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ここは「文風月」内、FF置き場です. カテゴリに作品名が入っていないものは「八雲」
2024年05月20日 (Mon)
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2008年03月15日 (Sat)
さてさて…。
脱線しましたが元に戻して7巻ネタバレネタ行きます!
別名7巻私的解釈。(笑)


その前に…

拍手ありがとうございます!
刹那さん。
すみませんっ!ちゃんとメールは届いてます!ご心配おかけしてすみませんでした。
今日返信したので…届いてると思います。
ホワイトデー、書くつもりはなかったのですが…。
妹の学校行事を見たら、テスト、卒業式と…ネタになりそうなものが転がってたので書いてみました(笑)
後ろハグは私も好きです♪お互いの顔が見えないところが最大のポイントかと。
パソコンメッセージは晴香の照れる表情が見たいが故の行動だと思います(笑)
生徒がいるので…表情を取り作ってるのを見て笑ってたと思います。八雲。
卒業式は…。おっしゃるとおり、晴香泣くだろうなぁ…っと思ったのと、三年生に囲まれるよなぁ…二人とも
っと思ったところから派生しました。(あの文のまんまですが・笑)
そしてホワイトデー。当日、妹が貰って帰って気づきました(苦笑)ほぼ、即興ネタですね。
おっしゃるとおり…火、水あたりだと辛そうです…。妙に落ち着かない小沢先生と、妙に無口で不機嫌そうな斉藤先生が金曜日あたりに現れそうです(爆)
で、早々に連行される…っと(笑)週末が大変そうですね、充電が足りなさそうです。
拍手ありがとうございました!



さて… 夜這いもどき。
……っと書くと語弊があるなぁっと…後日気づいた(苦笑)
割とシリアスです。
本人たちは、アダルト要素はない(つもり)です。

まずは八雲独白。

次は晴香サイド書きます。


二人の関係としては
八雲→←晴香…って感じですかね。
八雲⇔晴香ではないのがミソ。(微妙な違い…)

友達以上、恋人未満。




side YAKUMO

作戦会議を終えて、後藤さんはまだビールを飲んでいる。

酒を飲まされるのはごめんだ、そんなものに付き合っているほど暇じゃない。

明日から事件解決に奔走しないといけないのだ。ぼくの推理があってれば、時間は限られている。

休めるうちに休んでおかなければいけない。


そう思って、布団に入る。

「もう寝るのか?お子様だな」

そんな声が聞こえてきた。

「肉体労働より、頭脳労働の方が疲れるんです」
っと…言う言葉が口から出そうになった。

…それを言ったらまた会話になるから無視した。

ぼくは寝るんだ。



そう思って…布団を被った。










不意に目が覚めた…。

その原因が…隣の容赦ない騒音だと気づくのに時間は掛からなかった。

「………。うるさい…。」

枕元においた携帯に手を伸ばす…。日付が変ったところ。

………目が、冴えてしまった…。

「ったく…。近所迷惑だ。」

一瞬、口を塞いでやろうかと思ったがそれはやめた。
起きたら起きたで煩いに決まってる。



とりあえず…。

この騒音から逃げたい。

その一心で、部屋を出た。

一歩廊下に踏み出すと素足から床の冷たさを感じる。
それが、心地よかった。
廊下の突き当たりの窓を開けると…冷気が足元を撫でた。
このあたりの春はまだ遠そうだ。


疎らにしかない街灯が見えた。

田舎だから、こんな時間にで歩く人なんて居ないんだろうな。



目が行った…
母屋の方には…明かりは見えなかった。



……………。


 街灯に照らされて…不安そうにぼくを見つめる君が居た。


 
 『それって危ないんじゃないの?』
 


 『大丈夫だ。少なくとも、君だけは僕が守る…』





何でこんなに…鮮明に覚えてるんだ…こんな台詞。

無意識のうちに頭をガリガリ掻いていた。


何なんだ一体。




そう言ったのは確かで


その約束を守る自信もある。



あれから…一ヶ月…


その後、初めての事件…。



だめだ…。




君に会いたい。






会いたい気持ちが…。




抑えられない。






気がついたら…靴を履いていた…。



玄関を開けて外に出た。



「……寒い、な。」
流石に…浴衣では少し寒い。
それでも東京とは違う澄んだ空気だ。熱い体を冷やすには丁度いい。


この部屋に案内された時。
あいつの母親がぼくに耳打ちをしてきた。
「晴香の部屋は2階の奥よ」
そうしてニンヤリ笑って去っていった。
それが何を意図するのか始めは分らなかったが…つまりはそういうこと。



