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ここは「文風月」内、FF置き場です. カテゴリに作品名が入っていないものは「八雲」
2024年05月20日 (Mon)
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2007年11月20日 (Tue)

20日7時

朝一番のコメントありがとうございます!
今日を入れて、3日連続更新です♪>珍しい
学校が休みなのでかけるだけ書いておきたいっと思いまして怒涛の更新です(笑)
嫉妬はいいです(何)
嫉妬してる自分に戸惑うのも(昨日の八雲)開き直るのも、どっちも好きです(笑)
初心な八雲は、晴香を大事にしすぎてしすぎて…スイッチが入らないように自分で何重にもストッパーがある気がします。
でも、スイッチより早く理性の限界が着そうな気がするので…八雲はああいう反応です。
ヘタレ攻め…ってヤツですかね(笑)
原作では、晴香に対する態度がヘタレな気がしてなりません。(爆)
むしろ、サドは少ないですよね。
誰かを大事にしたり大切に思ったりすることに臆病になってしまってるんだとは思うんですが……。
二十歳越えた大人が~っ!!そこは男として行くところだろ!
っと…突っ込みしてた気がします(笑)

漫画版、八雲、私はまだ手に入れてません~。
……予約したのに何故だっ!?


さてさてさてさて……。

前夜祭とでも称しますか。(←あんまりサドにならなかっただけの話)



文化祭
・前日なにしたのよ。八雲

・話って何よ?晴香

です。(↑なんじゃそりゃ)

…サドじゃなく…八雲が壊れ気味…

えっと……拗ねてます!(汗)

いやっ…もう…八雲じゃない気がします。すみません(逃)



文化祭、前日。

「なんとか、仕上がったな。」
2年2組の教室で八雲がそう声を発した。
「はい。」
八雲の声に、満足そうな生徒の声が返ってくる。
「もう遅いから、気をつけて帰れよ。」
「は~い♪また明日。」
生徒を見送って、八雲は何気なく外に目をやったとき、体育館の明かりが目に入った。
暗幕の間から漏れる線のような光だったが…八雲はため息を付きながら体育館へ向かった。
「あ!斉藤先生!さようなら。」
向かう途中の渡り廊下で生徒とすれ違う。
「あぁ…体育館にはまだ誰かいるのか?」
「小沢先生が、いらっしゃいます。」
「そうか…暗いから気をつけて帰れよ。」
「は~い。」
八雲が足を踏み入れると晴香がステージを向いて立って居た。気配を感じて、振り返る。
「あ…斉藤先生」
「もう帰ったのかと思ってたな…まだいたのか?」
「うん…あ、はい。…生徒はもう返らせましたけど。」
おもわず出た素を引っ込めて、晴香は言いなおした。
「……どうしたんだ?こんな時間に」
「ちょっと…緊張する…っていうか…なんか…変な感じ。」
「…あぁ…君は初めてだったな、文化祭。」
八雲は少し笑って、眼鏡を外した。そうして、晴香の隣に並ぶ。
「事故が起きなければ大丈夫だろう。」
「無事成功するといいね…。」
晴香がステージ中央に掲げられた文化祭の文字を見つめて言う。
その横顔が…八雲にはなぜかとてもはかなげに見えた。
そうして、ある感情に気付く。
「…成功したら、労ってやらないとな。」
「うん。皆頑張ってるもんね。」
口元を緩めて笑う晴香を見て…その感情が何かを八雲ははっきり自覚した。
「僕に対してもくれよ?」
「え?」
晴香が八雲を見上げると同時に唇を塞がれた。
「…!」
にやりと意地悪な笑みを浮かべて八雲は近くの壁に晴香を押し付けた。
「ちょっ…と!」
「前払いでいいよ」
何が楽しいのか…喉の奥で笑ってからディープキスをした。
「だ…めっ!何考えてるのよ!」
八雲の頭を離してから晴香がそう叫んだ。
「多分、君が思ってることと大差ないと思うけど?」
悪びれた様子もなく八雲は平然とそう言う。
「仕事中よ」
彼女には似合わない眉間の皺。
「関係ない」
八雲はそう言うと額にキスをして首筋に吸い付いた。
「お、大有りよ!」
「……そんなこと、たいした問題じゃない。」
少なくとも八雲にとってはそうだった。
ブラウスのボタンを外し胸元にキスマークを刻む。
「やくっ…」
「ほら、その気になった。呼び方が変わったぞ?…小沢先生?」
それに反応するように…晴香は八雲の身体を突っぱねた。
そして、八雲が何が起こっているのかわからないうちに…乾いた音が響いた。

