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ここは「文風月」内、FF置き場です. カテゴリに作品名が入っていないものは「八雲」
2024年05月20日 (Mon)
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2006年06月17日 (Sat)
う~~~っ……。

とりあえず生きて帰ってこれました(笑)

タイムリー先生(5月15日参照)の中間考査。
明らかに勉強不足…。本試験…頑張ります(苦笑)



さぁて!考査も終わったことだし…
いろいろしなきゃね!!

とりあえず10000HITお礼だ!


拍手お返事。
連城さん
そうだったのですか!?私の住むF県F市は晴天!…そのものでした(笑)
昨日の八雲みたいに風邪引かれないように注意してくださいね!






昨日の続きです。



「ただいま。」
『あぁ。おかえり。』



……期待していた声は響いて来なかった…。

あれ?…どうしたんだろ?
いつもなら玄関まで迎えに来てくれるのに…?


「?八雲君?」


呼んでみるが返事もない。
靴はあるから、家には居るはず…なんだけど…。


「…どうしたんだろう?」


寝てるのかな…?
靴を脱いでリビングへと向かう。

リビングのソファー。大体八雲が昼寝をするのはここ。
でも……ここにも居なかった。
一体どこに居るんだろう?

目に付いたのはキッチンの明り。

電気、消し忘れてたっけ…??

キッチンに向かいひょこっと中を覗く。

そこにあるべきじゃないものがある。

八雲……っ

瞬間

何故か重なった。

あの時の…八雲と

ピクリとも動かない…
シャツが血に染まっているように見えた。


「八雲君!」



どうしたの?

一体何がおこったの?

傍に駆け寄り、身体に触れる。

熱い…

熱がある。


「八雲君っ!」



額には汗が滲んでいる。


「ねぇ。八雲君!…しっかりして!」



肩を掴み身体を揺らすが反応がない。


どうして、気付かなかったんだろう…

こんなになるまで。



「八雲君っ!ねぇ、起きてよ!」



不安で胸がいっぱいになる。
起きて……


声……。


起きてよ!


「っ……」


重い目蓋を開けると君が僕を見下ろしている。


薄っすらと目蓋が開き、確かに私を見た。


「八雲君!」


聞き間違いようもない君の声……。


思わず声が上擦った。


「……??」


何故、君が居る…?



「大丈夫!?」
「…問題ない。」


全身が重い…がそのそぶりを見せたら君を心配させるだけ。
何事もないように身体を起こす。



「無理しないで。」
あんなに熱があるのに…。


「大丈夫だ」


…君にこれ以上、心配などかけたくない。
その思いだけが身体を動かし寝室へと向かう。


ダメ…
だめだよ。


「八雲君っ!!」


君の声が…霞んで聞こえる。
そんな身体で無理しちゃダメ!


「…悪いが…僕は眠い…。」


あぁ…やっぱりひどい眩暈。思わず頭に手を当てる。


「八雲…くん!」


心配そうな君の顔。そんな顔をしないでくれ…大丈夫だから…。


頭が痛いの?…ベッドに倒れこむように横になるあなた。


「…寝かせてくれ。」


それだけ言うと再び意識を手放した。


ベッドに寝たあなたはまたゆっくり目蓋を閉じました。



次に目が覚めたのは時計の音で。
鐘の数を数えてもう深夜だということが分かった。
今は頭痛がない、眩暈もだ。身体のだるさは相変わらずだが…。
身を捩るとパサッと何かが落ちる。
「?」
それはタオルだった。
ベッドサイドのテーブルの上の洗面器に別のタオルが沈んでいる。
そして…
ベッドに腕を乗せて、君が寝ている。
…看病…してくれてたのか?
そっと髪に触れ…頬に触れる。
そこに涙の痕が残っている。
「…泣かせてしまった…な」
心配など…かけたくないのに…。
君を泣かせたくなどないのに…。
「…すまない。」



八雲が頭を撫でていると
んっ…っと眉間に皺を寄せゆっくり目を開ける晴香。
「…大丈夫か?」
「…???」
状況を理解できていないのか少しだけ八雲の顔を見てボーっとしていたが、ガバっと身体を起こす。
「八雲君っ!大丈夫!?」
「…問題ない。」
心配そうな晴香をよそにそう言う八雲。
ベッドに寝たままだが。
「熱があるんだよ?38.2℃も」
そう言うと立ち上がって落ちているタオルを洗面器の中のものと変える。
「…そうか。」
けっして冷たいとはいえないタオルだが、熱を取るのには充分だ。
「うん。だから…ちゃんと水分補給してね?」
「あぁ」
「…ご飯。食べれそう?」
「いや…欲しくない。」
「…そう…。」
そこで、会話が途切れてしまう。
「お、起きれそうなら。服着替える?」
「…そう…だな。」
「うん。すぐ持ってくるから。」
晴香はそう言い、洗面器を持って寝室を出た。


「身体、拭いてあげるね。」
例の…無邪気な笑顔でそう言われては…八雲に反論するすべはない。
もっとも、反論する気力もないのだが。
晴香がタオルをぎゅ~っと絞っている間に上半身を起こし、シャツを脱ぐ。
「じゃぁ、失礼します。」
そう言うと背。腕。首。胸。腹。と八雲の身体を拭いていく晴香。
「はい。終わり。」
にこりと笑い新しいシャツを渡す晴香
「ありがとう。」
それを受け取り、袖を通す八雲。
「ねぇ…八雲君?」
タオルを洗面器で洗いながら晴香がそう声を掛けてきた。
「なんだ?」
ベッドに身を沈めふぅっと…息を吐き出しながら訊ねる八雲。
「…どうして…」
「?」
「どうして、言ってくれなかったの?」
背を向けた晴香の口から聞こえてきた言葉。
「え?」
「どうして、体調が悪いって言ってくれなかったの?……」
「………。」
「私…言われないと分からないよ?」
ぎゅっとタオルを絞る晴香。
「私…頼りないけど…。してあげられることだってあるんだよ?」

君に心配をかけないつもりが


「なんでも一人でしようとしないで…」

逆に君を苦しめてたんだな…


「私…が、居るんだから。」

どうして僕はこうも…


「病気のときぐらい…甘えてよ…」

君を泣かせてしまうんだろう?

だれよりも、大事なのに…


「……泣かないでくれ…。」
ベッドに寝たまま…腕だけ伸ばして晴香の手を握る八雲。
「辛いなら、辛いって言ってよ。」
「…あぁ。」
「もう、辛いの我慢したりしないで。」
「…分かった。」
「約束だからね」
「あぁ…。だから…こっちを向いてくれ。」
八雲の言葉にごしごしと涙を拭いて振り返る。
「君に心配かけたくなかったんだ。」
「かけていいよ。心配だって、迷惑だって…。」
「……そうか。」
ふっと…笑う八雲。
「…だって、私達恋人同士なんだよ?」
八雲の左手を両手で包み込んでそう言う晴香。
「そう…だな。」
にこりと笑う
「早く。よくなってね。」
そう言うと唇に触れようとするが
「…駄目だ。」
と肩を押され八雲に止められてしまう。
病人のクセに、力は衰えてない。
「どうして?」
「…風邪が移る」
「移っていいよ。」
そう言うと肩の八雲の手をベッドに降ろしてキスをする。
「…馬鹿。」
熱のせいではなく顔が赤い八雲。
「おやすみなさい…八雲君。」

「あぁ…」

ゆっくり目をつぶる八雲。



早くよくなって

またあなたの笑顔を見せてください。


そして、もう良いよって言うぐらい


キスをして?


END


いつか…逆バージョンも…(笑)









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