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ここは「文風月」内、FF置き場です. カテゴリに作品名が入っていないものは「八雲」
2024年05月20日 (Mon)
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2008年04月21日 (Mon)
絵から話が思いつくのは、その絵が素晴らしいからですよ~。
っと…随分前の話を掘り返す…どうも、古谷です。

とらじまさんが書かれる絵に限らず、一枚の絵から話が浮かんで来るのはよくあることです。
絵は一枚でいろんな要素を含んでいるから、想像しがいがあります。
そう言う意味では、とらじまさんちの雑記絵は想像力が試される場所でもあります(なんだそれ)
その点文は文字の羅列ですからねぇ…。
実は、あの絵を見て私も浮かんだネタがあるにはあります。
「や くん やく 八雲君!」
「………。」
「八雲、君…よかった…。起きた…」
「泣かないで…くれ」
「苦しいの?また悪い夢でも見たの?」
「…大丈夫だ…。」
君がいなくなることが…ぼくは一番怖いんだ…。

以上。
シチュエーションは…後から考えたのはあるにはあるんですが…まぁまぁ。
大概台詞がぽんぽん浮かんできます。そして既存のネタと被ってるという(苦笑)


拍手お返事。


刹那さん。
放置すみませんっ!お久しぶりです!
そう、真人は八雲に似てる なら親子と間違えてもいいじゃないか!っという…話です(まとめた)
真人は嫉妬半分、からかい半分で聞いてると思います。痴話げんか。
見守り隊というか…煽り隊というか…。
まぁ、兎に角2人に言い影響を与えてくれればいいと思います(笑)
コメントありがとうございました!


さてネタ、走り書き。
・指輪・おんぶ・花見

で、先週の水曜日辺り…辛かったので。
1作品にどれだけ砂糖をぶち込めるかOR以下に短い文で糖度を出せるか。
に挑戦しようと思って…でたネタです↑

どれも挫折しましたが…。


その名残で糖度大目です。


最後、ちょっとアダルティ。
いや…これはそれには入らないな……。


恋人設定。



学校内で、彼女を見つけた。なにも珍しい事じゃない、同じ学校なのだから。
「あ、八雲君!」
晴香のほうも、八雲を見つけて声をあげた。
「…………。」
愛想笑いの一つでもできればいいのだが、生憎そんなに器用ではない。
八雲が出来たのは、立ち止まって視線を向けるだけ。
晴香は隣にいた友達に声を掛けて走り寄って来た。
風に髪がかき乱される、弾む肩、ブーツが跳ねる。
ショートパンツから伸びる素足が少し寒々しくて八雲は思わず顔をかめた。
だが、まわりを見ればもっと短いショートパンツにミュールという女性は少なくはない。
全体をみれば晴香は別に変な格好をしているわけではないのだが…。
八雲にとって他の女性は眼中にない。八雲の全体は晴香一人である。
「八雲君。おはよう」
おはようとは言いがたい時間帯だがそこは突っ込まなかった
「いいのか?」
「え?」
八雲の言葉が理解出来なかった晴香は首をかしげた。
「…友達、置いてきて。」
興味津々と言った感じでこちらを窺っている晴香のつれ。
「アレ、ぼくの事を恋人だと思ってるぞ?」
チラッと彼女に視線を向けて晴香にそう言った。
「…恋人同士、でしょう?ちがうの?」
心配そうに晴香は八雲に視線を送る。
「違わない…」
ボソッと八雲はそう言って…頬をかいた。
「ただ、君は…その…大大的に知られるのは…嫌じゃないのか?」
「…もう皆知ってる。」
晴香は肩をすくめてそう言ってみせた。
「私、隠し事下手だから。次の日にはバレちゃった。」
苦笑しながら、晴香はそう言った。
「それに、あそこで分かれるつもりだったからいいのよ。」
晴香はそう言うと振り返って友達に手を振った。
彼女達は驚いた様子で手を振りながら視界から消えていった。
「…じゃぁ、行くか?」
向き直った晴香に八雲はそう言った。
「あ…ごめん、ちょっと図書館で探し物したいの。」
「……………。」
八雲の顔が固まった、正確に言えば引きつった。
「前に、探したんだけど…見つからなくて。」
そんな八雲の顔を見て…申し訳なさそうに晴香が手を合わせた。
「手伝ってやる。」
「え?」
「1人より2人の方が早いだろ。」
八雲はそう言いながら、晴香の手を引いて図書館へ向かって歩き出した。
「……………。ありがとう」
八雲に引っ張られ…最初は驚いた顔をしていた晴香だったが…すぐにその表情はほころんだ。
そうして手を繋いだまま、八雲の後ろではなく、隣に並んで歩き出した。