はぁっと…息を吐き出す晴香。

頬の痛みから…徐々に現状を理解していく八雲。



「…帰る!電気消しといて!」
荒々しくそう言い残して…晴香は体育館から出て行った。

「……………。」



晴香が八雲に手を上げたのは…これが始めてだった…。

頬に赤い痕が…頬に残っていた。



(中略)








1時間後…っというのは晴香にとって少々酷な条件だった。
まず、兎にも角にもシャワーを浴びたいし、服も着替えたい。
家に着いた晴香は一息つく暇まもなく…バスルームへ駆け込んだ。


ぎりぎり間に合うかどうか…っという時間で家を出た…。
「あ」
マンションの前に、車が一台。そして運転席には八雲がいた。「斉藤先生」ではなく「八雲」が。
視線で合図してきたので、黙ったまま助手席に滑り込む。


気まずく…なにも会話をしないまま…八雲の家までの時間を過した。


八雲の家に入るなり、晴香は抱き上げられた。
「や、八雲…君!」
無駄だと分かっていても抵抗をする。一応。
久しぶりの八雲の家はあまり散らかってはいなかった。散らかすものがない…っというのもあるのかもしれないが。
部屋はカーテンがしまってるせいもあり暗い……
八雲の名を呼んだ晴香を一瞥したが、八雲は何も言わずに歩く。
そうして…部屋の隅にあるベッドに晴香を下ろした。
「八雲君っ!」
起き上がろうとした晴香の両手首を頭の横でベットに押し付ける。
「で?…話を聞こうか?」
とても会話をするような体制ではないが…八雲は離してくれそうになかった。
「どこから?」
ちゃんと話すといったのだから…抵抗するだけ無駄だっと、思ったのだろう。
観念したように晴香が聞いた。
「昨日のビンタからかな。」
見下ろす八雲の左頬はまだ少し赤い。
「……。真剣に話したのに、ああいう事するのは無神経でしょ?」
「今日のは?」
「…今日のも、昨日のも……そもそも、学校であんなことするのは間違ってるわよ。」
「僕に、倫理観でも説くのか?」
説教のようにそう話し出した晴香を嗤うように八雲は冷たくそう言った。
「説いても聞かないくせに。」
睨みつけるように晴香はそう言う。八雲は変わらず、冷たい仮面を顔に貼り付けていた。
「八雲君が…どんな先生で居たいかわからないけど、私は…生徒を絶望させたくない。私は…理想の教師でいたいのよ」
晴香の目標は高岸先生だった。八雲を確かに変えてくれた、中学校の先生。
「今日…中嶋君が言ってたでしょ。…私みたいな先生になりたい…って。」
中嶋の単語を聞いて、ピクリと八雲が反応する。そうして…不快感を隠そうともせずに顔を歪める。
「嬉しかった。…それで思ったの、やっぱり私は、教師としても…大人としても…理想でいたいの。」
「そんな、大それた事ができると思ってるのか?君に?」
「完璧じゃないのは分かってる、でも…精一杯やってる姿を見せたいの。」
八雲の顔をまっすぐ見返して晴香はそう言った。ここは教師として、譲れないところだった。
「だから…誰もないからって…ああいうことするのは嫌。…分かるでしょ?」
「君の価値観に文句をつけるつもりはない…。でもな。」
ゆがめていた顔を元に戻し…八雲が真剣な顔となる。
「仕事と僕と…生徒と…どれが大事なんだ?」
「………………。」
女性の口から出そうなそんな言葉に思わずぽかんっと…間抜けな顔を曝してしまった。
「…正直…寂しい…。」
八雲の口から漏れたのは…らしくない弱気な発言。
「え?」
「分かってる、のに。」
八雲はそう言うと手首を離して…肘をついた。2人の顔がぐっと近くなる。
「君には僕しかいない事も…。」
耳にそう囁くように言って首に顔を埋める。
「先生と生徒以外の関係にならないことも…。」
八雲が首に噛み付いて、晴香は思わずビクリと震えた。
「家族の…絆があることも…。」
キスマークに重ねるするように再び朱を刻む八雲。
「でも、足りないんだ…」
鼻で顎を押し上げてから喉に…赤い傷を残す。
「八雲、君」
「あんな事で嫉妬する…なんてな。…情けない。」
「嫉妬?」
八雲の口から紡がれた…場違いな言葉に思わず晴香は聞き返してしまった。
「嫉妬だ。…仕事ばかり、生徒ばかりで、僕を見てない。…嫉妬もしたくる」
