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ここは「文風月」内、FF置き場です. カテゴリに作品名が入っていないものは「八雲」
2024年05月19日 (Sun)
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2006年06月20日 (Tue)

Q1次の問いに対する適当な答えをすべて選べ
 「はい、八雲君あ~んして?」

ケーキ1 ケーキ21.「あ~ん」ぱくっ
2.「………………」ぱく(照)
3.「きっ、君は何を考えてるんだっ!?」(焦)
4.「…それは何の罰ゲームだ?」(嫌)
5.「そんなものより、君が食べたい」(爆)



さぁ。答えはどれ!?(笑)


と…まぁお遊びはさておいて

昨日からの糖不足がピークに達したので買ってきました。
ケーキなんて18年間生きてきて始めて買いました自腹で。

写真が上手く取れてないのがショックですが…
美味しかったです。濃い~コーヒーといただきました。(笑)


さて…11000HITになっちゃいましたが(笑)
お礼は未だに仕上がらず
経験がない事を書くのは難しい…です。
今週末には必ず…UPしますので。


さて、昨日の続きです。
続きというか、八雲独白



夜はこんなにも…


長く苦しいものだったのか?

もともと夜は嫌いじゃない。昼間の喧騒が嘘みたいに静かになり
あの、ぎらぎらした太陽じゃなくどこか神秘的な月の光に包まれる。
左目に映るものはよりいっそうはっきり見えるが
それを差し引いても…夜は好きだった。

だが…

今、夜が好きかと問われると考えてしまう。


「眠れないの?」
「……君こそ。さっさと寝たらどうだ?」
「今寝ようとしてたところなの。おやすみなさい。」
「あぁ。おやすみ」

君に心配などかけたくないから…

君と一緒に眠る……





「八雲君」
僕に向かって微笑む君。

僕自身…どんな顔をしているのかわからないが。

きっと笑えているんだろう。

「八雲君。」


笑っている彼女が突然…消えた。

正確に言えば…周りが全て闇に包まれたのだ。


そのなかで光る赤。それが双眸だということは分かっている。

そしてその手前に…座り込んでいる彼女がいる

「君の存在は八雲にとってよくない。」

闇の中から響くように聞こえてくるその声。

「もう君は、この舞台から退場してもらわなくてはね。」

金属の鈍い輝きがはっきり見える。

やめろ!

ビクン……

え?

「…どういう退場の仕方がお好みかな?」


身体が動かない…?

「心臓一突き…じゃぁつまらないからなぁ?」

何故動かない!?

「やっぱり…目からつぶしていこうか?」

やめろっ!!!

彼女を傷付けることは絶対にさせない。

そう思うが…やはり身体は動かない

逃げろ!早く逃げろ!!
頼むから…逃げてくれ!

生きる事を諦めないでくれ

赤い光と銀色の鈍い光が彼女の前で止まる。

「ごめんね。八雲君…」

くそっ!!

「聞き分けはいいにのに、残念だよ。」

動け!動けっ!!動けよ!!!

僕は…彼女を死なせたくない!

金属の光沢が…彼女に向かって振り下ろされる。

動いてくれ!!


ふっと…身体が軽くなる…






「っ!?……」

なんだ?どこだ…?

見慣れた寝室…

「はぁっ…はぁ……」

あぁ…夢か……。

少し安堵する。


同じ夢を何度も見ている

が何度見ても…夢だとわからない。

いつも身体が動かない、そして…

「……くそっ…。」

何故同じ夢なんだ。がりがりと頭を掻く


君と…一緒に生活するようになってから見るようになった夢。


僕が起き上がったときに乱れてしまった寝具を彼女の肩までかける。


警告なのか……いずれこうなるぞと…

そんな事は、させはしない。

壁の方を向いて眠っている君の頬にそっと触れる。

無意識のうちに何度も何度も頬を撫でている。

僕が傍にいる限り…彼女を傷付けさせたりはしない。

僕のなにを引き換えにしても…だ。

だが…

僕のいない所では…??

いないところでは…守りきれない。

「…すまない…」

完全に守りきれないのに……。

君の傍に居たいなんて思うことは

いつか君を傷付ける事になるのかもしれない。

…あの夢のように…。

「………」


ベッドから降りる時ギシッっと軋む音がする。

夢を見たら…

一人で自問自答をする時間が欲しくなる…

君を起こさないように…寝室を後にした。






自問自答をしたところで
答えは同じになるのは分かっている。

彼女だけは傷付けたくない。

守りたい。

守り抜きたい。

彼女がいない生活なんて…もう僕には考えられないのだから…。

何があっても…彼女だけは守り抜く。

………たとえ、この手が血に染まろうとも。

どんな罪を犯しても

そんなことは…問題じゃない。

僕はもともと、太陽の下で堂々と生きていれる人間じゃない。

僕には…夜の世界の方が性にあっている。

だから……

彼女を守るためならば…



手段は……選ばない





出て行ったときと同じように静かにドアを開ける。

君は同じ格好で眠っている。

穏やかな…寝顔。

これを、失ってなるものか。

ベッドの入り起きやしないかと…少し不安に思いながら肩に触れる。

君を見ると…どうしようもなく愛おしくて…

「……はるか…。」

無意識に…その名を呼んでいた。

声に出すと…その響きが……また僕を酔わせていく。

肩と腰に腕を回し、後ろから君を抱きしめる

「…?」

君は起きたのか…もそっと身体を捩る。

「…晴香…。」

肩に顔を埋めると君の香りが鼻腔を満たす。


……失いたくない。


改めてそう思った。

「……どう…したの?」

不思議そうに問いかけてくる君。

「…なんでもない…。だから」

君が心配するようなことは何もない。

「もう少し…もう少しだけ…このままで。」

自分でも驚くぐらい…かすれた声だった。


君は太陽の下を歩ける人なのだ…。

君は…笑っているだけでいい

…僕に…笑いかけてくれるだけでいい

「うん…。このままで…」

君の優しい声が…嬉しかった。


ゆっくり…目を閉じる。





次に見る夢は決まっている…。


腕の中にある君のナキガラ。


眠っているように綺麗な…それは、蝋人形のようで…


周囲の風景とは不釣合いだ。

あたりは血の海。どこを見ても赤一色

自分からでているとは思えない低く長い声

狂うとは…こういうことなんだろうな…。

他人事のように思ってしまう。




夢はどうして…


最悪なストーリばかりを描くのか…?


そして僕は…

なぜ、夢と分かっていながら…。

涙を流すのか…




続く。


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