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ここは「文風月」内、FF置き場です. カテゴリに作品名が入っていないものは「八雲」
2024年05月20日 (Mon)
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2007年09月30日 (Sun)


拍手お返事

26日23時
お返事遅くなりました(汗)
始めましでな方ですね、ようこそいらっしゃいました♪
本業が再開したこともあり、更新はまちまちではございますので気長にまっていてくだされば幸いです。
黒様(黒八雲)が好とのことでしたので、お楽しみいただけるのではないかと思います。
拙文ではございますがどうぞご堪能ください~。



さて…。SSですが、


八雲が…セクハラ気味です(苦笑)
そして黒様です。……アダルティです(三大悪が揃った・爆)

大丈夫な方はGO!




恋人同士NOT同棲。


「じゃぁ、そろそろ帰るね。」
お寺での食事を終えた後、八雲と話をしていた晴香が時計の音を聞いてそう言った。
「………泊まっていってもいいんだぞ?」
晴香のその言葉を聴いてそう言う八雲。
「僕もそうするつもりだし、奈緒も喜ぶ。…叔父さんだって良いって言ってたぞ?」
「ありがと、でも…レポート仕上げなきゃいけないから…。」
晴香がそう言って鞄を持って立ち上がると、八雲もワンテンポ遅れて立ち上がる。
そうして、玄関まで共に歩いていく。
「一人で帰れるな?」
八雲が靴を履いている晴香にそう声をかけた。
「ん。大丈夫。まだそんなに遅い時間じゃないし…。」
タッタッと音がして、八雲の太腿の辺りから奈緒が顔を出した。
「お姉ちゃん。帰っちゃうの?」
心配そうに奈緒が見上げてくる。風呂から上がってきて、パジャマ姿である。
八雲のズボンをぎゅっと握って…何かを訴えかけてくるような瞳。
「……君が言ってた、レポートって…時間はどれぐらいかかるものなんだ?」
「え?…」
「…もし、時間が…そんなに切羽詰ってないのなら……。奈緒が、寝るまでいてやれないか?」
八雲も、奈緒と似たような…訴える目でそう言ってくる。
結局、八雲は奈緒に弱いのだ…。
「奈緒ちゃんは、もう寝るだけ?」
「あぁ。」
「…分かった。」
晴香は一度はいた靴を脱いで…再びお寺の中に入った。
晴香は八雲にも奈緒にも弱いのだ…。

「すまないね。晴香ちゃん。奈緒がわがまま言ったようで…」
一心が穏やかに笑いながら布団の準備をしていた。
「いいえ。大丈夫です。」
晴香はそう言って笑った。それは愛想笑いではなく心からの笑顔。
確かにレポートはしなくてはいけないが、子ども好きなのは変えようがない。
「さ、奈緒。おやすみしようか。」
「うん。」
素直に頷いた奈緒は大人しく、布団に入った。
晴香は奈緒が眠るまで、昔話を聞かせていたのだった……。




「寝ましたよ。」
そっと襖を閉めて晴香が居間へ戻ると一心と八雲がそこに居た。
何をしていたのか晴香にはさっぱり見当がつかなかったが…。
「ありがとう、晴香ちゃん。」
にっこり一心が笑って八雲を見やる。
「八雲、送っていきなさい。」
「……そのつもりだ。」
なぜか少し不機嫌に八雲はそう言って、傍らにある晴香の鞄を持った。
「もう帰れるか?」
「うん。」
そう言うと玄関へ向かって歩きだす。
「またおいで、晴香ちゃん。」
一心のそんな声に送られて、2人はお寺を後にした。



