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ここは「文風月」内、FF置き場です. カテゴリに作品名が入っていないものは「八雲」
2025年03月10日 (Mon)
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2006年12月02日 (Sat)
(ブラックです。黒いです。重いです。沈んでます・注意)


…………。

我が家に6人目の八雲がやってきました。

それは喜ぶべきことなんです。えぇ、分かってますよ。
実際、発見したときは物凄く嬉しかったですよ。

帯のさ『BACK』が『BLACK』に見えてさ、
黒八雲ですか?ケケッって笑ったりさ(昨夜から軽くサディスト志向になってたのが原因と思われる)
後でBACKだと気付いて恥ずかしかったりさ…。
カバー裏のさ八雲の鎖骨ににやっとしたりさ。
裏表紙の奈緒ちゃんが可愛くて可愛くて…。

………うん。


浮かれてた…。


ケーキも買ったよ…。
ジュースとサイダーも買ったよ…。

でも…


まさか1日のうちのこんなにテンションが上下するなんて思ってなかった……。



以下ネタバレ含む(暗いです。そんで纏まりないです。)



分かってますよ。

越えなくてはいけないハードルだというのも。

八雲が変わる上で必要だったんだろうってことも分かります。


でも…。

でもっ!

…………………。

脳死は人の死か?
…生理学、解剖学、生命有機化学、分子生物学。いろいろな講義を受けました。
死の定義はどれか…畠さんも興味あるところでしょうけど…。
私には分かりません。晴香と同じです。
そして私は、割り切れません。
まだ生きてる、のに。呼吸してるのに!なんで?どうして?
どうしてそんな、承諾するの?
八雲は強いといいますが…私には割り切れません。
あの終わり方は一心さんらしい終わり方だとは思います。
それが、最善の方法だというのも…
多くの人の命を救えるというのも分かります!!

それでも…。

受け入れられない…………。



ひょっして奈緒ちゃんは…。
霊の声聞こえるんじゃないんでしょうか。見えなくても…。そうじゃないと、かわいそ過ぎる。
晴香はともかく、奈緒ちゃんはまだ7歳。……何の説明もなしに、いなくなるなんて酷い。
せめて、一言二言いってから、にしてほしい。

そんな、願望がこもってます。↑


こんなんなら、いっそほんとにワインでもウィスキーでも買ってくればよかった。酔いつぶれて眠ってしまえればどれだけ楽なんだろう…。
何も考えずに、寝たい。

涙が枯れるまで…私は泣き続けるのかな…。


苦しいです。今。

辛いです…。


ただ、それだけ。
八晴サイトにも関わらず、心の中には今それだけしかありません。
萌とかそんな事を言ってる余裕がありません。
辛くて、苦しい…ただそれだけ。
心が痛い、顔が熱い…心臓が…イタイよ。


ねぇ。

あのねぇ。

もしかして…さ。



2人が近づいた代償があれだというのですか?…


失ったものが大きすぎやしませんか?

それでもなお、等価交換といいますか?