「で?何を探すんだ?」
そう、訊ねる間にも階段を昇っていく晴香。
「卒論なんだけどね…。」
「卒論?」
「うん。」
晴香はそう返事をして一枚の紙を八雲に差し出した。
「…4~6年前。渡辺愛」
晴香の字ではない、随分達筆な字でそう書かれていた。
「ゼミの先生に…卒論の事相談したら、参考になるだろうって、紹介してくれたの。」
そう言うと階段を昇りきったところを曲がる晴香。八雲もそれに続く。
テスト前ともなれば、人だらけの図書館だが普段は然程、人は多くない。
晴香が向かった先にはドアがあった「卒論保管庫」のネームがかかっている。
ドアを開けると中は薄暗かった。日焼けした、紙の独特の匂いがする。
そこは天井と繋がりそうなほどの本棚が並んでいる部屋だった。
それに卒論と思われる薄い冊子がびっしりと並んでいる。
「昨日は閲覧表探してみたんだけど…見当たらなくて」
パチッと、電気をつけながら晴香が言う。元々倉庫か何かだったんだろうか、窓が小さく採光の役割は果たしていない。
それに随分奥行きがある。
「閲覧表も全部は見きれてないの。半分ぐらい。」
晴香が一つだけ、忘れ去られたように置かれていた長机に鞄を置きながらそう言った。
そうして、腰ぐらいの高さの棚からファイルを2冊取り出した。
「今日は手当たり次第に探すのか?」
八雲はその閲覧表のファイルを見ながらそう問うた。5年前と6年前の日付が書かれている。
「…ううん、一応閲覧表を全部見てみる。八雲君、6年前のお願いしていい?」
晴香はそう言うとファイルを八雲に差し出した。
「分った。」
そう言うと、その棚に飛び乗るようにして座った。といっても、然程足は浮いていない。
何か言いたそうにしていたが…結局晴香は何も言わずに、長机の椅子に座りページを開いた。
「教育学部…教育学部…教育学部。」
八雲はぶつぶつ呟きながら、紙面をなぞる。
1ページに2人づつ、学部、ゼミ担当者名、学籍番号、名前、タイトル、概要、棚の番号…っとそんなものが書かれていた。
全学部一緒だけあって、その量は多かった。しかも学部ごとじゃないのがたちが悪い。
苦労するのも、無理はないか…。
八雲はそう思いながらページをめくった。
たとえ、会話はなくとも、一緒にいられるだけで八雲は充分だった。




「あった!」
晴香の、歓喜の声が小さい倉庫に響いた。
「八雲君。あったよ!36の1」
晴香はそう言うなり立ち上がって本棚へ向かっていった。
その様子を見ながら…八雲は少し笑った。餌の音を聞いて駆けて維く…よくCMである猫みたいだとおもってしまったから。
八雲はファイルを閉じて長机の上に置いた。
ふと、目に入る文字