「奈緒ちゃんって、本当に可愛いね。」
晴香がそう言うと八雲は優しい笑顔を浮かべた。
お寺の坂を下りたところでのこと。
「母親に、似たんだな。奈緒は」
「どっかの誰かさんより、ずっと素直だし」
「……。そうだな、どっかのトラブルメーカーより、ずっと物分りがいい。」
「ちょっと、それって私のこと!?」
「…なんだ。自覚があったのか?」
八雲はにやりと笑って晴香をみた。
「八雲君が散々言うじゃない。トラブルメーカーだって。」
「否定しないわけだな。」
八雲はおかしそうに笑いと鳴りの晴香は膨れた。
八雲の不機嫌は、あの一瞬だけで、今ではいつもとかわらない。
「八雲君だって、子どものころは絶対可愛かったはずなのに。なんでこんなにひねくれたのかしらね!」
「……その根拠のない絶対はどこから来るんだ…?」
晴香の発言に八雲が苦笑気味にそう返す。
「子どもは可愛いじゃない。」
「……君の中では無条件でその法則が成り立ってるのか?」
「え?八雲君もそう思ってるんじゃないの?」
晴香は隣を歩く八雲を見上げた。
「…………。」
「奈緒ちゃんだから…なんだ。」
八雲の沈黙をノーと受け取って晴香はそう言った。
「………普通そうだろう。君の基準のほうがずれてるぞ。」
「どうして?子どもは可愛いじゃない。…そりゃ、素直な子、元気な子…いろいろ居るけど…。純粋な目は皆持ってるわよ。」
「…そこまで言う君に、子どものころの僕を見せてやりたい気もするね……。」
自嘲気味に八雲はそう笑った。
「…………。八雲君」
晴香はその名前を読んで八雲の間に立ちふさがった。
「きっと君の定説は崩れるだろうけどな。」
「八雲君!」
晴香はその言葉をかき消すようにその名をよんで、彼の頬を両手て包み込んだ。
「……………。」
八雲は驚いたような表情を浮かべたまま固まった。
「…八雲君、どうしてそんな自虐的なことばっかり言うの?」
「……公道だぞ。」
少しズレたツッコミをする八雲。
だが、路上なのは確かなこと、今のところ、人通りはないが…。
「あなたは自分が思ってるほど…荒んでないわ」
晴香の眉間にきゅっと皺がよる。あまり見ない晴香のその表情。
何かを訴えるような…それでいてどこか切なげな…瞳が八雲を見つめる。
「だって、今…とっても綺麗な目をしてるもの…。」
八雲の瞳を晴香はまじまじと見ていた。
右目はブラウン…左目は、赤茶のような…不思議な色。
「昔から、荒んでる人の目じゃない…。」
何か確信があるわけではない…でも晴香はそう感じた。
「あ…その綺麗って言うのは色じゃなくて…」
晴香が自分の頭に浮かんだ「勘違い」を訂正しようとしている途中。
八雲の手が晴香の頭の後ろに回り、そのまま自分のほうに押し付けた。
左手は身体を押し付け…晴香は八雲の腕の中に埋っていた。
「っ!や、やくも…くん」
くぐもった声が響くが八雲はお構いなし。
髪に顔を埋め…口を動かした。ありがとう…っと
最も、それは音にはならず、晴香には届いていない。
「ここ、道路っ!」
八雲の束縛から口だけは解放することが出来た晴香はそう声をあげた。
「君から、してきたんだろ。」
八雲はそういいながらも、大人しく腕を解く。かすかな笑みを浮かべて。
「……。君の感性は、やっぱりずれてるな」
そういいながらも笑顔で八雲は晴香の手を取った。そうして歩き出す。
「今更否定しないわよ。」
少し拗ねたような…照れたような晴香の声に八雲はまた笑ってしまった。
「君みたいな奴が…教師になるべきなんだろうな…。きっと」
「…本当にそう思ってる?」
「……好きなんだろう?子ども。」
「うん。」
「………それが、一番大事だろ?」
「……うん。」
嬉しそうにそう言って…少し照れたように晴香は笑った。
そうこうしてる間に、晴香のマンションの前までたどり着いた。
「ここまででいいよ。ありがと、送ってくれて。」
「……無事に部屋に帰れよ?」
からかうように八雲はそう言った。
「帰れます!」
八雲の表情が馬鹿にしてるようにじて…ムキになって晴香はそう返した。
それをみて、八雲はんにやりと笑った。かと思うと大真面目な顔をして
「手伝いが必要ならいつでも言えよ。」っと言った。
「手伝い?」
八雲の顔があまりにも真剣で…晴香はその言葉を復唱した。表情の変化に驚いたのもあるが…。
「?手伝いって…なんの?」