拗ねたような口調で八雲はそう言った。
「…君は“教師”って仕事に恋してるみたいだ。で、僕は彼女とを取られた気分だ。」
苦いものでも飲んだように…奥歯を噛み締め、眉間に皺を寄せる八雲。
「一緒の職場だからよけい気になる。」
それでなくとも、いろいろ気にかけなくちゃいけないのに…。
八雲がそう呟くいて次の言葉を紡いだ。
「僕と、仕事と…どっちが大事?」
「それを…聞く?」
「僕は、聞きたいケド?」
「……私にとって、あなた以上に大事なものなんてない。」
「本当に?」
八雲はすかさずそう聞いた、できるだけ低い声で。
「う、嘘言ったって何もならないでしょ?」
八雲の声に驚いたように、晴香は早口に言葉を紡いだ。
その様子を見て、八雲は小さく笑った。
「…分かってるんだ…その事も。」
そういいながら額に額を押し付ける。
「分かってるのに…嫉妬する。…」
どうしようも、ないんだ…こればっかりは。
八雲はそう呟いて、晴香の唇を塞いだ。
触れるだけのキスじゃない吐息さえ絡め取るようなディープキス。
「このまま…君を僕の腕の中に閉じ込めてしまえたら…どんなに…幸せか」
目を細めて、八雲が独り言のように呟く。
「…いっそ…子供ができたら…家庭に落ち着いてくれるかもしれないって…何度思ったか…」
「え?」
いきなり飛躍した話についていいけず思わず間抜けな声が出た。
「ま、君が…おとなしくしてるなんて思ってないけどね…。」
そんな晴香を見て、八雲は笑った。諦めにも似た笑み
「…大事に思ってくれてるのは知ってる。」
「なら、もう少し…僕のわがまま聞いてくれたっていいだろ。」
「わがままのレベルによるわよ。」
「どこまでシテいいんだ?…」
「ろ、露骨に聞かないでよ…」
「…レベルによるって言ったのは君だろ。」
「………時と場合によるわよ。」
「まぁいいか。でも覚えておいて欲しい…。僕は、そんなに我慢強くないってこと。あんまり放っておくと…昨日みたいなことするかもな。」
にやりと笑う八雲。
「……私だって、…八雲君といたい気持ちはあるわよ。」
「じゃ、たまには準備室に訊ねに来い。何か口実作って。」
「…………努力する。」
晴香なりの精一杯の譲歩だった。
「そうか…で?」
「え?」
「…まだ言う事があるだろ?」
晴香はこれまでを思い出すように視線を明後日の方向へ向ける…が答えは出てこない。
「ダメージ大だ。」
分かっていない晴香を見て、苦笑しながら八雲はそう言った。
「あ…その…手、上げてごめんね…。」
とっさの事とはいえ…キツイ平手を食らわしたのは事実で…。
「言い訳考えるのに苦労した。」
「ごめん……。」
「文化祭前は土日返上で仕事だったし」
「……………。」
「学校でも君は逢いに来てくれないし?」
八雲が拗ねた…っと認めざるおえない。八雲は時々…こうやって子どものように拗ねる。
それが、愛情が欲しいからだという事は、晴香にも分かっている、
「……いっそ新垣先生にでも相談するかな。彼女との仲が上手く行かないって。」
「駄目っ!」
思わずそう叫んだ晴香を見て、八雲は意地悪く…にんまり笑った。
ちなみに、新垣とはスクールカウンセラーをしている女性だ。歳は二つほど上。
「そんなことしたら…」
「したら?」
「っ…したら…」
「ん?…」
晴香の次の言葉を促すようにその瞳に問いかける。
「………もうっ!知らない。」
「…知らない?…へぇ…じゃぁ…僕が一人寂しい思いしててもいいわけだ?」
「そ、それとこれとは別 っ!!」
言葉の途中で、唇を塞がれた。触れるだけのキスで、あっさり離れる。
「寂しい…。けどね、僕は。」
ずるい、そのギャップは反則。っと思うが言葉に出したら3倍返しは覚悟しなければならないので黙っている晴香。
「…もぅ…どうしたら機嫌治してくれるの?」
「それを、僕に聞くのか?いろいろ注文つけて良いならそうするけど?」
「…………。」
どうしても八雲は言わせたいらしい。晴香はため息を吐いて…八雲の首に腕を回した。
「我慢しなくて良いわよ…。寂しくなくなるまで…居るから。」
晴香はそう言って八雲の頬にキスをした。丁度、昨日平手を食らわした場所に。
「…明日は休みだしな…。」
八雲はにやりと笑って…首に巻きついている手を再び掴んでベッドに押し付けた。