渡辺愛

 『ネグレクト~教師の役割~』


それが、卒論のタイトルだった。

「……………。」

「八雲君。手伝って?」

「あぁ。」

小さく微笑みながら八雲は声のするほうへ歩いていった。


本棚の隙間は人がすれ違えるか分らない程狭かった。
「36の1はそこか?」
晴香の姿を見つけて八雲がそう問うた。
晴香は八雲が来るのを待って、本棚の上を指差した。
「?」
「36の、6」
不思議そうな八雲を見て晴香は本棚の隅のシールを指差した。
確かにそこには36-6と書かれていた。
「36-5、4、3、2、」
っと言いながら棚を一つずつ上がっていく晴香の指。
「36の1」
指が、最初の位置…本棚の一番上の段を指した。
そこは当然、晴香には届かない位置で…八雲でも届くか怪しかった。
「踏み台は…」
そう言って見渡すが、すぐには見当たらない。
「残念だけど、ここには踏み台なんてないよ?それに、踏み台に乗っても届くか分らないし…。」
「………。」
そんな晴香の言葉を聴きながら…あの長机でも引っ張ってくるか…と八雲が思っていた時だった。
「八雲君、肩車してよ。」
ぽんと…手を打つ音とともにそう、声が聞こえていた。妙に嬉しそうな。
「は?」
思わず晴香の顔を凝視ししてしまった。本気で言ってるのだろうか。
「大丈夫、靴脱ぐから。」
晴香はそう言うとブーツを脱ぎだした。
確認するが、今の晴香の格好はショートパンツに生足だ。
いろいろと問題がある、いろいろと。
そうして驚いたのが素足ではなくハイソックスを履いていたことだった。
ストッキングのような素材の黒のハイソックス。
見えないおしゃれとはこういうものか……いや、今はそんなことはどうでもいい。
八雲は暢気な考えを頭から振り払った。
「ほら、座って。」
ブーツを脱いだ晴香が八雲を見ながらそう言った。
「ぼくに、肩車になれと。」
「うん。」
悪びれた様子もなく晴香はそう言った。
疎いというか…天然というか…。男心は複雑だ。
「拒否権は?」
「…手伝ってくれるって言ったじゃない。」
膨れる晴香をみて、八雲は顔を赤らめた。
可愛いと思ってしまったことがバレないように、八雲は大人しく、本棚の前に座り込んだ。
「乗るよ?」
「あぁ。」
頬に何かが擦れた。肩に掛かる重み、握られる髪。やけに暖かい後頭部。
「……………。」
八雲は黙っていた。正確に言えば心の中では凄い事を言ってたりするのだが…それは言わぬが花。
「いいよ。立って」
そんな八雲のことなど露知らず、晴香は八雲に声をかけた。
返事をするのも億劫で、八雲は本棚に掛けていた手で…2人分の体重を持ち上げた。
「わ、わわっ!」
不安定に揺れる晴香の身体。慌てて本棚に捕まった。
「足、足ちゃんと持っててよ!」
晴香の抗議に八雲は渋々、膝に手を置いた。
「っ!八雲君、手冷たい。」
「煩いな、早く探せ。」
片手だけ足に沿え、もう片方の手は本棚について八雲はそう言った。
「えっと…渡辺…渡辺。」
晴香はそう呟きながら本棚を見ていった。
「もう少し右。」
晴香の指示に従うように、八雲は少し右に動いた。
首筋に感じるのはどう考えても女性らしい柔らかさである。しかも両側。
それに加えて…触れている足も柔らかく…目に見える足もすらりと綺麗な曲線を描いていた。
肩車するなんて奈緒を除けば初めての経験で戸惑いを隠せない八雲。しかも成人女性で、恋人なのだ…どう、していいのか分らない。
「あ、あった!」
晴香の二度目の歓喜の声が聞こえてくるまで…八雲はその戸惑いのなかで悶々としていた。
「八雲君、あったよ。」
晴香はそう言って下の八雲に声をかけた。
「あぁ…」
「取るから、脚押さえててね。」
晴香はそう言うと足に力を入れてぐっと背伸びをするようにファイルをとった。
「!」
両足がぎゅっと八雲を締め付ける。それに驚いて少し身を揺らしたのがまずかった。
「あ。」
晴香の手からファイルが滑り落ちた…。
ゴツンっと…妙に厳つい音を立てて八雲の頭にぶつかって…地面に落ちた。
「ご…ごめん。大丈夫!?」
八雲を頭を撫でながら晴香はそう言った。
「……っ…。下ろすぞ…。」
もう、どうにでもなれ。と…半ば投げやりに八雲はそう言って身体を屈めた。
「う、うん…。」
何かを感じ取ったのか…晴香が少し強張った声でそう言った。
晴香を下ろした後の八雲の行動は早かった。
そのまま後ろの本棚に晴香を押し付けてそのまま唇を奪う。
「っ!?」
 普段、友達感覚で喋っているときは男だの女だの、気にならないが…。
 不意に、女性を感じる事がある。身体の柔らかさだったり…細い手足だったり…いい香りだったり。
 女性として認識すると、もうダメだった。
「んっ…ぅ…。」
 彼女が欲しくて、たまらない。
2、3度角度を変えてキスをした後、八雲は唇を割って入った。
「!…っ!」
 そうして、女としての君を見たくてたまらなくなる。
驚く晴香を尻目に、八雲は歯列をなぞる。
「ふっ ぁ…」
 もっと見せて欲しくなる。その顔も、女性らしい仕草も
「や、くも…くん」
 その、甘い声も。

