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ここは「文風月」内、FF置き場です. カテゴリに作品名が入っていないものは「八雲」
2024年05月20日 (Mon)
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2006年05月27日 (Sat)
ふぁふぅ~~。
寝すぎました。
いつもと同じ時間ぐらいに寝たのに、その12時間後に起きましたよ(爆)
おかげで全然眠たくない…。


拍手


白川さん
喜んでいただけてよかったです~が、死んじゃ駄目です!(笑)
煮るなり焼くなり好きにしてやってくださいませ。

連城沙稀 さま
リンクの件。ありがとうございました!確認いたしました。
ここでのご報告をお許しください。
で、耳かき!
晴香→八雲の膝枕は普通にできそうですが、逆はこうでもしなとしないだろう!
と思って、あえて逆で(笑)

ツバメ さま
こんばんは、いらっしゃいませです。
結婚設定、褒めていただいてありがとうございます。
また、ひょんなところででてくるかもしれませんので、そのときは可愛がってやってください(笑)




さてさて、
土曜日の恒例となりました。楽さんとのチャットでの産物。
第3回目のお題は「デートin遊園地」必須条件は最後に手を繋ぐこと!
ですが、私だけの特別ルールで最後じゃなくても手繋ぎはO.K.です(笑)



恋人、なりたてなぐらいのイメージで!


さて、どうするか。

八雲は封筒を弄びながら考えていた。
中身は遊園地の入場券。ひょんな事から手に入ってしまったもの。
それがもう半年以上前のことで最近、本と本の間から出てきたのだ。すっかり忘れていた。
期限は今週末で終わってしまう。

さて、どうする??

プレハブの外に気配。そして見えるシルエット。
「居る?」
ドアを開けて君が入ってくる。
「丁度いい所に来たな。」
「へ?」
きょとんとした顔で椅子に座る晴香。
「やる。」
そう言うと封筒を晴香に差し出す。
「?なにこれ」 
「なんだ、君はそれが封筒以外のモノに見えるのか?」
「そうじゃなくて!…もう、いいわよ!」
そういうと、封筒を開けて中身を出す。
「これ…って」
「奈緒と行こうと思ったんだが、あいにく今週末は忙しいらしいから、君にやる。」
「………。」
「友達とでも、一緒に行って来い。」
「八雲君…は?」
「?」
「八雲君は、今週末暇?」
「…残念なことに暇だな。」
「じゃぁ、一緒に行かない?遊園地」
「君と一緒に行く意味が分からない」
「…そんなこと言わなくたっていいじゃない。」
怒ったように膨れる晴香。
「僕といったところで、君は楽しくはないと思うぞ。」
「どうして?…何でそんな事言うの?」
帰ってきたのはそんな声。さっきの怒った声とは違う…か細い声。
「楽しくないなんて、行ってもないのに言わないでよ!」
「………」
「八雲君と、恋人と一緒なら…楽しくないわけないじゃない!」
その言葉を受けて八雲の目が一瞬見開かれる。
「私達、恋人同士だと思ってたのに…違ったの?」
しゅんとしてしまう晴香。そんな事を言われては、いくら八雲でも焦る。
「そ、それは恋人同士…だが…」
少しだけ赤くなっている八雲がしどろもどろにそう言う。
「じゃぁ、一緒に行こう?」
ぎゅっと手を握られ、見つめられる。
それがわざとじゃないところが、晴香の罪なところである。
「まったく…しょうがないな。」
がりがりと頭を掻いて照れくさそうに言う八雲。
「一緒に、行ってやる。」
その言葉にようやく晴香の顔に笑みが戻った。



で、今に至るわけだが……。

「暑い…」
隣の君が、何度目になるかわからない独り言を言う。
上着を脱いで、すっかり夏の格好の君。

……正直、目のやり場に困る。


思わず視線を逸らすと、こっちを見ている男と目が合う。

君のその姿も…困るが、

それより困るのは周りの視線。

特に…男の。

それが気になるってことは。
…やっぱり僕は、彼女が好きなんだな…。
そんな事を、改めて思った



「?どうしたの?」
不思議そうに顔を覗き込む晴香。
「…いや。なんでもない。」
そいうと不機嫌そうにそっぽを向いてしまう八雲
「次、どこに行く?」
「君に任せる。」
ぶっきらぼうな八雲の口調。
「………楽しくない?」
「?」
思わず晴香のほうを見る八雲。心配そうな顔の晴香と視線がぶつかる。
「……さっきから、怒ってるみたいだから。」
「そうじゃ…なくて。」
がりがりっと頭を掻いて、いいにくそうに言葉を濁す。
「…八雲君?」
「その、もっと近くを歩け。」
「?」
「もっと近くを歩けって言ったんだ。」
照れながら、手をぐいっと引き寄せる。
「…僕たちは恋人同士、なんだろ?」
「あ…。うん。」
にこりと笑い少しだけ八雲の傍による。
「で?どこに向かってるんだ?」
「ここ。」
そういって指差したのは……GHOST HOUSEの文字。
「……君の頭は大丈夫か?」
「なにそれ!」
「リアルが見える僕が、なんで好き好んで作り物屋敷に行かなくちゃいけない?」
「それは…そうだけど。見てみたいじゃない?」
「怖がりの癖に。」
「一人じゃ入れないから、一緒に行って欲しいの!」
言ってから思わず頬を染める晴香。
「君ほど物好きな奴は見たことないな。」
ため息を付きながらそう言う八雲。
「…ほんとに意地悪。」
「今更気付いたのか、ニブいな?」
「もう!八雲君のバカ!」
そう言うと踵を返してしまう。
「どこに行く?こっちだろう?」
そう言うと腕を掴まれる。
「八雲…君?」
「……なんだ、行くんじゃなかったのか?」
「行く!」
にこりと笑う晴香。