「充電、開始…だな。」


薄暗い部屋の中、白い肌に昨日つけたキスマークが八雲の目の前に現れたのはそれからすぐの事……。



END






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無題
お久しぶりです!!
覚えていただいてたら嬉しいですwwとってもおもしろいですねww最高です。八雲7巻もそろそろでるらしいです!!楽しみですねww
あかね♪ 2007/11/24(Sat)14:38:25 編集
Re:無題
こちらこそ、お久しぶりです!
…っといってもそんなに間が居た気はしませんが、まぁ兎に角、コメントありがとうございます!
ふふ…面白いと言っていただいてありがとうございます!
八雲が時々、こんなふうにころころ表情変えますからね、見ていて飽きないと思います(爆)


八雲7巻も…楽しみですね!もう少し…2人の関係が発展する事を期待しつつ!
【2007/11/25 17:19】
無題

はわわわわ…!
全然ご連絡出来ずにごめんなさい!!
お久し振りです…さすがに忘れてしまっていますよね…。

コチラには隙を見て度々顔を出していたのですが、落ち着くまでにかなりの時間が経ってしまいました…。

現在パソコンが不調でしてメールの受信が出来なくなってしまってるので、携帯からメールを送ってみます。

本当にすいませんでした。
これからも小説楽しみに拝見させていただきますね。
志季 2007/11/22(Thu)19:51:49 編集
Re:無題
わ~っ!志季さんだ~!っ!忘れるわけないでしょう!
っと…前にもこんな挨拶から始まった気がしますが(汗)気にしない。
こんばんは!ここではお久しぶりです♪

時期的にも忙しい時ですしご無理をなさらずに~。
もちろん、コメントいただけるのは嬉しいことですが、志季さんの栄養剤になれればそれだけで十分ですから。
また、落ち着いたらいろいろお話しましょうね!

そしてパソコン、早く治るといいですね。
それでは…またメールにて(笑)
【2007/11/25 17:18】
意外に子供
八雲ってば案外お子様なのねん。
そしてスイッチが入ったら最後で周囲が見えなくなるって晴香ちゃん大変ね。

でも、晴香ちゃんやっぱり許しちゃうんだよね。
ああ、ラヴラヴだわ。
悦子 2007/11/21(Wed)19:50:54 編集
Re:意外に子供

悦子さん。コメントありがとうございます!

や~ほら、中学生ってまだまだ子どもですし!そんな中に居るとやっぱり、子どもはいいなぁ~っとか思ってたりしそうです(爆)
なので、2人っきりのときぐらい、甘えてもいいじゃないですか(笑)
まぁ…八雲の場合とてつもない甘え方してきそうですが(爆)
そして、八雲のスイッチが入るのも愛ゆえですから。
晴香はちゃんとそれを知ってますから…許しちゃうんだと思います。
一応、ほっといたっという後ろめたさもありますしね(苦笑)
【2007/11/25 17:18】
前夜祭。
綾さんおはやうございます。

最初っから飛ばしちゃあ息切れしますから!前夜祭ならこれくらいで十分ですよ~♪
ああ、楽しみです、サド祭り♪
にゃる 2007/11/21(Wed)06:34:29 編集
Re:前夜祭。
にゃるさん。
コメントありがとうございます。
ふふっ…(怪)

サド祭り~開催です。
が、すでに失速気味なのは秘密です(爆)
なんかこう、内から湧き出る黒いものが…(←何言ってんだか)

過去の産物を読み返せば大概波は来ますので、ご心配なく(笑)

暫くの間お付き合いくださいね。>サド祭り

終わった後にどれが一番だったか是非聞いてみたいです(爆)

【2007/11/25 17:17】
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