「晴香…。」

今度は、優しくキスをした。労わるように…ゆっくり数回。
 ぼくにしか見せない君を…。


「もっと明るいところで…君が見たい。」


そう言って八雲は赤い頬に、口付けた。



「君を見せてくれ。」




END


おんぶと同時に思いついたネタ。
おんぶ大好きなんですが…肩車はないなぁ~っと思って。





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お、お久しぶりです…
随分ご無沙汰してしまいました。もう記憶の彼方に消え去ったかもしれませんが、にゃるでゴザイマス。

消失期間の言い訳等々はそのうちメールでゆっくりさせていただく事にして(←え?)またコメント復活いたしますのでよろしくお願いします!

という訳で感想!
天然晴香ですね…これはむごい(笑)青春真っ盛りの八雲にはかなり酷い仕打ちだと…押し倒されても文句は言えないでしょう!(←え?)
にゃる 2008/04/26(Sat)00:02:15 編集
Re:お、お久しぶりです…

にゃるさん。こんばんにょ~
……はっ!ふざけてる場合じゃないっ!
すみません!ご無沙汰しておりました!!
忘れるわけはありません!確り覚えていますよ!私のにゃるさん(やめなさい)
なのに、コメントされたことを忘れるぐらいの放置、すみませんっ(汗)
遅くなりましたがお返事させていただきます!
天然ですね~。「むごい」に笑ってしまいました。
酷を通り越して惨い!肩車の下の八雲の顔が浮かんできて思わずにやけちゃいます。
作品中でも書きましたが、友達と恋人の入れ替えのスイッチがある気がするんですよね~2人とも。
八雲より晴香のほうが鈍そうです(笑)だからああいうことがおきるんですが…。
今回八雲はよく我慢したと思います。黒様だったら間違いなく喰われてますよね(爆)

折角コメント復活してくださったのに私の更新が激減してしまっております(汗)
更新があったら、構ってやってくださいませ。
【2008/05/18 21:19】
おひさ~
肩車って発想が晴香ちゃんらしく、天然で幼いですね~。
だいたい年頃の女性ともなると、そんな発想からは遠ざかるでしょうに…可愛いですよね。

ところで…図書館ってシチュエーションってより背徳的に感じるのは私だけ??
悦子 2008/04/21(Mon)20:31:39 編集
Re:おひさ~
悦子さん。こんばんは…………。
ぎゃぁっ!すみませんすみません!お久しぶりです、ご無沙汰してます(汗)
もう、お久しぶりで申し訳ないです。
肩車をしたいがために書いた作品ですので、発想に何の疑問なかったのですが(笑)
言われてみれば幼い発想ですね。…八雲にとってはその幼さが憎いハズ(笑)
双子だった事もあって、肩車あまりしてもらえなかったんじゃないかな…と考えたんですよ。
好きだけどしてもらえなかったので、咄嗟に出たのかな…と、読み返して思いました。
そして、背徳的…ですか…。
図書館自体が、静かな場所でどこか独特の雰囲気があるからでしょうかね?

折角コメントいただいてたの…お返事遅くなってしまってすみません。
コメントありがとうございました!!
【2008/05/18 21:18】
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