「子作り。」


八雲があまりにも平然と言うものだから…晴香がその意味を理解するまで数秒かかった。

理解して、言葉を発するまでさらに数秒。

「なっ…な……。」

それが意味を成す言葉になるのには更に時間がかかった。

「可笑しいな、顔が真っ赤だぞ?」
八雲がにやりと笑いながら頬に手を添えた。

「誰のせいだと思ってるのよ!」
頬を真っ赤に染めながら晴香がそう叫ぶ、いきなりそんな話になるなんて思ってなかった。

「その様子だと。一応、正しく理解できたんだな。手伝いの意味。」

「こ、子ども扱いしないでよ!八雲君と同い年なんだから」

「……。まあ、それはどうでもいい、僕が言いたいのはそこじゃないんだ。」

「じゃ、じゃぁ、なによ」

晴香がそう言うと、八雲はクッと笑って…そのまま晴香の手を引っ張ってマンションの入り口の物陰に歩いていった。

「ちょっ!?八雲君!?」

道路から直接見えなくなったところで、唇を晴香のそれに押し付けた。

晴香が目を白黒させているがお構いなしで…八雲は接吻を続ける。



「僕は…独占欲の塊みたいな人間だから…」

そう、呟きながら…首に噛み付く八雲。

晴香の首から細く呼吸が漏れる音がした。


「君を誰かと共有するつもりはない…。」

「やく…も…」

「そうする事ができるのは、僕だけだから…な。」

そう、呟いてから顔を上げる八雲。

「……分かったか?」

晴香を見下ろす目は逆光でも、怪しく光っている。

「………あたり…まえ、でしょ」


晴香の言葉を聴いて、八雲はにやりと笑った。

「楽しみにしてるよ。君からの、おさそい。を…ね。」

意地悪くそう笑って…八雲は晴香の手を離した。

「そういえば…」

「え?」

「…君は自分がどんな表情をしてるのか、もう少し自覚したほうがいいね。」

「?…そんなに、…変な顔してる…?」

晴香は自分の頬に手を当てた。

「……逆だよ…そそられる。」

「えっ!?」

「特に、君の瞳は…不思議な色をしてる…。ずっと見てると引き込まれそうになって…気が付くとキスしそうになる。」

やけに饒舌に八雲が喋る。

「だから……。」



言葉を区切り、晴香の耳元に口を近づけて囁いた。


「僕以外の男に媚びるような表情、見せたら許さないからな…。」

いつもの声より、低い声だった。ゾクリと背筋に得体の知れないものが走った。

「僕は独占欲の…塊だから。もし…そうなったら……」

そこまで言って…八雲は言葉を区切った。

そのあと、くっくっと面白そうに笑って…離れた。

「二度と君を離さないかもな。」

指先で唇をなぞりながら八雲はそう言った。

「覚悟しとけよ?」

今日一番の意地悪な笑みを浮かべて八雲がそう言った。


「じゃぁ、おやすみ。レポート頑張れよ。」

八雲は額にキスをしてから…帰路に着いた…。

なにごとも、なかったように…。



晴香がそこから動けたのは、数分後…のことだった。



END



スイッチが入ったのはいつでしょう(笑)

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コメント
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はじめまして
はじめまして。黒い八雲が好きな者です(笑)。
ずっと迷っていましたがコメント残していきます。
今回のお話も今までのお話も何度も読み返してはニヤニヤして何ともアヤシイ人をしておりますよ(笑)。
お忙しいみたいですけれど、また次回作も期待してますね~♪
悦子 URL 2007/10/04(Thu)15:30:18 編集
Re:はじめまして
悦子さん。はじめまして~ようこそ、いらっしゃいました。
初、コメントありがとうございます♪
本業である学業が始まった今、コメントが原動力でございますので(笑)
拙文ではございますが…お気に召したものがあるようで…嬉しく思っています。
黒様がお好きとのことですので、大いに(まて)楽しんでいただけるのではないかと思います。
次回は…。いつになるか分かりませんが…
文才の有無はさておいて黒いのだけは、保障できますので期待してください(笑)
コメント、ありがとうございました♪
【2007/10/08 22:53】
三大悪…
ってことは、私の好物が三つ揃ったってことデスカ~?(爆)
綾さん、こんばんにゃです♪
スイッチですか?晴香が帰るって言った時!って最初やん!(笑)僕は泊まるって言ってるのに君は帰るのか…?とか思ってスイッチON!(←何でだ)ああ、それとも一心さんと話してた時かな?晴香のいない所でスイッチ入る…はた迷惑な!(笑)で、散々翻弄しといて放置プレイ…いいなあ、黒くて大好物♪(←人としておかしい)ぐふふ…本日も堪能したであります、隊長!(敬礼)
こんな悪食な私を目標にしていただいているなんて!恐れ多くて平身低頭ですよ!今回は黒さはもちろんですが、セクハラ八雲に身悶え~♪首齧っちゃってさ~、そこで終われる君にびっくりだよ!(←この発言がセクハラ)食べちゃうより寸止めの方が確かに黒いですね!ビバ、寸止め!(←こら)
にゃる 2007/10/01(Mon)02:46:48 編集
Re:三大悪…
にゃるさん。こんばんにょ~。お返事遅くなりました。
三大悪がお好きとは…大物ですな(笑)って…書いた張本人が言う台詞じゃありませんが(苦笑)

言われて読み返してみると、八雲のスイッチONポイントありすぎですなぁ(爆)
私が思ってたのは、「公道」発言のあとの晴香が見つめてた時です。
一見甘めに見えて実は……っ!ってな感じです(笑)
八雲が何もせずに帰るは最初から決めていましたが…まさか放置になるとは…(苦笑)
予想外ですが…悔いはないです(まて)

今回は、とことん悪かったですが、堪能してくださったのであれば本望です!!(爆)

ふふふ(何)またのコメントお待ちしております……。
【2007/10/08 22:53】
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