなくてもいいじゃない!」
「事実を言ったまでだ。」


さて…と。

地味ーに毎日アマゾンで八雲6を検索してるんですが今日も今日とてヒットなし。
表紙だけでも拝めたら一気にテンションハイになるのになーっと思いながら…。



新婚設定。今日の私(←副題ね)




『掃除はマメにしなきゃ駄目よ?年末にまとめてしようなんて考えると大変なんだから。』

大学に入って一人暮らしを始めるとき…。
そしてお嫁に行くときにも言われたこの言葉。


もちろん、それは実行に移している。



洗面所の鏡をきゅっきゅっと拭いている晴香の鼻歌に混じって八雲の声が聞こえた。
「…………おはよう。」
決して早くない。起床の旦那様。
「あ。おはよう、八雲く……八雲。」
“君”を言いそうになったのを慌てて引っ込めて名前だけで呼ぶ若奥様。
結婚したんだから、他人行儀な呼び方は止めてくれ…。
というお願いをされては断る事は出来ず、名前を読んでくれる事を条件に承諾したのは結婚してすぐのこと。
だが、慣れてしまった呼び方、呼ばれ方を変えるには相当の時間が要る。
未だに、八雲君と呼んでしまうし、晴香と呼ばれるとなんだかくすぐったい気持ちになる。
「…休みの日ぐらい、ゆっくり寝てればいいのに…。」
がりがりといつも以上にひどい寝癖頭を掻きながら、八雲がそう呟いた
「朝ごはん食べる?それともお昼まで待つ?」
「…適当に、食べるから気にするな。」
「あ、洗面台使うよね。」
そう言うと出していた掃除道具をいそいそと片付けて洗面台をあける。
「はい。どうぞ。」
掃除道具を持ってにこりと笑う晴香。
「ありがとう。」
つられるようにして笑いかけてくれた洗面台を使う。
洗濯の終わりを告げる音に呼ばれて晴香はベランダへ走って行った。

一通りの身繕いを終えた八雲はコーヒーを片手にリビングで新聞を広げた。
ベランダの晴香は相変わらず上機嫌で鼻歌が八雲の耳にも聞こえてくる。
なんてことはない、日常の1コマ。
「八雲君!今日いいお天気だよ」
洗濯籠を持った晴香が嬉しそうに声を上げる。
昔の呼び方に戻っている事を咎める事をせずに八雲は笑った。
「あぁ、そうだな…。」
「布団も干した方がいいよね。」
「…僕が干すよ。ベランダでいいんだな?」
「あ…うん。でもいいよ?新聞読んでる途中でしょ?」
「…新聞はいつでも読めるが、太陽はそうはいかないだろう?」
さっきまで寝てたのは僕なんだ。これぐらい、させてくれ。
そう言い残して八雲は寝室へ消えた。
晴香はそれを見て嬉しそうに笑い次の掃除をすべく部屋の奥へ消えていった。

そんなこんなで部屋中の掃除が行われたにもかかわらず、正午のベルがなるころにはちゃんと昼食が用意されていた。


午後、買い物を頼まれた八雲が帰ってみると
まさしくそこは新居(実際新居なのだが)のように塵ひとつ落ちていないほど綺麗に掃除されていた。
だが、それをしたであろう晴香の姿はキッチン、リビングに見当たらなかった。
「…晴香?」
八雲は声を発するがそれに対する返事はない。
買い物したものを片付けるより先に八雲は晴香を探した。

なんてことはない、晴香はすぐに見つかった。
寝室の床に座りベッドにもたれかかるようにして眠っていた。
「………」
部屋いっぱいに太陽の匂い…とでも言うべき香りが満ち溢れている。
朝から忙しく掃除をしていた、その反動だろうか八雲が傍によっても目を覚ます気配がない。
「…ありがとう。晴香」
そっと髪の毛にキスをしてその身体を抱き上げた。
そうして起こさないように
暖かい太陽の恩恵を受けたベッドに寝かせる。
「…少し、休むといい。」
そう言い残して八雲は静かに寝室を後にした。

結局晴香は八雲が夕食の完成を知らせるまで、眠っていた。
起きた晴香はやけに恐縮していたが八雲の料理を美味しいといって頬張っていた。


「どうかした?」
夕餉の後の自由時間。
八雲の視線がちらちらと向かっているのに気がついた晴香がそう訊ねた
「……いや…その。」
らしくなく視線を泳がせる八雲
「?」
「今日…1日…君を見てて…その、今更なんだが…」
言葉を濁す八雲に不思議そうな表情を向ける晴香。
「…いい嫁を…もらったな…と思って。」
「………。八雲…」
満面の笑みで晴香が抱きついてきたのは言うまでもない。
「…僕にはもったいない…気がする…な、君は。」
八雲がそう言うと晴香はふてて
「…またそんな事いうのね。それと名前!」
という。
「晴香。」
ふてた彼女に一番効く薬はこれだと八雲は知っているから…。
わざと甘く、低くその名前を呼ぶ
「………。」
分かりやすいほど頬を染めて八雲に擦り寄ってくる晴香。
「ずるい。」
「何が?」
「…私がどういったら喜ぶか知ってて…そんな事いうんでしょ?」
「…それを言うなら、晴香だって一緒だろう?」
「え?」
「…君はいつでも、僕の欲しいものをくれるんだから…」


END

掃除、しましたよ。

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初めまして
初めまして
夢呂といいます。いつも楽しく小説を拝見させていただいてます。
突然ですがまだ6巻の表紙を見ていないというコメントを見まして書き込みさせてもらいました。私は今日、7&Yのホームページで見つけることができましたよ。多分会員登録してなくても検索すればでると思うので一度お試しください。 綾さんは学生ということで学業との両立は大変でしょうがこれからもがんばってください。応援してますね。
では、また書き込みさせていただきます。
夢呂 2006/11/26(Sun)01:36:58 編集
Re:初めまして
夢呂さん

始めまして!コメント&貴重な情報ありがとうございます。
すでにご存知かもしれませんが、無事に表紙を拝むことが出来ました。
もう、昨夜は興奮して(爆)眠れませんでした。

勉強との両立は確かに難しいですが、自分のやりたいことに向かって進んでいくのは両方とも同じですので、どっちも頑張って行きたいと思っています。
あぁ、でも…今週は八雲一色だと思います(笑)
拙サイトではありますが、これからもよろしくお願いいたします。

本当に!情報、ありがとうございましたっ!
【2006/11/27 11:41】
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