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ここは「文風月」内、FF置き場です. カテゴリに作品名が入っていないものは「八雲」
2024年05月19日 (Sun)
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2006年06月11日 (Sun)
頭がぐわんって感じです(何)
…そう言う感じなんですよ!今。
こう…頭からどこか別のところに渦状に吸い込まれていく感じ…で
身体が捩れて粉々になりそうな感じ……。
この説明じゃ、わかんないでしょうけど(苦笑)

この症状が…末期になるとPC上の文字が二重三重に見えてきます
そして、四角いはずのPCがぐにゃって…歪んで見えます。


……本気で風邪引いたかも(苦笑)



リンクに1件サイト様追加です。



拍手。

連城さん。
連城さんの拍手がなかったら…昨日の日記みたいになることが分かりましたよ(爆)
そうなんです!
八雲には晴香が必要で晴香には八雲が必要なんです!
最終的にはそこに行き着く(八晴サイトですから・笑)のにいろいろ悩みます。
葛藤させるのも大好きですが、切ない気分にさせるのも大好物ですので…(爆)
愛故に八晴で…。別に苛めて楽しんでるわけじゃないですからね(笑)
そして
も、元ネタ(?)が分からないので???な状態です(爆)が!
にやけていただいて良かったです(へんな言い方だな・笑)




さて、暗め八雲週間最終日







「本当に…いいのか?」

「…私は、そうして欲しいの。後は、あなた次第…よ?」


2人の関係が…


今日、変わる……。




彼女に見せられた紙に印刷されている婚姻届の文字がやけに大きく見える。


それが何を意味するかぐらいは…僕だって知っている。

結婚する…つまり…。
夫婦になるって事…
「僕でいいのか?」


「…私には、あなたしか居ないの」


同棲をしていて…何度も思った



そう事故の後



僕は彼女の幸せを望んでいるのだと。



変わらずに受け入れてくれたのはあなただけ



僕の幸せじゃない…。



その時に思ったのだ



だが……



もうあなた以外の人は好きになれない。



僕と一緒にいることが



でも今は違う。



彼女を不幸にしてしまうと分かっていても…



あなた以外の人と結婚するなんて考えられない。



手放せない…



好きでなくたって、結婚はできるのだ。



手放せないんだ



でも



彼女が…笑ってくれるから。



たとえ、あなたが私を嫌いでも…。



自惚れてしまうのだ。



他に私を愛してくれる人がいたとしても



僕が…彼女を幸せにできると…。



私はあなた以外の人との結婚なんて考えられない。



そんなこと…




「…本当に…いいのか?」

「八雲君が、私を…嫌いじゃないんなら…。」

「僕が…じゃない。…君はどうなんだ?」

「それは、さっきから何度も言ってるでしょ?」

八雲の目が困惑で揺らぐ。


「出かけよう。」

少しの沈黙の後、八雲がそう言った。

ぎこちなくひょこっと立ち上がりゆっくり歩き出す。

「うん。…」

八雲の思いは分からなかったが晴香は素直に頷いた。






当然といえば当然だが街に出ると人と会う。



私達の姿を見た人は大抵同じ反応をする。



それで決まって同じ反応を遣す。



怪訝そうに眉をひそめるか、汚いものを見るように目を反らすか



外見的に言えば僕は健常者だ、少し歩き方が不自然だが。



悲鳴をあげられた事もあったっけ。



好奇の視線に曝されるのは、いつも君の方。



もう、見飽きた。そんな反応



『…醜いと…思う?』



最初私はこの視線に耐えられなかった。



悲しい響きを持った彼女の声が未だに耳から離れない。



好きでこんな傷を負ったんじゃないっ!