この笑顔が見れることが、僕には嬉しい。


中に入るとなぜかひんやりとした空気。
「なんか…怖いね」
「そう言う目的で作られたものだからな。」
「八雲君は…怖くない?」
「こんな作り物、リアルにかなうわけないだろう。」
そう言うと壁に埋め込まれている骸骨にデコピンをする八雲。
「…ね…八雲…君」
「どうした?」
「その……手、繋いでいい?」
見ると、左手でシャツの裾が握られていた。
(………可愛い。)
と思わず思ってしまう八雲。
「しょうがないな。」
苦笑しながら、手を差し出す八雲。
それにゆっくり手を重ね腕に抱きつくように身を寄せる晴香。
「…君はすぐに居なくなるからな。離れるなよ。」
「八雲君こそ。おいてっちゃわないでよ?」
「…君が居なくならなければな。」
そう言うとゆっくり歩きだし、晴香もそれに続く。

数十分後に無事に出口に2人はいた。
「怖かったね。」
「…。悪くなかった」
と、何の感想か分からない事を口にする八雲。
「外、やっぱり暑いね。」
「…少し、休憩するか?」
「そうだね…。」
意見が一致したところで、手ごろなカフェに入ることにした。
店内の客はぽつぽつといったところか。

「八雲君もパフェにすればよかったのに。」
「僕は特別暑いわけじゃないから、これで充分だ。」
そう言うと、アイスコーヒーを飲む。
「おいしいから、八雲君も食べて?」
「は?」と、間抜けな返事をしてしまう。
「はい、あ~んして?」
無邪気に笑いスプーンにアイスを乗せて差し出す晴香。
「っ…」
椅子が後ろの壁に当たってしまうぐらい身体を引く八雲。
「?八雲君??」
「何を考えてるんだ君は」
「食べないの?」
と、不思議そうに聞いてくる晴香。その無邪気さは反則だ。
「八雲君?」
「君が、どうしても食べてほしいっって言うんなら、食べてやらなくもない。」
「うん。食べて?早くしないと、溶けちゃうからね。」
赤面したままで、八雲は言われるままにスプーンに口を付ける。
「おいしいでしょ?」
「……悪くない」
そういうと、晴香の手からスプーンを奪ってそのパフェをすくう。
「ほら。」
「?」
「…食べろよ。」
自分でやっているくせに、八雲の顔はますます赤くなる。
「さっきみたいに行ってくれたら、食べてもいいよ?」
くすっと笑う晴香。今の八雲にはそれが天使には見えない。
「…口、開けろ。」
「そうじゃないでしょ?」
「…………。」
困惑している八雲を見て、晴香はぱくっとスプーンを銜えた。
「もう、アイス溶けちゃうよ?」
クスクス笑い晴香がそう言った。
「君が僕に無理難題を押し付けるからだ。」
未だに赤い顔をしている八雲がアイスコーヒを飲みながら言う。
「サクランボ、嫌いなのか?」
お皿の隅に放置されているそれを見て訊ねる。
「そういうわけじゃないけど、最後に食べようかなって。八雲君、いる?」
「…そうだな。」
ひょいっとサクランボを取り上げ口に入れる。
「あ……。」
少し、残念そうな顔をする晴香。それを見た八雲はがたっと立ち上がった。
「?」
テーブルに手を着いて半分だけ食べたサクランボをそのまま晴香の口の中に入れる。
「!?」
人目を気にする、なんてことはしない。そもそも、隅の方の席なのだ。見えやしない。
と腹をくくっている八雲。
それに対して何が起こっているのか分からない晴香。
理解したとたん、顔が真っ赤になる。
先ほどとはまるで逆。

「…おいしかったな。」
平然とそういって椅子に座る八雲
「い…意地悪!」
種と茎を出してからそう言う晴香。
「さっきのお返しだ。」
にやりと笑う八雲
「………意地悪…。」
恨めしそうにスプーンを銜えながら呟く晴香。
「で?これからどうする?」
「えっと、ナイトショーがあるみたいだからそれまで見ていい?」
「そうだな。」
そう言うとパフェにトッピングしてあるポッキーを抜いて齧る。
「あ、もう、勝手に取らないでよ。」
「食べるのが遅い君が悪い。」
「八雲君が邪魔するからでしょ?」
「邪魔なんてしてないだろ?」
「充分してるの!」
こんな会話がしばらく続く。



まだまだ、たくさん思い出を作ろう。


君と僕の時間は始まったばかりなんだから……。




END



ゆ、遊園地がメインじゃないけど許して楽さん(笑)
そして手つなぎが1シーンだけ(苦笑)
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