あの人は、僕が夜這いをする…とでも思ってるんだろう。



馬鹿馬鹿しい。



そもそも、まだそんな関係にない…。
あの人は誇張しすぎだ。


別に、夜這いをするわけじゃない。
そんな…ことは求めていない。


ただ、会いたいだけ……。



会って…その顔が見たいだけ…。



それだけ…。



自分を失って…。


彼女を傷つけるようなことは…


絶対に、しない。








田舎…は戸締りをちゃんとしない。

…ってのは、本当だな。


あっさり開いた勝手口に苦笑しながら…静かな母屋に滑り込んだ。


階段を見つけるのは苦労しなかった。足音を立てないように上るのも苦じゃない。


奥の部屋の…襖をそっと開けた。



暗い。


それでも…

そこに居るのは君だと…分った。

何故?

知るか。

自問自答をしてゆっくりその布団に近寄った。



向こうを向いている顔を確認する。

あたり、だ。

思わず、口元が緩んでしまった。


見慣れた顔がそこにあった。



眠っている、君の顔。


手を伸ばし…髪を梳いた。



気がついたら、枕元に座っていた。
…どうにも、今日のぼくは意識して行動してないらしい。


今はそんな事、どうでもいい。

「………晴香。」

その名前を呼ぶと。
言いようもないものが競り上がって来る。

甘美な呪文のような響きに…
酔ったような…切ないような気分になる。


この感情に、名前を付けろというのなら…


たぶん、愛情…っていうんだろう。



この感情が愛情なのは分る。


それが…



異性に対する愛情なのか…

家族に対する愛情なのか…



分らない。



分りたく…ないのかもしれない。



「ん……。」




反射的に手を離した。

起こしたか!?

起きたのか!?

起きてないのか?

「………………。」

起きて…ない、よな?



脅かすな…。


また、知らず知らずのうちに出たため息に…

やっぱり、こうすることに疚しい気持ちが少しあったんだと…
そう思って苦笑した。


それでも…



会いたい気持ちは止められないんだからしょうがない。



「君は…僕が守る。」


守ってみせる…。


君が、僕にとって大事な人…であることには…変わりないんだから……。


その思いを…伝えたくて。


軽く、その頬にキスをした。



暗くてよくは見えないけれど…。


その寝顔を目に焼き付けた。



あの日交わした…




約束を守るための


楔とするために………。














部屋に戻ったぼくを出迎えたのは…。

即刻、解決しなければならない騒音問題だった……。


そうして気づく。あの自問自答の答え。

「香り…か。」

部屋に入った時に香ったのが…

いつもの、君の…ものだった。



携帯の時計は…1時間前と同じ分を示していた…。


END



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ちょっとちょっと!!
物凄くツボなんですけど!!!
八雲の心情が正に恋心。複雑ですよね~。
確かに田舎は戸締りしないけれど、きっと晴香パパが戸締りしたのに晴香ママがわざわざ開けたんじゃない?きっと(笑)。
悦子 2008/03/17(Mon)20:08:41 編集
Re:ちょっとちょっと!!
悦子さん。
こんばんは!コメント&いい反応、ありがとうございます。
八雲の心境はおっしゃるとおり複雑だと思います。
好きという思いはある…でも、どういう好きなのか分らない。
恋愛感情なんて抱いた事がないから…そうなってしまうのかなぁっと…憶測してます。
人に聞くのはプライドが許さないでしょうし、ひとりで考え込んでると思います。
少し切ないぐらいが好物となってます、最近。(苦笑)
恵子母さんが開けた説に笑ってしまいました!でもアリですね。
そして何度も鍵を確認する一裕父さんを想像すると…笑ってしまいます(笑)
本人はマジメなんでしょうけどね。
コメント、ありがとうございました!
【2008/03/20 00:08】
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