…………。


一心さん…。
おやすみなさい…。




二次小説を書くリスクってこれ。本家との差。

望まなくても受け入れなければいけない事だってある。




…………………。


これから私…

ここ続けられるかな…。




酔ってしまえたらどれだけ楽なんだろう。

酔って何も分からなくなれれば…どれだけ……。

どれだけ…苦しまなくてすむんだろう…。



グラスに注ぐのがもどかしく八雲はそのまま酒瓶に口をつけた。

口の中に広がる苦味。

喉に感じる痛み。

それらを無視して構わず胃に流し込む。

空になった瓶をテーブルの上に置き、ほぅっと…息を吐き出す。


まだ、足りないのか…。


床にねそべって、天井を見上げながら八雲はそう思った。

今は霊が見える体質より、酒に酔えない体質のほうが憎かった。


床がひんやり冷たいのは、アルコールが回っているからなんだと思う。


「何故、眠れないんだ…。」

誰に言うわけでもなく呟く八雲。

このまま眠ってしまえたら…どれだけ楽だろうか。


何も考えずに眠れたら…。

できないと分かっている事でも望んでしまうのは、人間の性なんだろうか。

いっそこのまま、…何もかも終わりになってしまえたらいいのに。

そんな思いを込めて目を閉じた。


目を閉じては浮かんでくる顔がある。その顔はいつだって笑みを湛えていた。

そう、最後の最後でさえ…。


「っ…く……」


まだ足りないのか…。


ぎゅうと瞼を硬く合わせた八雲はそう思った。

何も考えたくなどないのに。

今は、

今はまだそれを受け入れることなど出来ないのに…。



「…八雲君。」


眉間の皺と硬く閉じた瞼をなぞる指があった。

緩めてしまったら零れ落ちるのが分かっているから

僕はそれを無視した。

「……泣いていいんだよ?…。」

そう聞こえたかと思うと指とは違う、柔らかいものが瞼に触れる

「…………。」


目を開けた拍子に溜っていた涙が流れ落ちた。

目を真っ赤にしたあいつが…僕を見下ろしている。

「泣いて、いいんだよ?」

泣きつかれた顔をしているのに…それでも、懸命に笑ってみせる彼女の…笑顔が痛かった。

「…………。」



八雲は…

きっと感情を出す事をやめてしまってるんだと思う。

辛いことも、苦しいことも、全部一人で抱え込んで…。

あのいつもの眠そうな顔を作ってきたんだと思う。


そんな、仮面はもういらないんだよ?


「泣きたいときは泣いてもいいじゃない」

ねぇ。本当のあなたを私にみせて?

そう思いをこめて八雲をゆっくり抱きしめた。

「…………。」

何も言わなかったが、背中に八雲の腕を感じた。

そして、ぎゅうと腕に力が入る。

少し痛いけど、それでもよかった。

八雲が抱えてる苦しみはこんなものじゃない。

「晴香…」

少しでも、私でそれが癒すことが出来るのなら。

何だって出来るよ…。

「…はるか……」

「大丈夫。私はここに居るよ。」

とめどなく流れる八雲の涙を感じながら、私はそういった。

「ずっと、こうしてるから。」




END


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無題
こんにちは
私もとても悲しかったです…
こんなに代償が大きいのは辛いです。
でも私はこれからも自分のサイトで一心さんの笑顔を書いていこうと思います。
本家ではいなくなってしまいましたが、私の中では永遠です。

元気を出してくれますように…
アリト URL 2006/12/03(Sun)14:55:39 編集
Re:無題
アリトさん。はじめまして!いらっしゃいませ、です。
初めてコメントくださったのにお返事遅くなってしまって申し訳ありません。
悲しくて立ち直るのに大分時間をかけてしまいましたがもう、大丈夫です。
我が家でも、一心さんはあの一心さんのままです。何も変わりません。
本家でいなくなったぶん、たくさん八晴に絡ませていきたいと思っています。
よろしければお付き合いくださいませ

あらためて感謝の言葉を…

ありがとうございます。
【2006/12/10 15:39】
無題

酷く、辛くて悲しいです。
凄く、大好きでした。

読み終えた弟が言っていた言葉に、更に泣いてしまいました。


「何だ、一心さん死んでないじゃん。臓器移植した人の中で生きてるしょ。まだ死んでないよ。俺らが忘れなきゃいいんだよ。だからさ、もう泣くなって」


弟は、まだ小学6年生です。でも、そんな弟に救われました。
志季 2006/12/03(Sun)13:52:26 編集
Re:無題
志季さん。お久しぶりです!
このコメントをいただいたときは私自身ひどく落ち込んでいて弟さんの言葉さえも否定的に考えていました。でも、今は違います。弟さんの言葉で救われたとおっしゃる志季さんの気持ちも理解できるようになりました。
原作ではああいう結果になりましたが一心さんはずっと生きてますよね。
いい弟さんをお持ちですね。
私には中1の妹がいます。彼女も八雲のファンで6巻を楽しみにしています。
彼女も一心さんが大好きできっと6巻を読むとショックを受けるんだと思います。
そんな彼女を弟さんの言葉を借りて慰めてあげたいと思います。

あらためて感謝の言葉を…

ありがとうございます。
【2006/12/10 15:25】
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