「…その格好じゃ、仕方ない。」

新年、明けましておめでとうございます！

旧年は大変お世話になりました！
一昨年にはない数のコメントをいただけて、本当に感謝の一言です。

今年も、よろしくお願いします！


もう三箇日終わってるのに（爆）新年の挨拶です。

模様替えは正月っぽいと言い張ってみる（笑）




30日23時

年越しレスになってしまいましたが（汗）お返事です
去年はいろいろ書きましたが（笑）私の根本は甘甘だと思っているので、締めは新婚で！
大掃除はおっしゃるとおりいろいろ出てきますよね。
アルバムとかで思い出話に華を咲かせればいいですね～。八雲写真嫌いそうですが（笑）

去年は本当に拍手からのコメント、ありがとうございました！
今年もお時間の許す限り、お付き合いいただければと思います！

４日１９時
コメント、ありがとうございます！
甘いのがお好き…っとのことでしたので、短編小説へのコメントでしょうか？
（すみません、作品を全部把握し切れてないのです・汗）
新婚は甘い路線で行く予定ですので、お気に召すものがあるのではないかと思っています。
よろしければ、覗いてやってくださいませ～。


クレーンさん

コメント、ありがとうございます！
書庫はお正月仕様ではないですが（笑）ここは気分的にお正月です！
いつもとに戻そうか思案中です（どうでもいいですけど…）
本館のほうの更新へのコメント、ありがとうございます。
八雲なのでここでお返事させていただきますね。
黒クリスマス、ようやくＵＰ出来ました。基本季節ものは２年ごしですので（苦笑）
最初は離そうとして、それが無理なら閉じ込めてしまえっていう感じですかね？意識の変化としては。
でもまぁ、結局おっしゃるとおり、八雲は晴香には適わないのですよ。（笑）
それを素直に認めてしまえば…幸せになれると思います。



さて、今年最初は正月ネタ。

今年の正月はＳＳを数個投下予定（予定！？）

第一回目は
・新婚
・恋人設定

の甘めでお送りします。



二回目以降はお楽しみっと言う事で（笑）

1.新婚


時計が０時を知らせる音が鳴る。

「あけまして、おめでとうございます。今年もよろしくお願いします」
「よろしく。」
三つ指をついて晴香が挨拶をするのにつられて八雲も頭を下げる。
顔を上げたら、てへっ…っという効果音がつきそうな…笑みを向けられた。
「なんか変な感じだね。」
少し照れたような…そんな笑顔で晴香がそう言った。
「……そう、だな。…何も変っていない…からな。」

何も変っていない、ただ時間が流れただけ。


それであらためて挨拶なんてするから、おかしい気がするんだ。


何も変っていないけど…少しだけ特別ではある。



「初詣、いこうか？」
晴香がそう問うが、八雲は何かを考えているのか、黙ったまま。
「八雲君？…どうしたの？」
「………晴香。」
八雲を覗き込んだ晴香の目をまっすぐ見て八雲はその名を呼んだ。
「なに？」
ようやく慣れた名前の呼び方に晴香は素直に返事をした。
「…もう少し…僕だけのもので居てくれる気はないか？」
「え？」
晴香が返事をするより早く、その身体を抱きしめる八雲
「……八雲、君。」
「…何も変ってないけど…まぁ…区切り、だからな」
もう少し…こうしていたい…。
八雲がそう言うと、その返事のように晴香は八雲に抱きついた。
「…私も。」
ふふっと笑って八雲の胸に顔を埋める晴香。
「…でも、あんまりこうしてたら…眠くなっちゃいそう…」
幸せそうな笑顔を浮かべながら晴香がそう言った。
「僕は…それでもかまわないけど？」
優しく、晴香の頭を撫でてそう言う八雲。
「う…ん？」
「眠たいなら…無理する事はないしな。」
「…３０分…」
「ん？」
「３０分経って…起きてたら初詣…。」
今にも寝てしまいそうな晴香の声に八雲は心の中で笑った。
「そうだな…。」
でもそれは声には出さず、額にキスをする八雲。




３０分後…
二人仲良く眠っていた…。



END




2.恋人設定。



１月１日。いわゆる正月…の午前１０時すぎ
八雲と晴香は待ち合わせをしていた。いつもの待ち合わせ場所で。
周りは初詣帰りの人と…初売り目当ての人で活気はいつもどおり。

でも、いつもどおりではないことがひとつだけあった…。

八雲は携帯を取り出して時間を確認した…１０時４分。
待ち合わせは１０時で…八雲はいつもどおり、１５分は先に来ている。
いつもは、５分前に来ている晴香の姿がない。それどころか、遅刻だ。
一体どうしたんだ…っと…八雲がため息を付いたとき、聞きなれた声が聞こえてきた。
「八雲君っ！」
「遅いぞ…」
振り向きながら…反射的にそう言って…八雲は固まった。
「ご、ごめん。」
八雲の元へ走ってきた晴香はお正月らしく着物だった。
髪には簪。いつもよりしっかりした化粧。
着物の色はピンクから白へのグラデーションだった。
白無垢のようだ…っと思って…しまった。
「八雲…君？」
返事がない八雲を不思議そうに見上げる晴香。
「…馬鹿か君は、そんな格好で走ったら転ぶだろ！」
いきなり、怒られた。
「な…。遅いって文句言ったのはそっちでしょ！？」
そう言って気がついた、八雲の顔が…赤い。
そうして、気付く…照れ隠しなのだという事に。
「……。まぁ、たまには女性らしく…淑やかにしてるのもいいんじゃないか？」
怒った自分が…ますます照れくさいのかぼそぼそとそう言う八雲。
「遅れて、ごめんね。」
そんな八雲を追求すると拗ねてしまう事は分かっていたので晴香は話を変えた。
「…その格好じゃ、仕方ない。」
八雲はそう言って…ようやく晴香に向き直った。
「あけまして、おめでとう、八雲君。今年もよろしくね」
「あぁ…よろしく。」
そう言って八雲は晴香の姿を改めて見た。
「振り、袖…だな」
「うん。似合う…かな？」
「あぁ、似合う」
素直だが…どこか投げやりな八雲の返事に晴香は驚いた。
「どうしたの？」
「別に…ほら行くぞ。」
そう言うと八雲は晴香に向かって手を差し出した。
「うん。」
腑に落ちなかったが…差し出された手を避けることなんて出来ずに素直に握る晴香。
「今年が着納めだから、堪能しておけよ。」
歩き出そうとしたとき、八雲が通り縋りにそう言った。
「え？」
「…………。」
八雲は、何事もなかったように晴香の手を引きながら歩く
でも、その顔はほんのり赤い。

不器用な八雲のプロポーズ。

「いつか、ちゃんと言ってね。」

後ろから、八雲の耳にそう囁いて…

その腕を抱きしめるように横に並んだ。

八雲の顔がますます赤くなったのは言うまでもない。


END

今年も、よろしくお願いします！