あの…写真を見せられた時のショックは、忘れられない…。



そう叫びたかった。



それは彼女の顔に酷い痣があったからじゃない。



でも今は違う。



傷を負った彼女を今まで一人で苦しめていた事がショックだった。



気がついたのだ…



顔に傷を持つことが



八雲も同じ気持ちだったんだろう…って。



どれだけコンプレックスになったんだろうか…。



もちろん、八雲の苦しみに比べればこんな事



女性である君にとって…



苦しくともなんともないんだろけど。



僕はそれを見えないという事で…無視してきた。



少しでも、同じ苦しみを分かち合えるなら…それでもいい。



そして、彼女はそれを言えないまま何十日も苦しんだんだろう。



一心さん気持ちが少しだけわかった気がする。



その後悔は今でも残っている。



それに



もう、彼女にそんな辛い思いをさせたくない。


「大丈夫?無理しないでね」

穏やかに笑いながらそう訊ねる晴香

「…あぁ。」

言葉と、笑みを返す八雲。



彼女は笑っている。



見たいのなら、見ればいい。そして、笑いたいなら笑えばいいのよ。



僕の傍で笑ってくれている。



…八雲と一緒なら平気。



君と一緒なら…こんな僕でも笑っていられる。



どんなことにだって耐えられる。








なんだかんだ買い物をしてから八雲が連れて来たのは街外れの小さな山。

山の頂上。大きな桜の木が1本、力強く根を張っている。

ここは隠れた桜の名所だが、シーズンを過ぎた今は人気がない。

「少し、待っててくれ。」
そう言うと八雲は整備されていない草の上にこ
ちらに背を向けて座り何かを始めた。

それがかれこれ1時間前の話。未だに、八雲はその場から動かない。

その間晴香は八雲の背中をずっと眺めていた。

ふと、空がオレンジ色になっていることに気が付く。

街を見渡せる桜の木の元へ歩いていく晴香。

「凄い…綺麗…。」

ぽっつ…と晴香の口から零れた言葉。

「…気に…いったか?」

唐突に、八雲の声が聞こえたので驚いて振り返ろうとしたがそれより早く何かで視界が隠れる

「!?」

レースの隙間から…八雲の顔が見える。

それが、買っていたテーブルクロスだということに気付くのにしばらく時間を要した。

「…八雲…君?」

「不恰好だが…我慢してくれ。」

少し照れくさそうに笑って、持っていた花冠を晴香の頭に乗せる。

「あ……」

ようやく晴香にも分かった…。八雲が何をしたいのか。

「こんなんじゃ全然、適わないけど…な…」

「ううん…嬉しい。」

花冠にそっと触れる晴香。

「僕は…君が見えない…だから…。君が見ててくれ」



「…今、君は笑えてるか?」



「うん。…笑えてるよ?」

穏やかな…満面の笑みを八雲に向ける晴香。








2人だけの…結婚式。



いや、式なんて立派なものじゃ無い




豪華な衣装なんて無い。


指輪の交換さえも無い。



でも、これだけで充分だった。



嬉しくて…涙が零れそうになるのを必死に堪える晴香



「…泣いてるのか?」


「う、嬉泣き…だよ」


ベール代わりのテーブルクロスの下で涙を拭う晴香。


「…泣くな。」

「うんっ…」
泣き笑いをする晴香の肩に左手と…ぎこちなく右手を置く八雲



「……僕は…」




「僕は一生君を…」




「君の全てを一生愛します。」



見えない目で、八雲はしっかり晴香を見つめた。



「私も…。あなたを一生愛します。」



顔を赤らめながら、晴香もそう言葉を紡ぐ



ベールを持ち上げ直に視線を交わす。


「君を……愛してる。」


八雲がそう言って



2人は唇を重ねた。




ぎゅうっと…抱きしめ、抱きしめられる





今、幸せだと…
胸を張っていえる。




2人の長い1つの影を夕日が作り出していた。


その後、役所へ婚姻届を出して…家へと戻った。




「…オヤスミなさい。八雲君」
「あぁ。お休み」


同じベッドに入り、抱きしめあって寝るのが習慣となっている同棲生活。
それが、新婚生活となった今でも変わらない。
夫婦になったが、変わったことは…特にない。
これからずっと寝食を共にする生涯の伴侶。
君のすよすよという穏やかな寝息を聞きながら思った。

君は、僕と居て幸せになれるのか…。

それは、同棲中でも
結婚しても…
きっと子どもができても変わらない不安。


この不安は…一生付きまとう。

僕は…

弱い人間なのだから。

君に何度も聞くだろう

『君は、僕と居て幸せか?』

だからどうか…

そのたびに囁いて。


『八雲君の傍に居れるなら…私、笑えるよ。』


君の笑顔だけを…僕は望むから…。





END


1週間ありがとうございました。





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